性別変更後のマイナンバー

1.マイナンバー自体には「問題」なし

結論として、性別変更をしてもマイナンバーは変わりません

なお、個人番号(マイナンバー)はランダムに割り当てられ、番号から性別を把握することはできないとされています。

よって、マイナンバー自体から性別変更の事実が事業者(雇用主等)等に知られてしまうことは、おそらくないと思われます。


2.マイナンバーカードには「問題」あり

なお、マイナンバーカードには男女の欄がありますので、カード発行後に性別変更した場合は、なんらかの形でカードを再発行する必要が出てくるかもしれません。

どういうときに再発行するかというと、転職時に雇用主にマイナンバーカードを見せるときなどでしょうか。

どのような方法で再発行するかは、ケースバイケースといえそうです⋯。(※2022年時点では、私の住む自治体では、「このケースでは無料で再発行できますよ」と提案してくれました。そういう自治体でなかったら、1000円払って再発行になりましょうか。)

一応、マイナンバー発行時に、「マイナンバーと性別と臓器提供意思有無」が隠れるような「カバー」をもらえます。が、マイナンバーを見せるには、そのカバーを外さないといけませんからね(呆)。

ただし、「マイナンバー確認書類」としては、①マイナンバーカード、②マイナンバーが記載された住民票の写し、③住民票記載事項証明書のいずれかがありますので、②や③で済む場合、マイナンバーカードの再発行は不要でしょう。


(参考1)

① マイナンバーは、ランダムに生成される。
実はマイナンバーは、2002年に開始された住民基本台帳の住民票コードをもとに、ランダムに生成されます。そもそも、住民票コードも、住所や家族などから類推できる番号ではなく、個人ごとに重複しないランダムな11桁の数字が割り当てられていました。その11桁の数字から生成するランダムな12桁の数字が、マイナンバーになります。
そして、マイナンバーから住民票コードを知ることはできない変換方式が使われています。(いわゆるハッシュですね)。


(参考2)

Q13.上記のQ12で「起こると思う」と答えた方にお尋ねします。どのような問題が起こると考えられますか。(自由記述まとめ)
(Q1の回答/Q3の回答から当事者性を判別/Q5の回答)
性別適合手術済みだが、特例法の要件で現在性別変更できない状態。マイナンバー制の実施によって性別がわかってしまうので、通知カードが送られてくる前に退職する。生活保護が受けられなければ自殺を考える(40代/当事者/不一致)
マイナンバーカードを会社へ提示をしたくなかったので、仕事辞めた。この先どうやって生きていけばよいのか、見当つかない。このままでは、きっと餓死してしまう(50代/MtF/不一致)


(参考3)

4.戸籍の性別変更後は、番号の変更を可能としてください。将来的に番号が民間に開放されると、番号が情報として蓄積され、紐つけられて性別変更前の性別がわかってしまい、不利益を生じる可能性があります。
6.民間への利用は慎重に行い、番号から個人の過去の性別などの履歴を把握できるようなデータベース利用は、絶対に認めないでください。銀行などが利用するようになると、ローン審査やクレジットカード申込等でも利用され、データベースとして蓄積されて性別変更したことがわかるようになってしまいます。


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