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同じ現象でも〜運動会のリレーで抜かれること〜

運動会の花形種目、リレー。得意な子にとっては最高にテンションの上がる種目。苦手な子にとっては、、、。走るのが得意な子も苦手な子も愉しく成功体験をさせるにはどうしたらいいかって考えた話。

この記事を音声化しました ↓

from:ありのまま@9 #教員生活20年 #潜在数秘術士

久々に長男のサッカーを見ながら、、、

長男の試合の連絡はLINEを通して監督から来る。

14時試合開始予定。

14時3分に会場に到着。

間に合った

ってまだ前の試合の後半が始まるところやん。

あれ〜試合が遅れているのかな?

まあよくあることだから仕方ないか

って再度監督からのLINEをチェック。

「14時半」試合開始予定。

時間通りやん。

失礼しました。

長男、楽しんでサッカーしているよ。


さて、今から十数年前の話。

時期は運動会前の9月。

運動会の花形種目はもちろんリレー。

子供達もリレーが大好きだ。

とは言っても、運動会練習期間に全クラスで

リレーの勝負をするのは、本番以外で1回くらい。

子供達って勝負が好きな子が多いよね。

もちろん全員が好きなわけではない。

リレーがあるから学校へ行きたいくない

って思う子もいる。

そこに至るまでに辛い経験をしたんだと思う。

せっかくの行事なんだから、この行事が愉しいっていうことはもちろん

練習などの取り組みから何かを掴んでほしいって常に思ってる。

そのために学校行事がある。

リレーで起こるトラブルっておおよそ予想がつく。

だからね、毎年先に先手を打つんだ。

「走るのが得意な人、苦手な人がいるよね。

 必ずみんなが得意なわけではないというのは分かるよね。

 そして本気で負けてもいいと思っている人もいない。

 みんな一生懸命走っている。

 でも転んだり、バトンを落としたり、

 抜かれたりすることってあるよね。

 その時、みんななら仲間にどんな声かけをする?」

『どんまいとか、大丈夫とか』

「とってもいいね。
 
 得意な人はできるだけ早く走って、抜いてほしいよね。
 
 苦手な人は抜かれることもある。

 大事なのは『抜かれ方』だよ。」

って『抜かれ方』を教える。

絶対内側から抜かせない。

これだけ。

その理由を説明する。

算数のお勉強にもなるね。

外側からぬかせると相手をできるだけ大回りさせ、時間をかせぐことができる。

「抜かれ方」で内側から抜かれるより、相手チームを遠回りさせ、

時間を遅らせることができる。

つまり例え抜かれても

チームに貢献できる

ってこと。

運動会練習が始まる前に必ずこの話をする。

この話をするから速い人が抜いたらみんなで喜び、

抜かれても「外から」抜かれれば、仲間から「ナイス」

って言われる。

何より抜かれてもチームに貢献いていることを感じることができる。

成功体験だよね。

同じ「抜かれた」現象なのに、受け取り方が全く違う。

とっても大事な視点をリレーという活動で

学ばせることができる。

さて、この話をした後のリレー練習。

一進一退のスリリングな展開になった。

見ていても楽しい。

声が枯れるくらい仲間を応援する姿。

我がクラスは最終順位が2位だった。

本番までの課題やうまくいっているところも確認できた。

よーし、本番にむけてもう一歩頑張るぞ〜

って思っていた矢先、事件がおこる。

『Iくんムカつくよ』

とニコニコしながら友達に話すTくん。

Iくんは別のチームだが、同じクラスの仲間。

「どうした?」

『だってさ、Iくんさ、抜かれるときに・・・』

これ聞いた時、大笑いしちゃった。

なんてユニーク!

子供って素敵だよね。

こういう表現、潰したくないな〜

PS

Iくんが抜かれるときにしたことは

「お先にどうぞ」

って言って抜かれたこと。

素敵だよね。

オシャレじゃない?

お先にどうぞって言って外側から抜かれるために

手で外側に相手を促す。

上手に外側から抜かれたんだって。

この事件後、しばらく

「お先にどうぞ」っていう抜かれ方が流行ったよ。

知的で愉しいね。

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