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全か無か思考 認知のゆがみ1

認知行動療法で、修正すべきと言われる認知のゆがみ。これは全部で10個ありますここではその一つ一つを細かく見て参ります。

まずは全か無か思考についてお伝えいたします。

全か無か思考というのは、物事を極端に、白か黒かに分けて考えようとする傾向のことです。いいかえると完璧でなければすべてダメだととらえてしまう考え方です。

学校の成績(5段階評価)で全部5なのに、体育だけ4だった。その時に「自分はダメなんだな」と思ってしまう。

スポーツの大会で決勝まで行って負けて準優勝。その時に「うちのチームは弱い」と認識する。

仕事でミスをしてしまった。そのときに「私はこの仕事はクビになる」と考える。

などなど、些細なマイナスな要素を根拠に、全否定してしまうことです。結果の出ない努力は全く努力しないのと一緒という考え方にもつながります。

全か無か思考は非現実的です。なぜなら、すべての物事を完ぺきにこなせる人なんていないからです。完璧でない=すべてダメというのは考え方が飛躍しているとも言えます。

完璧が唯一の正解、正しいことという物差しでしか見ない物事の味方は現実とは折り合いがつかないので、常に憂鬱で、自己否定が強くなってしまいます。

この思考が強い人の特徴は、プロセスを評価しないことにあります。結果や葉面的な物事のとらえ方しかしないで、そこに至る努力や他者の協力などに目を向けようとしないのです。

また、否定的なところばかり見てしまうので、二言目には否定的な言葉が出てきます。

例えば、友達とディズニーランドに遊びにいって「今日楽しかったね」と帰りに話をしても「うん、でも○○の列に並んでいる時間が無駄だったよね」とか「ご飯がいまいちおいしくなかったよね」とか「パレードもっと見やすいところで見たかったな」とか否定的な言葉が出てきます。

全か無か思考が強いと、その場の雰囲気を引き下げることになりますし、人間関係においても「あの人はネガティブだから・・・」と敬遠されるようになります。

全か無か思考を克服するには二つのポイントがあります。一つは、完璧なものは存在しないということ。もう一つがプロセスを重視することです。今までと視点を変えて物事をみることで、この認知のゆがみから解放されます。

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