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【カザフスタン】石人(カザフスタン国立中央博物館)
場所:アルマトイ市中心部
時代:6~9世紀
現在カザフスタンの首都はアスタナ(2019年3月から2022年9月までヌルスルタンと呼ばれていた)に移っているが、アルマトイは元首都だった町で、私が学生のころはまだソ連時代だったので、アルマアタという名称だった。
旅行中大きい町へ来たときは、いつも最初に博物館を訪れることにしている。アルマトイは地震多発地帯にあり、そのリスク回避のため遷都したことでもう首都ではなくなったが、今でも同国最大の都市とのこと。街並みは碁盤の目のように区画整理されていて、中心地は道路の車線も多く歩道も整備されており整然としている。また旧ソ連の国らしく、偉人の銅像がある公園が多い。しかし交通量は多く慢性的に渋滞していて、大気汚染が問題になっているらしい。車の運転マナーはお世辞にもよいとは言えず、とにかくクラクションがうるさい。
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博物館は町の中心部にあり、青いドーム型の屋根と複雑な模様の出入り口扉を持つイスラム風の建物で、建物前面の庭園には古代のペトログリフのレプリカが配置されている。館内は古代から現代までの歴史的遺産の展示のほか、民族衣装や工芸品、野生動物の標本、化石など地質学的な展示物も充実している。そしてもちろん国宝の黄金人間(複製)も置かれている。
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調べてみると、石人(バルバル)の展示はカザフスタン国内の多くの博物館にあるようだが、最大の博物館であるここではたったの5体しかなかった。最も博物館というのは、所有する収集品の一部しか一般に展示していないものなので、収蔵庫にはもっとたくさんあるのかもしれないが…。ちなみに石人は、これまでに旧ソ連や中国、モンゴルなどの多くの研究者によって調査されているが、日本で販売されている書籍としては「ユーラシアの石人(林俊雄著・雄山閣)」に詳しい。この本には、私がここで撮ったこれらの石人も掲載されている。
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1980年代に、NHKがシルクロードのドキュメンタリー番組を放映して以来、この地域が一時期脚光を浴びたことがある。ただ取材された地域はその多くが東トルキスタン、つまり新疆ウイグル自治区など中国領内のシルクロードで、当時はカザフスタンなど西トルキスタンの地域はソビエト連邦内であり、西側外国人の旅行には敷居が高い時代だったので、情報も少なかった。当時は、今回私が訪問したように簡単に行けるようになるとは思ってもみなかった。
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