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35.裁判所で裸になろうと思った話。

  嘘が嘘とわかればすぐに子ども達に会えるはず!と思って期待を胸に初めて家庭裁判所に行った時の話です。結果は想像していたものとは違いました。

 裁判所の人たちに、私のことを一目見てもらうことができれば危険な母親であるという主張が嘘だってわかってもらえるに決まってる!と思っていたのです。そうすればすぐに子ども達に会うことが出来るはずだ!と。

 しかしそんな簡単な話ではありませんでした。私は「統合失調症ではない証拠」の提出を求められました。証拠提出の後、試行面会という裁判所で子ども達に会う日を設定してくれるとのことでした。

 そんなの簡単なことだと思いました。病院に行けばすぐに証明できると思ったのです。だからはやく書類を揃えて、すぐに子どもたちに会う日を設定してもらおう!もうすぐあの子達に会えるはずだ!って。でも、これもそんな簡単な話ではありませんでした。

 それにしても、せめて「包丁を自らの腹部を刺し、その血塗れのナイフを子ども達に突きつけた」という部分が事実無根だということだけでもいますぐに証明したかったので、私は「お腹を刺して血塗れになったのが事実であれば、私のお腹にはまだ傷口が残っているはずです。どうか私のお腹をみてください。傷口も傷痕もどこにもないはずです。全身見ていただいて結構です。お願いします。」と自ら、裁判所の人たちの前で、全裸になることを覚悟してそれを希望しました。

 でも、裁判所の人には「いや、そこまでしなくていいですよ・・・」と言われました。嘘だってことが証明出来るなら、むしろ私は全裸になりたい!と心の底から思っていました。

 だいぶ後になって、家庭裁判所での当事者同士の嘘の言い合いなんて日常茶飯事、嘘と大袈裟のオンパレードだということを知りました。家庭裁判所の人たちは、嘘まみれの主張する人に慣れていたんだと思います。「裁判で嘘なんてついちゃいけない」と思っていた私と、現実の家裁では少し感覚が違っていたようです。

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