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有名になると変な人に絡まれる、だけではない。~しろうとが将棋の話をします~

「有名になると、変な人にやっかまれる」というのは、なんとなくそうなんだろうな~としてあった。
「目立つと、足をひっぱられる」とか。
でも、そうじゃないこともあるんだな~と思ったので、そのことを書く。

突然だが、この前、将棋棋士の豊島さんが名人になったらしい。
将棋界にお詳しい方は「最近てなんやねん」とお思いでしょうが、私は最近知りました(今調べたら、2019年でした)。

自分も思いきり素人ですが、興味の無い方のために、ざっと説明してみます。
タイトル戦というのは、将棋の大会みたいなもの。
竜王戦、名人戦、棋聖、棋王、などなど。
それぞれ一年に一回行われ、有名なものは7つで、それが7大タイトルと呼ばれている。
タイトル戦は、一番になると、賞金が貰える。それだけがプロ棋士のお給料ではないが、名誉、報酬ともに大事な戦いであることは間違いが無い。

そのタイトル戦も、それぞれ別の団体が主催している。
なので、リーグ戦だったり、総当たり戦だったり、紅白戦だったり、それぞれオリジナルのやり方で、毎回対戦相手が決まる。

また、持ち時間などもタイトルによって違い、それがプレースタイルに合うと、「なんかあの棋士はこのタイトルにめっちゃ強いな」というのもある。
羽生さんと毎年戦っていた森内さんなどがそうだろう。2002~2015はずっと、森内さんか羽生さんが名人だったらしい。なんだろうそれ。もう二人とも名人でいいんじゃないだろうか。

話がそれました。
名人戦が沢山あるタイトル戦のひとつ、ということはわかったけど、他とどう違うのか。
一番の特徴は、タイトル戦の中でも、一番歴史が長い、ということだ。
私はなんとなく、ふ~ん、50年くらいか?と思ってました。
で、今、調べました。
名人戦は400年続いているそうです。
歴史が長いって、軽く言えない長さ。思わず太字。

じゃ、賞金も高いの?って思いますよね。私もそう思いました。でも、賞金は竜王戦の4400万円。名人戦は挑戦者が勝つと1600万、防衛すると3450万だそうなので、竜王戦のが高いです。

でも、よく、将棋界で言う「OOさんはA級」とか「B級1組に落ちた」とかのこのランクは、名人戦の挑戦者を決める『順位戦』のランクです。
だから、やっぱり名人戦の権威っていうのはあるんだろうな~と思います。

そして、やっと今回の名人を取った豊島さんの話。

豊島さんは高校一年生でプロ入りしてます。
将棋でプロになるには、まず受験をして、奨励会という棋士予備軍に在籍し、そこでよい戦績を重ねます。六級からスタートし、一級までなったら、今度は一段、二段と上がっていき、四段でプロです。
プロになる戦いがまた熾烈で、三段リーグと呼ばれるその試合の中で1,2番の戦績を残したひとだけがプロになれます。

中学生でプロになった人は5人しかいないし、豊島さんがプロになった時は「名人になる」って言っている人も多かった気がします。

でも、名人になるっていうのは、前に言った順位戦を勝ち上がらなければいけない。で、順位戦は一年に一度、所属するチームの中で戦績を競います。プロになったばかりの人は、C級2組から。
そして、そのグループの中で成績上位者の3~2名が、上のグループに上がれて、来年は上のグループで戦績を競います。
グループはC級2組、C級1組、B級2組、B級1組、A級、となってます。
B級1組とA級は総当たり戦になっており、名人挑戦者はA級の中で、その年に一番勝った人、という事になります。

だから、どんなに早くても、名人戦の挑戦者になるためには5年かかるってこと。
しかも、ランクは降格することもあって、ランクを維持するだけでも大変です。ちなみにC級2組から落ちるとフリークラスというクラスになります。10年以内にC級2組に戻れないと、引退になるそうです。きびし~。

とまぁ…ものすごく長々と将棋の世界の説明をしてしまって、息切れしてますが、とにかくすごいんですよ。棋士は。私が言わなくても知ってると思いますが。

私が旦那の影響で、棋界をミーハーに覗いていた時、ちょうど豊島さんがデビューしたてで、すごいすごい言われてました。若くて、将来有望で、これはすぐに名人になるぞ!って。

でも以外と、良いとこまで行くんだけど、ってことが多かったらしく、いままでタイトル取ってなかったらしいんですよね。

それで、2018年に棋聖のタイトル、2019年に名人のタイトルを取ったそうです。でその後に竜王戦も勝って、令和初の竜王名人になったそうです。

私はほんと、ミーハーにしか豊島さんのことを知らなかったんですけど(若くてかわいらしいなぁ~くらいに)、名人取ったって聞いて、すごい嬉しかったです。やったね!!!!!!!!よかったね!!!!!!!!すごいね!!!!!!!!みたいな。

それは将棋好きな旦那も同じで「感慨深い・・・・・・」ってよろこんでました。

だからね、ここでやっとタイトル回収(息切れ)。

有名になったら、やっかまれるだとか、そういうのもあると思います。
でもそれは、その人の努力を知らんひとだけだよ。

努力して得たものが、かっこよくないわけないじゃないか。

美しく見えないわけないじゃないか。

「人って、ここまでできるんだ~!」って

キラキラ光る星みたいに、

ひとに希望を与えるに決まってるじゃないか。


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