《読んだ本》アレックス・カー『ニッポン景観論』(集英社新書)
アレックス・カーさんの書かれた『ニッポン景観論』は、示唆に富んでいます。
1960年代から、国土が開発の手で「近代」に変わり始めたことで、美しい日本が次々に失われている! という警告の書になっています。
貴重な観光資源を破壊することの愚を指摘し、美しい景観を取り戻す方策を提言してます。
例えば、写真は、サンピエトロ寺院を日本の観光地的に考えるとどうなるか、というモンタージュです。(本書p.174からの引用)
具体的に見ることで、読者にも具体的なイメージが湧き、著者の切迫した危機感を共有することができます。
”小手先の規制で、本当に大事なことを見失っていないか?” という指摘には正に膝を打ちました。
観光資源を改めて大切に見つめ直さないと、産業おこしにも営業が出てくるような気がしており、この書に書かれた指摘は、広く共有して改善していければ… と切に思います。
■ 出版社HP より
アレックス・カー 『ニッポン景観論』(集英社新書)
http://shinsho.shueisha.co.jp/kikan/v-036/
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