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アニメを観たら「新プロジェクトX」が心配になった~NHKは大丈夫なのか?

「戦隊大失格」というアニメが放送中。

「戦隊大失格」の世界観はこんな感じです。​

竜神戦隊ドラゴンキーパー(通称・大戦隊)と悪の怪人軍団が繰り広げている13年間の死闘は、やらせの茶番劇だった。
ほかの星から侵略してきてわずか1年で大戦隊に屈服して、以降は民衆の前で敗北を演じ続けているのが真実。

まだ第1話しか観てないので「戦隊大失格」がどのように進むのかわかりません。

ただし

「これはリアル(事実)です」と提示しているコンテンツがどれだけ本当のことなのか?

なのは現実世界も同じです。

2次元アニメの設定だけではなく、私たちが生きている3次元の世界でも「これはリアルです」コンテンツは怪しい。
どこまでリアルなのかかなり怪しい。

テレビ番組「テラスハウス」は「リアリティーショー」などと言っていました。
しかし「リアリティーだけでエンタメとして成立するわけないだろう」がほんとうのリアリティー。

「テラスハウス」は悲劇的な終わり方をしました。

・NHKがまさかの「新プロジェクトX」放送開始


他方、2024年4月から新番組がスタート。
NHK新プロジェクトX」。

元祖「プロジェクトX」2000年~2005年放送

約20年ぶりに「プロジェクトX」が復活。

私は「新プロジェクトXって大丈夫か?」と思ってしまいます。

この20年で世の中は大きく変化しました。

大きな変化は「ネット社会」です。

2000年代前半はやっと2ch(現在の5ch)が出てきたくらいです。
ブログですらかなり先進的な人しかやってませんでした。

今はだれでもSNSやYouTubeを個人的に持つことができます。
そしてSNSやYouTubeで誰でも情報を発信することができます。

もし「新プロジェクトX」でおかしなところがあれば誰でも「これっておかしい」と言える時代になりました。

番組で取り上げたプロジェクトには参加したけど、今は別の世界に生きている人たちもいるはずです。

ある会社のことを「新プロジェクトX」で取り上げた
けど番組放送時にはすでにその会社を退社した

「プロジェクトX」でおかしいところがあっても会社に残っていれば「美談にしてくれているんだから黙っておこう」となるかもしれません。

しかし退職して会社に義理立てする必要がない人は「あのプロジェクトは私も関わった。けれども事実と違う。やらせだ」だとSNSやYouTubeで言えます

「戦隊大失格」と「テラスハウス」を例に「リアリティーだけでエンタメとして成立するわけないだろう」と書きました。

「新プロジェクトX」も同じです。
いや「新プロジェクトX」はドキュメンタリー。
エンタメよりもより正確な内容が求められるのがドキュメンタリーです。

・NHKは「ジブリと宮﨑駿の2399日」でもやらかした

「テラスハウス」はエンタメです。
エンタメを事実だけで成立されるのは99%不可能

だったら最初から「事実だけで構成してない」と言えば良い。

実話に基づいたフィクション
この絶妙な言い回しを使っている映画があります。

エンタメを事実だけで作るのは不可能だと割り切っています。

しかしドキュメンタリーだと「実話に基づいたフィクション」という逃げが使えません

2023年12月にNHKは「ジブリと宮﨑駿の2399日」を放送。
宮崎駿監督に密着したドキュメンタリーです。


私は「ジブリと宮﨑駿の2399日」を全面的に否定はしません。
しかし「うーん、これはどうなの?」という意見が多かったようです。

たとえば漫画家の山田玲司やまだれいじ先生。

YouTubeチャンネル「山田玲司のヤングサンデー」で「ジブリと宮﨑駿の2399日」のことを次のようにおっしゃっています。


ドキュメンタリーの中で恣意しい的にやりすぎ
それやっちゃダメなやつ
自分の映画でやれよって話

かなり厳しい評価です。

以下は私の解釈です。

たとえば「宮崎駿監督が薪を割るシーン」。
「ジブリと宮﨑駿の2399日」では宮崎駿監督が薪を割るシーンがやたらと出てきます。

本来、宮崎駿監督の映画製作とあまり関係ないと思います。

「薪を割るシーンを使うとうまい構成・演出ができる」と思いついちゃったから、宮崎駿監督が薪を割るシーンがやたら出てくるんじゃないの?

これってドキュメンタリーとしてNGでしょ。

「山田玲司先生はこんな感じのことを言いたかった」のだと私は解釈しました。

エンタメに比べてドキュメンタリーは厳しい
事実から離れることが許されない

制作側が勝手にできる構成・編集の幅がものすごく狭い。
ドキュメンタリーであまり自由に構成・編集をすると「ドキュメンタリーなのに恣意的すぎる」とすぐ批判されてしまいます。

・「実話に基づくフィクション」が許されない「新プロジェクトX」


現実はコンテンツのために存在している訳ではない
しかし番組制作者たちは毎週毎週おもしろいコンテンツを放送し続けなければならない

この狭間はざまで「新プロジェクトX」番組製作スタッフたちはライン越えをしないか?

事実の捻じ曲げ・過剰演出・不都合な事実のカットなどなど・・・

2000年代前半なら「あんな都合の良い話がある訳ないだろう。だってテレビだぞ」と事情を知っているも周りに話して終わりでした。

今はこのような内容を放送した場合SNSやYouTubeで番組が晒される危険が高い

ただでさえNHKは「とっととスクランブル放送にしろ。合法的な受信料どろぼうめが!」と思われてしまっている感じがあります。


NHKに対して厳しい世論の中で「新プロジェクトXをよく始めたなぁ」と勝手に心配してしまいました。

マクロ的なリスク管理として「新プロジェクトX」を放送するのはかなり危険だと思います。

なにか問題が起こればプロジェクト大失格で済まされずNHK大失格と言われかねないのですから。

note記事は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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