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#004.タスクシュートはタスク管理術なのに、タスクを管理できてなくていい?
おつかれさまです。「タスクシューター界のジェームズ・ボンド」ことありひとです。
先日、大変ありがたいことに「TaskChute Cloud」開発者であり、タスクシュート協会の理事をされている@jMatsuzakiさんのVoicyにお邪魔し、生放送でトークさせていただきました。
人生初の音声配信ということで、ドキドキで臨んだわけですが、いざはじまってみるとjさんがうまく話を振ってくれたこともあり、楽しくおしゃべりすることができました。
その放送のアーカイブを自分でも聞き直してみたので、今日はそのあたりの話を。
***
自分の声が日頃聞いているのと違って聞こえるっていうのは、よく耳にする話。
ご多分に漏れずわたしも今回そう思った。自分の声ってほんとにいつもこんな感じなの?なんか凄い平べったい感じなんだけど。なかなかキモいね笑。まあそこは一旦置いておいて、内容よ。
あらためて聞いてみると「タスクシュートを使っているとタスクを管理できてなくてもいいかなと思ってきた」的な主張を繰り返している。
これって、冷静に考えるとおかしい。タスクシュートはタスク・時間管理術のひとつなのだから明らかに矛盾している。
今回はこのあたりを掘り下げておこうと思う。
Voicyで自分がなにを言いたかったかっていうのをあらためて整理すると以下の2つに集約されるかなと。
1.タスクシュートを使っていると「管理」ではなく「実行」にフォーカスできる
2.そもそもタスクを管理するっていうのが非現実的
1.タスクシュートを使っていると「管理」ではなく「実行」にフォーカスできる
タスクシュートのことをあまりよく知らない人が、Voicyのわたしの話だけ聞くと「管理もできないで、このメソッド使う意味あるの?」って思ったかもしれない。
これは完全に自分の伝え方が下手なだけで、決してそんなことはないよってことを補足させていただきたい。
タスクシュートはタスク管理術でありながら、「実行」に特化したメソッド。いわば「実行ファースト」なのだ。
なので、タスクをきちんと整理・管理するよりも「やる」ことに重きを置いていて、それを実現するためにいろんな工夫や設計思想が入っている。
例えばその工夫のひとつが#002で紹介したタスクシュートの特徴2「それぞれのタスクには見積もり時間を設定でき、現在時間と見積もり時間の加算からタスクがすべて終わる見込み時間がリアルタイムで把握できる」だ。
この特徴のおかげで、現実的な1日のプランが立てられる。現実的だからやる気がおきる。実行できる。この「実行ファースト」の話はまた別noteでも書くつもり。
2.そもそもタスクを管理するっていうのが非現実的
んで、ふたつめがこれ。生放送では基本こっちの文脈でしゃべっていた。
現代の多くの人が携わる仕事は非常に複雑で「こうすれば正解で、こういう状態にすれば完了」というのが明確に決まりきっているタスクなんてほとんどない。
そもそも「どういう成果物を作ればいいのか?」というところから自分で考えなければいけない。
しかも、その成果物を作るプロセスももいろんな外部要因で当初の予定から変わってくることもある多々ある。
そんな予測不可能なものを管理しようとするのは絶対無理、とまでは言えないまでも難しいことは間違いない(わたしは割と本気で絶対に無理だと思ってるが)。
また、「タスクを管理する」という根底には「時間を管理する」という話が必ずついてくる。それは書店とかでタスク管理術≒時間管理術でよくカテゴライズされるところからも違和感はないはず。
でも、時間を管理する・コントロールすることも難しい。わたし感覚だが去年(2022年)はそういった主張が特に多くでてきた気がする。そういった主張の本もいくつかベストセラーになっていた。
そもそも「時間を管理する」という思想は、人類が最初っから持っていたわけではない。
前述のベストセラーのひとつ『限りある時間の使い方』では、人類が時間を管理しだしたきっかけのひとつとして18世紀後半の産業革命をあげている。
工場で働く労働者がバラバラの時間で働いていては、作業が止まってしまう。工場のオーナーたちは効率的に工場を稼働させるためには、全員の共通のものさしとして、時計の刻みを「時間」という概念を作り、それを資源として扱うようになった、と。
つまり、「時間」なんてものは人類(もっというと労働者を管理する立場の人達)が自分たちの利益のために設定した主観的な指標に過ぎないともいえる。
しかも前述したとおり今の仕事は当時の工場労働なんかよりずっと難しい。なのに当時と同じ感覚で時間を管理しようとするのには無理があるのも仕方ない。
タスクシュートを使ってるとそのあたりを肌感で感じる。というか感じざるを得なくなる。
「管理なんてできないよ」って他人から言われても、「そんなことないよ!」「やり方が悪いんだ!」「もっといい方法があるはずさ!」ってなると思う。わたしも多分思う。
でも実際にログを取り続けて現実に向き合うと、それがほんとに難しいことであることが腹落ちする。なぜならば、ログに残るのは嘘偽りのない、一切の幻想のない事実だから。
ただし、誤解しないでいただきたいのがタスクシュートはただ(いい意味で)諦めさせてくれるだけのメソッドじゃない。「実行の力」と「実行することで発生するゆらぎの力」を借りて、現実にありながらも地続きに自分に変化をもたらしてくれる、そんなメソッドです。
今日はこのへんで。ありひとでした。
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