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鎌倉散歩 〜関東大震災を乗り越えた希少な別荘 旧山本条太郎邸〜

こんにちは!アーキロイドの福井です。
東海大学建築都市学部教授  小沢朝江先生のご案内してくださる見学会で、鎌倉の長谷にある旧山本条太郎邸へ行ってきました。

旧山本条太郎邸は、関東大震災前に建てられて現存している貴少な建物。
この邸宅近くの長谷寺の庫裡や書院は全壊し、長谷駅周辺は津波で浸水、液状化、火事で、由比ヶ浜から鶴岡八幡宮へ通じる若宮大路は8割ほどダメだったそう。

同じ建物の中に、くつろぎの「数寄屋造り」とフォーマルな「書院造り」の部屋があり、デザインがはっきり分けられているので、小沢先生は授業でも訪れ、違いを10個探す課題を出しているんだとか。

例えば・・・
下の写真2枚は「数寄屋造り」
柱は面皮柱(メンカワバシラ)で、長押(ナゲシ)も丸太を使っている。
縁側の垂木(タルキ)にも丸太を使っていて、リラックスしたデザインになっている。

また、障子とガラス戸のデザイン(割り付け)が合っている…!

(数寄屋造)


それに対して「書院造」は、
柱は面取りした角柱で、長押(ナゲシ)もカチッとしている。
縁側の垂木(タルキ)に角材を使っていて、格式を重んじたフォーマルなデザインになっている。

先ほどの部屋は、土に近いイメージだったが、こちらは浮遊感のある窓…!

(書院造)

この2つの部屋を見比べるだけでも、ガラス戸のデザインや外との繋がり方が違って、たくさんの表情がある建築でした。福井


『福井典子の家』ーあたりまえを磨く滋味深い家ー
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