Ⅲ- 3 集団と合意形成

最終更新: 2024年4月1日

公共・集団の決定(自治)と合意形成

・集団決定は 価値観の異なる各個人が集まって行う 共通の決定であることを理解する
  → 人数が多いほど 決定に対する満足度は下がりやすい、各個人の希望が通りにくい
・集団決定が 集団全員の判断・行動を強制することを理解する
  → 集団のルールを基本的には遵守する、その決定自体の必要性を考える、公正・中立性、状況に合わせて決定内容を変更する
・様々な意思決定の方法を理解し、目的に応じて適切に設定する
  → 決定者の問題 (当事者性、人数、判断基準、意識)、投票制度の問題
・集団のより多くが納得するような 合意形成プロセスに必要な要素を理解する
  → 関係構築、目的・情報共有、役割分担、納得解の模索


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3-1 自治・政治体系


共同体、集団、組織
ものごとの良し悪しは客観的に定義することができず、
個人の主観的な意見を超えるものではありません。
ので、良い平等や悪平等、よい社会や悪い社会という言葉を使わないようにします。
基本的に一つの個人として機能する

コミュニティは窮屈

コラボレーション、リーダーシップ、プロジェクトマネジメント、チームビルディング、ディベート、調整力、交渉

a) 共同体の意義とメリット

共同体のリソース
共同体の共有財産と自分の財産のちがい。
人の集まりであり、財の集まり
集まったものを使っていく
資産、財産、時間、情報(秘密保護)、スキル
共同体自治

デコとボコが補い合うことができる。

人間関係はめんどくさい。
社会は思い通りにならない、納得いかないこともある
マイノリティになることがある
多くの価値観の総集である以上、理想の共同体はたぶん存在しない。
全員を納得させるのは難しい。
納得解とは?納得する条件。みんな一緒とか、問題に気づかせないとか。

みんなが納得すればそれでいいのか、納得されずともちゃんとデータとるか
決定方針がはっきりしてるなら手段選択はデータで確かめる
エビデンスをとる
公共性、社会的責任 みんなが見る瞬間、そこに被害者が発生する。

ルールを守りましょう。
大雑把な方針とかじゃなくてマニュアルみたいなものもある
お金とか法律とか。
共同体内の不平等な責務には手当が発生することがある


b) 集団の種類

共同体の目的
文化集団
友達と仲間(機能集団)の違い
生活集団
補い合う関係、共同体

集まる人たちの多様性
価値観が一致した友愛集団
機能集団
様々な価値観の人が集まったコミュニティ
同一のビジョンやカルチャーをもった中での多様性
多様性を目的ととるか手段と取るか。手段だろう
多様性がないと成長しないはまやかしだね。 まあ機会平等
多様性というか個の尊重
機会平等(自由)と結果平等
どっちもあり。
結果平等→何の結果をもって平等とするか、性別人種一元的
他の人と比べずに、みんなハッピー

持続性
結局どこまで持続させるかも考える必要がある
・その場がもてばいい集団なのか、次世代まで考えるべきか
・新陳代謝があったほうがよいといわれる側面もある
目的依存
別にその共同体自体が持続性を要しなくても、その行動は(少なからず周りに影響するのだから)世界の持続可能性に従う必要がある

運営と組織構造
役割の有無、立場の有無、その他組織構造
議決機関
組織構造を見て、自分はどの組織の運営、決定に携わるのか
自分が影響を与えられる圏(裁量権)はどこまでか
意思決定権の範囲
全構成員による自治(共同体)、幹部による運営(機能集団)


c) 集団内の決定

(持続性を求める場合は、長期的に正しい決定のために)
自ら他者と決めた規範・規則・決定に倣うこと
集団の既に決められた規範・規則・決定に倣うこと

決めるのは行動。価値観じゃない。
そもそもルールを作る必要があるのか?という点から議論すべき
コミュニティに入ったらそこの内部規範、規則は守りましょう。
たぶん大体の場合、そのコミュニティに入った時点でそのルールに合意したことになっている。

なぜそのルールが必要なのか、細かく皆に理解してもらう。
新しいコミュをつくったときにどう素早くルールをつくるか
法とかAIとかに作ってもらいたいもんだけどね

集団決定において考える要素

現状に適応し、かつ将来を見据える

集団決定の方向性
目的を明確化したうえで、合理的根拠(エビデンス)に基づいた効果のある方針をとる

目的のある集団内で多様性がたくさんあっても微妙
ある程度多様性を保持しつつ、理念とかは共有したい
メディア、言論、表現は1人の価値観に合わせたほうがよさそ

分断したほうがいい場合もあるし、敢えて合わさって止揚するほうがいい場合もある
最初から棲み分けというか分断というか多様性

社会規範との照合

一般意志
利己的に考えて 自分にとって都合の良い社会を作ろうと
意思決定に参加すると、社会は破綻します。(全体意志)
当事者やったら嫌やのに人のことだと気にしない。この世は本当にこれが溢れてる
・「自分が良ければいい」皆に都合がいい決定を選んだ社会の破綻
→ マクロの選択 社会の一員としての意思決定は全体最適、一般意志
一般意志は人間にはない?
合成の誤謬(ミクロの視点では合理的な行動であっても、それが合成されたマクロの世界では、必ずしも好ましくない結果が生じてしまうこと)

自分がその集団の意思決定権をもつのであれば、
その集団に対して愛(当事者性)をもち、
その集団の決定に責任を持って、
その集団のために動くこと。

周囲(集団の外)への影響
ステークホルダー

決定には各個人の価値観が関わってきます、事実だけでは決められない
目的は何か。
 決定の当事者として、ここで答えを1つに出す。
 議論は合意形成が大事。双方から合意形成を目的にしていない議論は意味がない

共同体のマネジメント、リソース管理

個人の行動と同様に考えるべき要素がある
リスクマネジメント (1), コンプライアンス (2)

ルールを良くしていきましょう
目標を見定めよう。
意思決定の方法に正解はない。
改革が目的じゃない
ルールを作りましょう。変えましょう

集団の中でリソース管理を考えて意思決定ができること
正しく個人にあった仕事を割り当てること
決断力・判断力


d) 現代社会の理想と現実認識

社会のコミュニティの一員として

  • 社会のしくみ
    政治や環境についての理解(政治,環境など)

  • 生活の中の法律
    身近な法律知識(身近な法律知識)

  • 社会生活とお金
    経済や産業についての理解(貨幣、預貯金,年金,雇用問題など)

身内も社会も同様に仲間
小さい共同体には所属しているが、我々がそれよりも大きな共同体(世界)に所属していることを自覚させる。
コミュニティの中で生きているのだから、それ相応の行動をしなさい
社会規範に法れば自律分散的に(=円滑に!)運営できるようにしたい
個人が他者や社会との相互関係の中に生きている
世界の中心にお前はいない 世界に中心などない
行動が現実社会に影響を及ぼす(市民意識)
他者や社会が自分の価値観に与える影響、自分の行動が他者や社会に与える影響
自分は世界の一部である。


 1. 互助と貢献、価値創造


日常での小さな協力も価値創造

価値創造による問題解決
https://www.youtube.com/watch?v=bIzdKa-Ppzw
世の中に何かを出すこと、価値創造
世の中に影響を与えることについて
自分が世に送り出したもので、世界を変える
世界は誰かの仕事でできている。
世界に貢献する、役にたつこと

社会にいいことをする、といっても社会に実体はないので
おそらく社会の中の各個人にとって良いことをするということになる。
根本は人を助けること。
他者貢献と社会貢献って何が違うんだろうね。
なんか個人的に心象が変わるんだよね

世の中を作るのは自分自身である
子どもが未来を作るということを20,30代が言っていてはいけない

他者に向けた貢献行動は仕事(work)です。
社会貢献する相手は、身近な人も、遠くの人でも、身近な地域でも、国でも。そこらへんのリアルや問題を知っておきたい。
現実には他者のためになってない仕事もあるので…そこの注釈も
世の中の9割の仕事は事前知識なくできる。積極的に働こう。
あらゆる仕事を尊敬しよう
職業に貴賤なし
社会を回す
仕事に対して熱心で誠実に向きあう
人の幸せに貢献できる、喜んでもらえる行動ができる
どれだけ多くの時間をかけたって人のためになってない仕事もあれば
短い時間でだって人のためになってる仕事もある。

ギバーとテイカー
人のためになることをする必要性はあるのかについて
少なくともちょっとは人のためになろう。
ずっとテイカーでは生きていけない
人をちょっとでも幸せにすること。
そのために自分に何ができるかを考える(使命というと言葉が強いか)
基本的に長くその仕事をするのであれば、その仕事が自分の好きなことであるかはも重要

自然人と社会人
社会を変えるか、社会に適応するか。
どちらが良いとかではない。どちらも大事
自分がしたいこと、社会にしてほしいこと


 2. 持続可能性

自分にとって価値や愛着があるものが
末長く繁栄することを願い、
いつまでも大事にしてあげたいと思う気持ち。

持続性のある行動とは、
(微力でも)そのための環境をつくってあげること。
大切なものの持続のために最適なシステムになっていること、最適な仕組みに変えること。これが持続可能性の観点。
変わっていくこと、変わらずにいること。

ここにいる人たちがよければいい、まだダメなの?
自分さえ良ければいい=大切な人がいない 世界にならないことを願う
誤った選択をすると将来世代が困るし、皆さんは先代の誤った選択によって困らされている集団自体を存続させるのではなく、明るい未来を
集団、そこにある規則や明文は皆がいらないと思えば消えて構わない。本質は人間。
社会を存続させるって、存在しない(本質的に意味のない)もののために本当に何かしなきゃいけないの?
「責任を持って、未来世代に問題を引き継がないように」
しらんけど、貴方に大切な子供や孫ができたら、大切な人が困るかもしれない
広い世界・将来世代について考え、問題を認知し
今いる人が幸せなら良いのか、これから生まれる(顔の見えない)世代も幸せにすべきか。
どっちもあってそう
(持続可能って本当に奥が深い言葉。簡単に教えられない)
自分らが世の中地球人類を終わらせないためにって感じかなぁ
目的をどの配分で考えるべきなんかなぁ。「未来世代への責任」
地球市民として環境に配慮すること 環境を汚染しないこと


 3. グローバル社会の認識

社会問題
複数の分野(健康、エネルギー、地球、文化、コミュニティ…)
1-4 で触れて 守りたい、愛着をもった、世界のいろんなもの
世界情勢
事実
いろんなところで戦争が起きていて、飢餓・貧困がある地域がある。
すべての人が同意する価値観など存在しない。

社会が抱える問題を解決するためには、個人の利益や欲求を超えた視点が必要です。

世界はいま危機の中にあるらしい。

持続可能な消費
2-1 環境への影響を考慮した消費行動
2-2 エネルギーと資源の有効活用
2-3 リサイクルと廃棄物削減

4 環境と持続可能性
4-1 環境問題の理解
a) 気候変動、資源枯渇、廃棄物処理など
4-2 個人と社会の持続可能な行動
a) エコライフスタイル、リサイクル、省エネルギーなど
4-3 環境保護と地域参加
a) 環境保護活動、地域ボランティアなど


 4. ローカル社会の認識

if needed
ローカル社会の認識
実質的に拘束力のあるもの。国内の法律、地域のルール
+政治、経済システム

もう少し小さな共同体での社会契約。
ゴミ、騒音、臭い
電車は出る人から出ようとか、どっちがわ通行とか

社会保障制度に参加すること 貢献すること
教育とか社会サービスとか納税とか勤労とか
消費者として正直であること
労働者の権利を尊重すること
犯罪を犯さないこと 車の運転に際して交通法規を守ること
知的財産権を尊重すること
労働法を守ること
雇用に関する法律を守ること 環境保護法に従うこと 
健康に害を与える薬物を使用しないこと
建設や土地利用に関する法律を守ること

国家、規則
だいたいの場合はその国の中での法律が定められています。
その国の領土内では基本的にその国の法律が適用され、違反した場合には罰則を受けます。
その国の意思決定機関(三権:司法立法行政)に従います。
国民の場合は税金とかも定められます。
貨幣は円。



3-2 合意形成


相互の自由の「尊重」と「現実における交渉」
発想
による納得解導出+説得他による合意形成

自分が思う意見と、
自分が従う意見(自分の住む社会が決める決定)は違う。
自分の意見と世間の意見はいつも一致しない

管理でなく自由な、公共・自治の場としての公園
お互いに迷惑をかけつつ、
少しずつ運用しながら、
共存のために合意形成し、その場のルールを決める

自己と他者の合意形成
自己と集団の合意形成
集団と集団の合意形成

素直に負けを認める力
自分の失敗を認める
寛容の心?

折り合いをつける

a) 合意形成の手段

集団の意思決定
飽きるまで話し合う
より合意のとれた手段

より「納得した」決定のために
決着のつける方法

政治の本質は、意思決定ではなく合意形成
妥協の程度と、価値観の変容と合意形成を図る
さまざまな人の希望に出来るだけ沿うようにすること

戦争は合意形成のための最悪の手段である。

複数の価値観を干渉させる時、議論が必要となります。
民主制が環境問わず全世界の組織に広げられるものかと言われるとそうでもない
じゃあ家族に民主主義が最適か?

誰が決めるの?そもそも民主主義が必要なの?
中心がどこにあるか アメーバ型、ティール型、プラナリア型
指揮者/リーダー/責任者が必要なタイプの組織、そうでない組織
軟性法
民主主義
…集団の決定はそのルールが適用される構成員自身で行う
 集団の人数が特に多い、持続性が必要(代謝性が不要)な組織にメリットを発揮する
意思決定の方法
・決定者の当事者性 (=問題意識の大きさ・理解度、客観性・視野の広さ)
 … 共和制・有識者間の決定(当事者性大)、専制・裁判・仲介(当事者性小)
・決定者の人数 (=権力の暴走・調整と、決定までのスピード、決定の責任)
 … 独裁・リーダー(中央集権)、間接民主制(寄合・会員・代表者)、直接民主制(分散)
・決定者の判断基準 … 利己主義、一般意思(なあなあになる)、法治主義、徳治主義
・決定者の意識 (=民度)
 … 情報共有を行い、互いの価値観を理解してアウフヘーベンを探る意識・能力
・投票制度 … 比例、選挙区、ボルダ、秘密公開
・同じ価値観をもつ個人だけで集団をつくる=共和制 個人的に国は民主制だと思うけどね
・データ民主主義、決定者の不在
各個人の価値観と譲れない条件を理解・妥協し、納得解やアウフヘーベンを探る
集団決定は決定の上手い人に任せる考え方。民主主義ではないが一理
どっちつかずの決定もよくない
or 自由民主主義ではない、より本質的な新しい形

民主主義
1 議論時:たくさんの視座から議論できる これは間接民主議会を直接民主技術で代替可能
2 投票時:責任の所在がなくなる、とりあえずの最大多数最大幸福が得られる

本当に良いシステムを構築して世間に認められないよりも、
世間が納得した方がいい?

データ民主主義、最大多数の最大幸福を実現する意思決定システムができるまで
着地点を探る
物事を決める時、じゃんけんで勝負、争いを避ける

決定権が誰にあるのか
自分はどこまで介入できるのか
議論は決定権がある者の間でのみ成立する

アサーションとは、お互い意見が違うことを前提にして、相手を尊重しながら、けれども安易に妥協せず互いに意見を出し合って、納得のいく結論を出していくプロセスを大切にします。

問題解決と交渉、議論
たぶん皆んなが思う通りになるような社会は作れない。
AIに頼ってもこれは無理。
ただ言自己理解はできている。
何かをやりたいか(興味関心)、何をすべきか(使命感)は分かっている。
それらの感情をどのように行動に移すか。

みんなが共感・納得する形で着地するように
気がついたら誰もいない
だから「納得」解とプロセスが必要。

他の人と意見を擦り合わせるとか、問題解決とか、AIができるようになれば
チームで何かやるのって難しいよね

公正中立な第三者が当事者間に入り、話し合いを通じて解決を図る場合
議論は(本来相容れない)価値kja観の違う人が集まって妥協点をみつけ、一つのことを決めること
分断をうまない
対話じゃなくて、議論には中立・中庸な司会、議長(第三者)がいるといい

3人できると派閥ができる
第三の選択肢を追求するのもいいが、現実問題はそう簡単ではない
現実に生きる上では
どちらか判断した上で合意形成(説得・納得)をとっていく

社会か他者にしてほしいことがあって、周りに聞いて、建設的な対案を出して、皆に納得してもらう。


b) 協働・協調

組織的行動能力
・情報共有(報告・連絡・相談・確認)
・役割分担
デコがボコを相互に補完する
組織、集団の特徴に依存する
しっかりと役割分担された中で最大限を発揮する分業制の組織
皆が自分のできることを見つけてできるだけ動く昔ながらの組織
リーダーシップ
フォロワーシップ



【キーワード】


【参考文献】

  1. 高等学校 公共

  2. Z-KAI 基盤学力アセスメントシリーズ LIPHARE

【キーワード定義集】

一般的な概念やキーワードは、適当で曖昧に用いられることが多いです。様々な意味に捉えられないよう、この章で適宜用語の意味を明確化し、定義のすり合わせをおこないます。



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