世界一不幸なボクの初恋

死んでもいいと思えば、たいがい楽になる

 主人公は、うれしいと卒倒する病気。女の人といい感じになると、病気で倒れるから、そこから先に進まない。で、恋人を弟に紹介して、自らは身を引き、二人を遠くで眺めて、さして好きでもない女の人と付き合おうとする。

最悪だ! だから弟も堪忍袋の緒を切らして、倒れる覚悟で彼女のところに行け、と怒る。まったくその通りだ。倒れるのを恐れてたら、何もできない。

 「絶対死んではいけない教」がはびこっているのは、日本だけでないことが分かった。楽しく生きることができず、それでも生きている方がいい、というのはどういう思考なのか。楽しいから生きていたい、なら分かる。楽しめないなら、生きていて何の甲斐があるのか。目的と手段を見失っている。

死ねばいいのである。死ぬ時には死ねばいい。その自然に抗って、とにかく死なないようにとあがき、死はよくないものと考えることが、不幸を招いている。生きててもいいし、死んでもいい、くらいに生きていたら、生きづらくないし、周りの人に迷惑もかけない。そして多分、そんな奴が楽しく生きられるのだ。

 

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