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【読書メモ】メモ活

情報


○著者:上阪 徹

○読了日:2021.08.16(Kindle Unlimited)

感想


 本書でオススメしているメモ術はいたってシンプルで、「とにかくメモする。いつでもどこでもメモする。なんでもメモする」することである。

 こう書いてしまうとそれまでなのだが、本書では以下のメモを2つに分けていて、前半は「守りのメモ」、後半は「攻めのメモ」についてそれぞれ説明をしている。

1.「守りのメモ」:スケジュールや仕事に関するメモ
2.「攻めのメモ」:企画やアイデアに関するメモ

 「守りのメモ」については、「タスクを1時間単位で分割する」「打ち合わせや他人とのアポ以外にも、デスクワークなど自分の作業時間もスケジュールに組み込む」「作業にかかった時間もメモする」など聞いたことある内容で、あまり目新しい発見はなかった。

 一方で、後半の「攻めのメモ」部分は、企画の考え方やメモに関連して文章を速く書くための方法にまで触れられており、参考になる内容が多かった。

 特に「文章は"素材"さえあれば簡単に書くことができ、その"素材"こそがメモである」という主張はなかなか興味深く、この著者は文章術の本も書いていることから、こちらも読んでみようかなと思えるほどだった。

 強いて言えば、せっかくのメモ術なので実際のメモの写真を載せるなど、もうすこし具体例があると嬉しかったかな。

 少し話は逸れるけど、本書が扱う「ノート術・メモ術」は「タスク・時間管理術」「睡眠・早起き」と合わせて、わたしのなかで(勝手に)3大ビジネス書テーマだと思っている。
(最近はこれに「習慣化」も追加されつつある)

 この3テーマに関するビジネス書は文字通り無数に存在するし、毎年のように新刊が出ている。

 書いてある内容はどれもそこまで変わらないだろうに、ここまで巷に溢れる理由は、ビジネスマンにとってどれもなかなか解決されない課題だからだろう。
(わたしもご多分に漏れず、この手の本は懲りずに何冊も買ってしまっている…)

 感じるのは、なにか別のテーマでベストセラーのビジネス書を出版したり、本業のビジネスである程度有名になった人が、2冊目、3冊目としてこの3大テーマに関する本を出版するパターンが多い気がする。

 ビジネス書評論家の土井英司氏が、以前コラムか何かで、ビジネス書を読むときの注意点として「著者が本当にその本のテーマのスペシャリストかは気にしたほうがいい」といった旨を言っていた。

 たしかに。例えば、ラーメンの経営で成功した人のメモ術がそこまで洗練されたスキルになっているのかは疑問がある。それよかは、経営に関する本を書いてもらったほうがよい。

 といいつつも、自分が傾倒するインフルエンサーや尊敬するビジネスマンがどんな時間の使い方やタスク管理をしてしいるのかは、気になってしまう気持ちは、よ〜くわかるのだが。

 そういうことを踏まえても、本書の著者の本業はライター、それもブックライターということなので、著者の書く文書術の本は、まさに本業のスキルに関する本というわけだ。読む価値がありそう。

読書メモ

・ノートは大判(A4)のものを使う
・相手から「いい話」を聞き出すためには「5W1H」を意識して質問する
・本を読んだら心に引っかかったところを5ヵ所だけノートに転記する
⇛5ヵ所だけをしっかり覚える
・企画は「課題」と「解決法」で発想していく
⇛ノートの左側に課題を、右側に解決法を書く
・文章の奥義「形容詞は使わない」
⇛×「当社は、いい会社です」、○「この5年間、誰も辞めていない会社です」
・夢は知識
⇛夢を100個、書いてみるといい。30個くらいまでしか書けない。


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