読書感想文(37)コナン・ドイル作、延原謙訳『シャーロック・ホームズの帰還』

はじめに

こんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は久しぶりの小説です。前回読んだ小説はサマセット・モーム『月と六ペンス』で6月8日なので、一ヶ月以上前です。
ちなみにホームズの前作『バスカヴィル家の犬』を読んだのは3月22日なので約4ヶ月ぶりです。
読書記録をつけていると、こんなこともわかって面白いですね。

感想

久しぶりのホームズ、楽しかったです。
しかし久しぶり過ぎて、序盤は全く推理が捗りませんでした。ちょうど半分くらい読んだところから、少しずつ自分でも考える余裕が出てきました。

今回、ある程度自分で推理できたのは「六つのナポレオン」「金縁の鼻眼鏡」「第二の汚点」の三つでした。
完璧に推理できたものは無かったので、まだまだ未熟ですが……。
ホームズを読みながら推理していると、普段使っていない思考回路を使っているような気がするので、とても心地よいです。

以前の作品で、ホームズが「総合的推理」と「分析的推理」の話をしていました(『緋色の研究』でした)。
私達は確かに普段総合的推理ばかりしていますが、分析的推理も大いに現実で役に立つと思います。推理小説を読んで是非とも鍛えたいところです。

今回一番印象に残ったのは、「第二の汚点」の次の一文です。

事実にさきだって理論だけ組みたてようとするのは大きなまちがいさ。

これはホームズの台詞ですが、読者としても、或いは現実でも気をつけなければならないと思いました。
ホームズを読んでいると、「あ、これは女性関係が絡んでいそうだな」なんて思うことがよくあります。そしてそれは当たっていることもよくあります。
しかし、それでは推理とは言えません。「女性関係が絡んでいそうだな」と思うのであれば、その根拠となる事実を明確に意識することが大切なのではないかと思いました。
でも「女性関係の話であれば辻褄が合うな……」という場合、これは分析的推理ができているということだと思います。
普段の思考は無意識で行うことが多いので、無意識にそのように考える練習にはなっているのかな、と思います。というより、こういうのがいわゆる直感というものなのかな、とも思います。

なんだか真面目な話になってしまいましたが、単純に娯楽として楽しかったです。小説は学ぶことがたくさんありますが、まず楽しむことが一番だと思っています。

おわりに

今月の目標は15冊なのですが、これで4冊です。まだ諦めていません笑。
ホームズは残り4冊となりました。今月こそは読み切りたいなと思っています。

というわけで、最後まで読んでくださってありがとうございました。
またよろしくお願いします。

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