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【ネタバレ有り】サナララR 感想

 ねこねこソフトさんから2005年に発売された「サナララ ~SA・NA・RA・RA~」のリメイクである「サナララR」(2012年発売)をプレイしましたので、感想です。

注:以下、ネタバレ出てきます。

テーマと世界観

 私の性癖や好きなシナリオテーマを熟知してくださっているフォロワーさんからの猛烈なオススメにより、満を持してプレイしました。
 まずこの作品で登場するテーマは「自分の扱い方」と「死生観」です。この作品はいわゆる「群像劇」の表現を用いた作品で、主人公AとヒロインAで1セット、主人公BとヒロインBで1セット……という感じのいわば短編集みたいな感じになっています。この短編が計7つあります。まぁルートと考えてもらっても差し支えなさそう。
 先に提示した2つのテーマは、基本的には共通して出てくるというより別々に出てきたような印象があります。あるヒロインの話では「自分の扱い方」について、あるヒロインの話では「死生観」みたいな…
ですが2つが被って出ているのかな、という部分もあるので、あまり深く考えなくてもいいのかな、という気もします。
 私は「死生観」の話がとても好みで、本作品もご多分に漏れず泣いてしまった話がありました…。まさに私の好きな展開でしたね。
世界観としては、背景CGをどの話でも基本的には共通して使用していますが、7つの話すべて同じ街での話と捉えて良いかと思います。そのうえで読み進めると特に違和感もなくいけますね。全体的にふんわりしたような世界観に感じました。ボーカル付きの挿入歌もあり、作品全体として非常にマッチしていて良かったなと感じました。
 あとこの作品ですが、「一生に一度のお願いを叶えるチャンスが来た」という如何にもな導入が全ての話にあります。単純すぎでは?とも思いましたが、上述したような作品の雰囲気に調和する良い設定だったのではと感じました。

椎名 のぞみ(CV:夏野こおり)

 幸薄そうな言動で、終始オドオドしたような感じの女の子。小動物みたいで可愛かったですね~。
 最初のヒロインということで、以下全てのお話に共通する前提について知っていく感じですね。のぞみは「のぞみさん」「のぞみ先生」「のぞみ選手」と変なあだ名(?)がつけられてまして、これ良かったですね。彼女を応援してるみたいでした…笑

高槻 あゆみ(CV:茶屋やすら)

 キウイの印象しかないです笑
のぞみと打って変わって物怖じしない、どちらかというと男勝りな性格だったので、気分転換になって良かったです。主人公が料理教室で思わず料理をダメにしてしまった日の後日、今度はあゆみがそれをやる流れが好きです。

三重野 涼(CV:岩田 由貴)

 シナリオで一番好きです。最後泣いちゃましたよ…。これどの章も日をまたがずずっと同じ日かい!と最初はなりましたが、中身はかなり濃かったです。ライター繋がりでもありますが、narcissu好きな私にはクリーンヒットするお話と終わり方。彼女はサイドストーリーもあって、最後まで楽しめたのも良かったです。エピローグではビターエンドというよりはハッピーエンドでしたが、これはこれで良かったのかなと。個人的にはビターでも良かったかな?とも思いますが、まぁハッピーでもアリです。

矢神 由梨子(CV:まきいづみ)

 主人公が学生ではなく社会人になりました。この話はヒロインだけでなく主人公の心の葛藤も多めに出ていたなと思います。終わり方は概ね満足ですね。この話に関しては再会せずに…というエンドもありだったかなとも思いますが。

樋口 実果(CV:青山ゆかり)

 魔法少女ヒグチ!箸休め的な印象のお話でした。ハトのこと色々と名前つけてましたが、Keyさんの名作「AIR」の美鈴が言っていた「がお…」を思い出したのは私だけじゃないはず。

杉田 かな恵(CV:白州 妙)

 完全な社会人同士のお話でした。かな恵さんみたいに相手のことを考えて何でもハイハイ言ってしまいがちなのは私も当てはまるので、ちょっと考えなきゃいけないのかな…と思わされました。

南方 ひかる(CV:森谷美園)

 キャラクターでは本作で一番好き。最後のヒロインということで話も長めでラッキーでした。のぞみとは違った小動物ぽさを感じてずっと可愛かったです。浴室がひかるルームと化して気に入ってしまったところとか結構好きですね。ただ、主人公君それ監禁では…?やめてあげてよ!と流石に思ってしまいましたが笑
シナリオとしてはそこまでではありましたが、話が長い分色々な付加情報を得られたので読後感は他の話よりもあったかなという印象です。
ひかるねこ良かったです…。あとこの章のサブタイトル「神のシステムに挑む者」が厨ニっぽくて笑いそうになりました。

まとめ

 プレイしてみて良かったです。長編を読んだ後の感じほどではありませんが、好きなシナリオもキャラクターもちゃんといましたし、音楽面も結構好みでした。
ちなみにひかる完走後に、サイドストーリーやH追加シナリオ等まとめてプレイしましたが、途中知らないキャラクターが登場してきて???でした。よく見たらねこねこソフトさんの他作品のロゴが出ていて、いやそれはわからん!ってなりました笑
しかし最後のお話「マイシスター」は「お兄ちゃん」と読んでくるヒロインが気になったので、いつかプレイしてみたいなと思いました。「そらいろ」かな。

プレイ時間:約9.2時間
気負わずにプレイできるボリュームの割には、満足感が高い良い作品でした

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