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きっかけ

「もう入院を考えたほうがいいね」

中3の冬、通院していた精神科の先生から伝えられた言葉でした。

私は中1から高1までの約4年、重度のうつ病と診断され治療していました。あの頃は家から一歩も出ることができず、得体のしれない不安と恐怖がいつも胸の中にあり、押しつぶされそうな日々。毎日起きてから寝るまで泣いていました。(本当に自然と涙が出続けてとまらないの、不思議。)

薬の副作用で、手が震えて字もまともに書けず、体に力が入らなくて車いすで生活したこともありました。

自分はおかしくなっちゃったんだと思い、この先何十年もこのつらさが続くのだと思っていたあの頃は生きている意味なんて見出せなかった。ただただ今日が早く終わってほしい。それだけを願い毎日を過ごしていました。


そんな状態が何年も続き、文字通り心身ともにぼろぼろの状態の時、一人の先生との出会いが私の人生を大きく変えるきっかけとなったのです。


その先生の治療は薬ではなく食べ物と食べ方を変え治療する(体の内側から整え治す)というユニークな内容でした。何年も薬での治療を続けていた親も私も半信半疑。食事を変えるだけで本当に良くなるの?って。

でもその生活を1ヶ月、3ヶ月、半年と続けていった結果、あれだけいろんな治療を試しても変化がなくつらかった症状が少しずつ改善していったのです。

1日7種類飲んでいた薬がだんだん少なくなり、最後にはすべてなくなりました。精神疾患は目に見えない病気な分、完治するのが難しいと言われているのに、3年もいろんな治療を試しても一向に改善しなかった症状が食事を変えるだけ、それだけで1年で完治したのです(栄養療法については詳しい本がいろいろ出版されているので、気になる方は調べてみてください)それからは別人のように、みるみる明るくアクティブな性格を取り戻していきました。


・薬に頼らずに内側から自分の力で変えることができる

・食事や毎日の生活でからだとこころは大きく変わる

・ささいなきっかけから人生は変化する

あのときのつらい経験があったからこそ学べたことです。


栄養療法を知ったことで、薬に頼らず体の内側から整える知識や方法を発信していこうと決めました。そして「先生と出会う」というほんのささいなことから私の人生は大きく変わりました。小さなきっかけで大きく変わること、肌身を持って実感したからこそ今があります。


もしあのまま薬での治療を選んでいたら、今もつらく苦しい日々を過ごしていたかもしれません。でも、あの時死にたい程のつらさをたっぷり経験したからこそ、心身ともに健康で明るくアクティブに過ごせる人を増やしたいと本気で思えるし行動できます。


このまま一生が終わるんだと思っていても生きることを諦めなかった、苦しくつらくても一生懸命だった中学生のわたしに、今のわたしが全力でぎゅーっと抱きしめにいきたい。髪の毛がぐしゃぐしゃになるくらいよしよししてあげたい。「あの時がんばって、耐えてくれてありがとう」って伝えたいです。あの経験があったから気づけたこと、学べたことがたくさんある。


あのときは、この経験が学びになる!なんて到底考えられませんでした。あんな時に希望を感じるなんて無理だし、信じられない。それが普通。でも今だから決して無駄じゃなかったと思えます。「明けない夜はない」「出口のないトンネルなんてない」

だれかの経験がだれかを救えるかもしれない。

だれかの言葉がだれかの支えになるかもしれない。

私は本気でこう思っています。だからこれからもあの時の経験を無駄にしないよう、昔の私の頑張りを無駄にしないよう、行動し発信しつづけていきます。







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