Ⅲ- 2 生活と自己管理

最終更新: 2024年4月1日

・個人が自ら心身の健康と安全を維持管理し、質の高い生活を営むための知識を習得する。(健康的で文化的な最低限の生活の定義)
・起こりうる非常事態 (事故、災害、対人トラブル等) の被害を防止するための対応・対策を習得する

暮らしの知恵
衣食住、健康や応急処置
自助・共助・公助の方法


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2-1 心身の健康と安全


あなたの身体や精神は、あなたのものです。私たち自身の身体や精神についてどのように扱うかは、基本的に個人に任せられています。
自分の心身に対するケアは、自己管理の一環です。
それぞれの自由を確保するために自分でやるべきこと(衣食住のしかたなど)は知っておかねばなりません。
悪い生活習慣は、長期的には健康問題を引き起こす可能性が高まります(年をとった時の生活習慣病のリスクが高まる)。また、短期的にも体調や能力に影響を及ぼし、生活の質が低下します(不規則な生活習慣やストレスなどにより、自律神経のバランスが乱れ、様々な身体の不調がおこる)。
日頃から健康な生活習慣を実践することが大切です。
ここでは精神・身体に関する知識と、自身の健康管理や予防の方法を身につけます。
(ここは特に科学的・医学的に認められた内容に準拠しているよう注意すること。)

日常生活の自立(野菜育てる必要はないけど、それなりの自立)と、
社会保険(公衆衛生)
どこまで自立させるかも時代により変わる
どこまで自立するかも自分で決めること。

a) 保健と体育

安全に生きるために必要な身体能力
感覚と身体の協調。身体の技術。
動作の加減がわかること。


 1. 身体 〈粗大運動〉

運動
筋肉やホルモン
基礎的な筋力、運動神経

(1) 全身

姿勢、体幹、バランス
位置、動き、強さ
ボディイメージ、運動の組み立て
ダイナミックに身体を動かす
・身体の部位/筋肉を意識的に動かす
・特定の動作を実行する
・体力、運動神経、反射神経
・人間の発達・成長を支え、人として創造的な活動をするために必要不可欠なものである。
・自由に身体を動かす
身体変化のコントロール
センサー、心拍数メータみながら心拍数減らすなど
心身に不調を感じたら、危ないと感じたらすぐに病院に行くこと。

 2. 手足〈微細運動〉

道具の使用・技術

(1) 手足
器用な動き
目で見た所に正確に手が届く
瓶の蓋を開ける、工具の使用、服のボタンを留める
はさみ、ガラス、ドア、テープ、バッグ
さまざまな形状と用途の理解(デザイン)
・ボタン、持ち手
・単純機械(てこの原理、サイフォンの原理)
その道具をどのように使うかの推測
(デジタル) 機器の利用
本がめくれるとか。
(直接生活には役立たないが) ボール、物体を投げるとか。

(2) 顔面
表情筋
眼球運動
口を動かす、噛む

 3. 身体知識 〈疾患、病気〉

喫煙、アルコール、薬物のリスクについて


b) 日常生活と衣食住

正しい食べ方(テーブルマナー含む)
正しい洗濯の仕方

 1. 食事

健康的な食生活は、高血圧、心臓病、糖尿病、骨の健康、一部のがんの予防に役立ちます。

・炊事
・炊事しないならどういう食生活にすべきか
医食同源 栄養
食品の保存(冷蔵、冷凍)
食中毒
スプーン・フォーク・ナイフの持ち方
調味料
調理器具(包丁、加熱機器)の持ち方、使い方

 2. 運動

喃語、歩行、手先、筋力、関節
スタミナ、基礎体力、スポーツ
正しい身体動作の方法と意義を、実技を通して学習する

有酸素運動
・通勤、仕事、買い物などで歩く、自転車に乗るなどの移動活動、移動運動
・1日10,000歩  ≒ 90分 ≒ 8Km
・息のはずむ程度の「やや楽」から「ややきつい」と感じる強度で10分以上続けて行う全身運動
・1回20分以上(10分×2でも可)を週2〜3回以上で効果
・歩幅を広げて、骨盤を回して歩く(エネルギー消費量、30%の増加)
・車、電車、バスを、歩きや自転車に換える(1駅歩くなど)
・荷物運び、掃除、風呂洗い、庭仕事など積極的に行う

筋力トレーニング
・階段、荷物運び、力仕事など、「ややきつい」と感じる程度の筋出力活動、運動
・動的負荷の場合、最大筋力の70?80%の筋出力(「ややきつい」と感じる)で、8〜15回の反復回数
・静的負荷の場合、90?100%の筋出力で10秒程度
・週2〜3回
・ちょっとした時間や生活習慣に合わせて筋トレを意識的に行う

ストレッチ
・小休止の背伸びや腰反らしなど無意識で行っている筋弛緩活動、身体バランス活動
・力を入れる時は息を吐く
・はずみをつけずに
・伸ばす部位を意識して
・伸ばす時は息を吐いて
・気持ちのいいと感じるところまで
・10〜20秒程度かけて
・ちょっとした時間や小休止など、生活習慣に合わせてストレッチを意識的に行う

 3. 環境

住居と衛生、環境、衣服(靴)と体温調節
暖をとり、寒さを逃れる
環境物質
日焼け止め

感染症、性感染症
洗濯(洗濯機)、掃除(掃除機)
バスルーム用品、手洗い、うがい、洗顔、入浴、歯磨き

休息と睡眠
睡眠、精神の休息(深呼吸・自然・精神統一・リラックス・メンタルコントロール、メンタルトレーニング)
ぼうっとすること
ストレス管理
ストレス、姿勢、ボーっと脳を休憩、リラックスさせる、小さい居場所をたくさんつくる
体力・意志力(精神力)のマネジメント。
精神的、身体的な体力、スタミナ、元気が優しさや心ある判断にひつよう
精神衛生



2-2 資本管理

リソース管理
あなたの資本は、あなたのものです。
幸福の資本論
それぞれの自由を確保するために自分でやるべきことは知っておかねばなりません。

a) リソースマネジメント

b) 資本管理

欲求を満足させるための資産

 1. ものと金銭(金融資本参照)

ものの管理

整理整頓
ものの管理
人に無闇にものを貸さない

金銭管理

金融教育
資産運用
財務管理
1-1 予算の立て方と資金の管理
1-2 節約と投資のバランス
1-3 借金と負債のリスク管理

 2. 時間、知識、経験、スキル(人的資本参照)


時間管理

(人間は今や時間が一番有限だが、これは資本か?)
日常生活(週間)のルーティン、計画を決めてしまう。
1-1 優先順位の付け方
1-2 計画の立て方
1-3 タスクの実行と進捗管理
ライフタイムバランス

情報(知識、経験)、自己研鑽(スキルの管理)
何を自己研鑽するか。仕事で成長しようとしない人は別に仕事に興味があるわけじゃない、それでいい。

 3. 社会資本

コミュニティ、家族・恋人、仕事・仲間、文化



2-3 危機管理


クライシスマネジメントとリスクマネジメント
日本語ではクライシスマネジメント(Crisis management)とリスクマネジメント(Risk management)の2つは「危機管理」として一本化されて扱われていることが多い。確かに両者の概念には重なる部分もあるが、以下の違いがある。
クライシスマネジメント
危機事態の発生後の対処方法に関する点が概念の中心である。
リスクマネジメント
危機事態の発生を予防するためのリスクの分析方法等が概念の中心である[3]
これとは別に、不可抗力的な天災や大規模災害への対応にあたり被害の最小化を検討するイマ―ジェンシー・マネージメント(emergecy management)も危機管理として訳されることがある[5]。これに対してクライシスマネジメントは、「人災」の際たるものである国際危機に対して利害調整をどのように行うかに焦点がおかれている。

Wikipedia「危機管理」より

イマ―ジェンシーマネージメント、クライシスマネジメントは別途考える。


a) リスクマネジメント

すべての行動にはメリット・デメリット、リスク・ベネフィットがある。

メリット・デメリット等の評価軸
メリットデメリット、リスクベネフィット(リターン)、コストリターンの洗い出し
トレードオフ
何を捨てられるか
主体性・利己心
決定の重要度・緊急度、求められる素早さ・正確さの度合い
決めないという選択、何でもすぐ行動する必要はない
なるべく後悔しないように、自己の価値観に従って主体的に決定する
短期的な快楽にとらわれず、有意義になるようがんばるみたいな

特に、リスクを正しく評価すること
ある行動が自分の期待に見合った結果になるか否かは、
その人がもつ資本、能力だけでなく、運や運命の要素が含まれる。
人間はリスクを知りたがるが、
チャンスが一度きりとかじゃない場合、失敗をそれほど怖がらない

リスクとクライシスのちがい
未来は予知できないのでできるわけがない
よく知らないほどリスクを知りたがる
課題(可能性)と問題(すでに起きている)のちがい
物事のリスクとベネフィットを定量的に評価し、適切な危機管理を行う。
・頻度+可能性+重篤度の評価、必要な危機管理の取捨選択
リスクポイントの計算
知識を得て、適切にリスクを評価、自己判断すること
時間、金、犠牲や他人からの評価などのリスクを想定し、取捨選択、自分で決める
周りに気を配りましょう。
ヒヤリハットの法則

リスク分散
複数の可能性をのこしておくこと


b) 危機管理

 1. 防災・防犯

予防原則の遵守
社会が抱える問題や危険性を事前に予測し、予防措置を講じることが重要です。また、問題が発生した場合には早期に対処し、再発防止に努めることが求められます。

災害や犯罪は闘うものではない。逃げるものである。
公のメソッド

生きる上でのリスク
実際に起こりうる非常事態 (事故、災害、対人トラブル等) の被害を防止するための対応・対策を習得する
疾病・怪我・感染症等
望ましい世界は、リスクがなく警戒心が低くてもよい世界ですが、今のところ、現実的には予防対策が必要です。
災害、戦争、サイバー被害、詐欺被害
コンピュータ関係、サイバーセキュリティ
反社チェック
自己防衛、災害対策、情報セキュリティ、サバイバルスキル
・素早く状況判断を行ない、事態の回避を試みる
・日頃から録音録画すると良い
・自分の避難場所はどこか
自分の身は自分で守る
山や海の危険な生物
ハザードマップ
対人トラブル

個人のリスクの大きさに合わせて必要な対策をとる
防火具(消火器、煙感知器、非常出口)
医療機器、救急用品(血圧計、体温計、包帯)

人災型と天災型
起きないようにする+起きた時のダメージを減らす
もしものときの、準備をしよう


 2. 自己防衛

正当防衛は自分の生命の優先 (自己理解、倫理の分野)
生存戦略上、道徳を反する必要が出てくることもある それはまあ
ただし、ちゃんと責任取れ
どうやっても自分の価値観と相容れない場合
自分に害が及ぶ場合に限り、それが許容できない、
どんなに嫌いな人でも生きている価値はあるんだ、
感情としては嫌いでいいけど
困ってたら助けるという行動はしないといけないんだ(行動はあくまでも自己責任)
お互いのリスペクト、讃えあい
仲良くなれない人もいるけど攻撃はしたらいけません
逃げることの必要性
合わない相手も理解した上で、利益相反がある場合はあまり関わらない
スルースキル ミュート 存在そのものが不快への対処
今や見たくない、見てて不快な人はミュート機能でなんとかなる。
嫌なら見るな、自衛が可能
違う意見の人を攻撃してはいけない
競争もいるかもしれんけど、基本的には協力して平和にする
うまくやっていく

自己防衛と過剰防衛
個人の自己防衛はどこまで許されるか
相手が非合理(話し合いが無力)な場合
ー人を殺さない、身体の障害を起こさない程度の護身
ーでもずっと銃もってたり核もってたりすると危険な目でみられるし、他の人がびびって怖がっちゃうだけだからよくない

起きた時のダメージを減らす
・回避できない場合、警察、消防、救急に通報し、柔軟に被害防止・対処・復旧を試みる
・防災、避難、消火、救護、防犯、自衛・回避・護身
・けがの応急手当、治療

(身体・精神的な) リハビリ、回復
 身体・精神を気遣った予防や生活習慣、自己防衛することの大切さには賛同するが、
 レジリエンス (自己回復、逆境に立ち向かう力) は能力じゃない。
 風邪の引きにくさや、骨折やがんの回復力と同じ、体質に過ぎない。
 過酷な体験、挫折、失敗、トラウマはあった方がいいわけがない。
 わざわざ経験する必要はない。
 が、経験してしまった場合。そこから立ち直る支援をする。
 決別、決着、解放、蹴りをつける、整理する、折り合いをつける
 それを一つの経験と捉えるくらいしかいい使い方はない。
 事実を受け止めるには時間がかかることかもしれない。
 挫折やトラウマに慣れることが絶対的に良いというわけではない。
 が、鬱になって苦しんではほしくない。

一度環境から逃れることも選択肢。


 3. リスクと戦ってきた人類の歴史

どんな努力をしてきたか。
災害/飢餓/疫病/戦争が、時をこえてどれだけ減っているか
色々な犠牲や痛みの上に私たちの社会は成り立っている
抗生物質、ワクチンと疫病
公助 (扶助、人道支援)
・避難、防災施設
・暴力を予防するツールと安全保障制度
・抵抗権、離脱する自由



【キーワード】

ヘルスケア、生活、ライフスタイル、保健体育、家庭、自己管理、自律神経、体力、消化器、呼吸器、循環器、運動器官(骨、筋肉)、運動神経
生活力の向上

【参考文献】

  1. 知っておきたい基礎知識 - MSDマニュアル家庭版

  2. 幸福の「資本」論

  3. 家庭科、保健体育

  4. 消防防災博物館

  5. 日本健康運動研究所-運動の種類

  6. https://www.1101.com/store/techo/ja/download/#detail-1-moshimo

【キーワード定義集】

一般的な概念やキーワードは、適当で曖昧に用いられることが多いです。様々な意味に捉えられないよう、この章で適宜用語の意味を明確化し、定義のすり合わせをおこないます。



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