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本棚:『働く人のための言いかえ図鑑』

以前、新入社員のチューターをしていた時のこと。アドバイスに対する彼からの返答が「なるほど」が多く、わたし自身は違和感がなかったのですが、上司には違和感があったよう。本書で、「なるほど」は本来、同僚や部下など、自分と同等か目下の人に対して使う言葉だと知りまして、それで上司は違和感を持ったのか…と数年越しで学びました。
本書は「言いかえ」なので話し言葉に関するものと思いますが、メール等でわたしがどうしても気になるのが「すいません」です。「すいません」って「タバコを吸いません」ってこと?タダじゃ済まないから「すみません」でしょ。すまない、すみます、すむ、すめば…のマ行五段活用じゃないの?と、見かけるたびに心の中で突っ込んでいます。
定型句はあると思いますが、それぞれのパターンを覚えるよりも大事なことは、本書の「おわりに」にある4つのH「批判」「非難」「否定」「比較」をしないことや、適度な距離感を持つ、決めつけをしない、ポジティブな言葉を使う、嘘をつかない、そして何より相手の立場なら、その言葉を言われてどう思うか?という想像力が大事だろうなと思いました。
オンラインの会議が増えたからか、話し方がしっかり落ち着いている人は、耳に心地よいですし、安心感があるなとよく思うようになりました。少しずつでも、わたしもそうなりたいなと思います。


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