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わたしの本棚

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わたしの読書記録です。
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2022年9月の記事一覧

本棚:『28文字の捨てかた』

『28文字の片づけ』の方は読んでいないのですが、テレビで「今日の下着で救急車に乗れるか?」というのは見たことがあり、深いわ~と思いました。 本書で心に響いた言葉はいくつかありますが、例えば「店で迷うなら買わない。家で迷うなら捨てる。」など。これどうしようかな?と思う時点で、なくてもいいかな?って思っているってことですよね。確かに必要なものは、そもそもそんなこと思わないですし。でも、要るかな?と思った時点で手放すってなかなか難しいですよね。私の場合、なんだかんだと気になっている

本棚:『2030年の旅』

2030年まで10年切っているので、遠い未来という感じはしませんが、本書の発行は2017年。あの当時、東京オリンピックは楽しみで、関東在勤のままだといいなぁって思ってて、2030年はまだ先で、コロナなんて想像できなかったなぁ。 8つの短編が収められていますが、その中の1つは宗田理さん。中学の頃、「ぼくら」シリーズをよく読んだので懐かしくなりました。「ぼくら」シリーズでは、悪い大人をやっつける感じでしたが、本書の場合はというと…。 コロナによって、いろんなものがオンラインで

本棚:『昨夜のカレー、明日のパン』

夫の一樹が25歳という若さで亡くなった後も、ギフとともに暮らすテツコ。大きな事件はないけれど、ちゃんとそこには暮らしがあって…。 最初のお話のタイトルが「ムムム」。思わず、こちらもムムムとなる…けれど、それぞれの人に、それぞれのストーリーがあって、ドラマチックな何か大きなことがあるわけじゃないけれど、でも、それでいいじゃないかと思う。ドラマ化されているので、キャストをチェック。なるほど~。 テツコの恋人が、テツコとギフが暮らす家には暮らしがある、一方、自分の部屋はただ眠っ

本棚:『ヒア・カムズ・ザ・サン』

七行のあらすじから生まれる全く異なる物語。ある力を持った30歳の編集者の真也が主人公の物語はどんな展開を見せるのか。 小説は読むばかりですが、同じあらすじからでも、人それぞれ思い描くストーリーは違うのでしょうね。どんな物語にするのか、また解釈も色々あっていいのだと思います。好き勝手に解釈して国語のテストが散々だった学生時代。作者の意図を理解できないのはダメなのだと思っていました。でも、どう解釈するかは人それぞれだし、同じ文章であっても、読んだ時の年齢や状況などが違えば、感じる

本棚:『あなたとなら食べてもいい 食のある7つの風景』

7人の作家によるアンソロジー。ドラマの撮影現場から消えたエクレアの真相にちょっと驚き、大学時代のサークルの女友達4人でのランチの会話にはちょっと恐いなと思ったり。そして「カルボーン」の名前に懐かしくなりました。食のある風景で思い出すのは、やはり誰かと食べた場面。 私の料理が苦手な理由の1つは、食に対する熱量が低い方だからではないかと思っています。流行りのものを食べたい!並んででも食べたい!という気合いはなく、その結果、美味しいお店もほとんど知らず。学生の頃も会社に入ってからも

本棚:『飯テロ 真夜中に読めない20人の美味しい物語』

私の好きな名取佐和子さん(『金曜日の本屋さん』シリーズ)、ほしおさなえさん(『活版印刷三日月』シリーズ)のお名前を見つけて手に取った本。料理好きの人なら色々真似して作ってしまうかもしれないですね。 「ポテチ戦争」では、そういう場面、実際にけっこうありそうだなと思ったり、「炊飯器の中の宇宙」では炊飯器でそんなに色々できるのか!と知ったり。 一人で食べるよりは家族や友人と食べる方がいいし、でも、一人でも自分を大切に、食べることをおろそかにしてはいけないなと思いました。 ところで、

本棚:『スマホ脳』

マルチタスクとは幻想で、正しくは、複数のタスクを細切れに処理しているスイッチタスクであって、効率が悪いと知ってからは、一つのことに集中するよう気をつけています(もともと音楽を聴きながら勉強とかできないタイプですが)。でも、まさか机の上にスマホがあるだけで集中力が落ちてしまうだなんて…。やはり「精神と時の部屋」のように、できるだけ何もない方がいいのだなぁと思いました。 デジタルネイティブいいなぁ~なんて気楽に羨ましく思っていましたが、スマホの無い子供時代で良かったなと思ってしま

本棚:『家じゅうの「めんどくさい」をなくす。』

著者は家族の片づけコンサルタントのsea(しー)さん。片づけの本では、いかに捨てるかに着目している本も多いですが、本書は「めんどくさい」に着目。必ずしも捨てなくてもよいとおっしゃってます。確かに片づけられない原因は、なんらかの「めんどくさい」があるからですよね。本人の性格とかではなくて。 片づけられるようになるために必ずしもモノを捨てなくてもいいわけですが、私の場合は、やはり不要なモノが減った結果、快適になりました。特に苦手だった掃除がそこそこ好きになったのは、モノが減った

本棚:『一生お金に困らない お金ベスト100』

やはりお金については興味がありまして、時々こういう本を読みたくなります。特に投資よりも節約に惹かれます。「散歩」でポイントを貯めるというのは、本書にも載っているRenoBodyを使っているので、「やってるよ!」と得意満面。「契約アンペア」もばっちり下げていますが、スーパーのチラシで特売品は「Z」の線上にある可能性が高いとは知りませんでした。 著者は経済ジャーナリストの荻原博子さん。他の著書も読んだことがありますが、投資は勧めていないんだな…という印象がありまして。でも、本書で

本棚:『菓子屋横丁月光荘 浮草の灯』

シリーズ第二作。同じく川越が舞台の『活版印刷三日月堂』シリーズとリンクする部分も多く、読んでいて嬉しくなりました。川越に行ってみたいという気持ちがますます高まりました。『紙屋ふじさき記念館』シリーズとも重なるところがあるのかしら? 活版印刷も紙小物もいいですが、古い建物や街並みもいいですよね。本書の中で「江戸東京たてもの園」の名前がちょっと出てきて、知らなかったので「どこにあるの?」と調べてみれば、最寄り駅は武蔵小金井とのこと。地元が山梨なので、中央線と聞くと、勝手に親近感を

本棚:『菓子屋横丁月光荘 歌う家』

『活版印刷三日月堂』シリーズと同じく、舞台は川越。幼くして両親を亡くした大学院生の守人(もりひと)は家の声が聞こえるという不思議な力を持っていて…。 日曜の夕方は「ふるカフェ系 ハルさんの休日」の再放送を楽しみにしています。古いものなら何でもいいわけではなく、不便なところなどもあると思いますが、長く手入れをされてきたものはいいなぁと思います。 そうはいっても、振り返ってみれば、子どもの頃は古い家は怖かったです。昼間はまだしも、夜になると暗くて。母方の祖父の家に親戚が集まるこ

本棚:『空をこえて七星のかなた』

もうじき中学生になるわたしに「南の島へ行くぞ」とパパが言った。去年までは家族旅行っていったら、ママも一緒で、ママがどこそこへ行こうと言い出して、パパが渋々了解…という感じだったのに。 著者は『ななつのこ』の加納朋子さん。大崎梢さんの『平台がおまちかね』の中に出てきて、気になって読んだのが、著者を知ったきっかけです。久々に図書館の新刊をチェックしている中でお名前を見つけ、早速、予約。『ななつのこ』と似た雰囲気も味わえました。 タイトルにある「七星」ってなんだろう?と気になった

本棚:『1日5分からの断捨離』

断捨離はお稽古と一緒というのは、確かにそうかも!と思いました。いきなりできるものではないし(中にはいきなりできちゃう人もいますが)、繰り返し やるなかで上達していくものかもしれません。 引っ越して約半年。引っ越してしばらくは毎週末、何かが減っていたのですが、ここ最近は落ち着いていました。しかし、本書を読みながら、いくつか使っていないものを処分しました。ピーラーとか、割り箸とか、賞味期限切れの胡椒とか…。 やましたひでこさんの本は何冊か読んだことがありますが、今回、気になったこ

本棚:『あきらめません!』

去年はじめて読んでファンになった垣谷美雨さん。毎回、途中は痛い目に遭って凹んだり投げ出したくなったりするけれど、最後に必ず道は開けるはず!と明るい未来を想像して読んでいます。 本書の主人公の一人は、夫婦ともに定年退職を迎えてから半年が経つ霧島郁子。初めての専業主婦生活を満喫していました。一方の夫は定年延長制度を利用して働いていたものの、裁量権も決定権も失い、給与も現役時代の3分の1となって、嫌気がさしており、田舎に帰ることを提案。友人たちからは考えが甘いといわれるものの、東京