「すべき思考」 認知のゆがみ8
今日お伝えする認知のゆがみは「すべき思考」です。そもそもこのべき思考というものが、私たちにプレッシャーを与え、自分を苦しめています。
そもそもこの「べき」というのは強く私たちに影響して、自分を否定するもとになりがちです。すべてが否定の種ではありませんが、この「べき」が過ぎた結果が仕事中毒であったり、うつになったりするとも言えます。
「○○すべき」と強く思うことで、自分の考え方や行動を縛ってしまうのです。すべての行動が「すべき」「すべきでない」の基準ではかられるので、この基準に合わないと、自分を責め始めます。
ものごとが面白くなくなる時というのは、自分にプレッシャーがかかりすぎるときです。初めは好きで始めたことも、「やるべき」が強くなりすぎると嫌気がさしてきます。
しかし「今やめるべきではない」という「すべき思考」も入ってくるので、余計に「やるべき」が強化されてしまいます。その結果、やる気を失います。
「すべき思考」のまま行動し続けると、身体に何らかの異変が起きたり、うつ症状が出てきたりします。頑張れない自分を奮い立たせて行動に駆り立てるのです。
また、この「すべき思考」の厄介なところは、他人の行動も自分の基準で考えるので、人に裏切られたり、がっかりさせられたような印象を受け続けることになります。そのため、人間関係もぎくしゃくしてしまいます。
「すべき思考」から逃れるためには、そもそもなんでその行動をとろうと考えたのか、きっかけやその目的にフォーカスしていきます。
たとえば、「部屋をきれいにすべき」という「すべき思考」が強く自分の中に働くようになった原因は何かを考えるのです。たとえば、「部屋がきれいだと人に遊びに来てもらえる」とか、「部屋がきれいだと自分が落ち着く」とか「やりたいことがはかどる」などプラスの要素があるはずなのです。「すべき思考」の背後にある、行動の目的を見出すことで、「すべき思考」の根っこを見出すことができます。
「すべき」のスタートには「したい」があるはずなのです。もし、この「したい」がない場合は、誰かから押し付けられた「すべき」である可能性が高いです。
いずれにしろ、自分を責め、自分を縛る「すべき思考」は外していく必要があります。そのためには、背後にある自分の思いを探る必要があります。
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