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本棚:『戸村飯店 青春100連発』

平日は常連客が集まり、土日は家族連れでにぎやかになる、大阪にある庶民的な中華料理店、戸村飯店。性格も見た目もまるで違う、戸村飯店の年子の二人息子がもがく青春の日々は…。

兄と弟のそれぞれの視点で交互に話が進んでいき、だんだんと彼らの心の中が見えてきて、似てないと思っていた二人が実は似ていて、最後は思っていたのとは違う方向へ進んで、それもアリだね、あぁ青春だなぁ~と思いました。
もう昔すぎてあまり覚えていないけれど、高校卒業後は大学に行くというのは一般的だし、どこの大学に行くか?とか、何を学ぶか?というのは考えたけれど、「大学に行く」という以外の選択肢は考えていなかったなぁ。むしろ今の方が、これからどうしようかとか将来のこと考えている時間が多いような気もして、ならば今こそわが青春の日々なのでしょうか。
戸村飯店の二人息子は似てないようで似ていて、本人よりも常連客とか、周りの方が彼らのことを分かっているのも、なんだかいいなと思いました。自分を知るって難しいですね。いまだに自分の良いところがどこか分からないので、周りの人にぜひ聞いてみたいと思うものの、就活中ならまだしも、この年で改まって聞くのは恥ずかしい…。でも、今も悩める青春真っただ中かもしれないしなぁ。


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