読書感想文(230)浅倉秋成『教室が、ひとりになるまで』

はじめに

こんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回読んだきっかけは少し特殊です。
クリスマスプレゼントで本の交換をしたのですが、その時に私が贈ったのがこの本でした。本屋さんでお互い読んだことがない本を選んで、交換です。
そして、どうせならお互いが贈った本をお互いに読んで、感想を共有した方が面白いよね、ということで、自分が贈ったこの本を読むことになりました。

今回、大きなネタバレはしていないつもりですが、ミステリー小説なので、気になる方はお気をつけ下さい。

感想

面白かったですが、色々なことが詰め込まれていて、ちょっと消化不良の読後感でした。

「特殊設定ミステリ」というものを読み慣れないので、そもそも設定の仕方に少し違和感がありました。
例えば、特殊能力が生まれる経緯などが少し雑なように思いました。

あと、主人公視点で物語が進んでいくにも関わらず、主人公の内面が明かされていなかったというのも、作者にしてやられたなぁと思いました。思い返せばいくらでも気づくポイントはあったなぁと思います。

主人公の内面に関連して、今回は登場人物の心情が上手く理解できなかったように思います。リアリティを感じられないというか……。でも高校生ってこんな感じだったっけ?と、思ってみたり。

この作品では高校生の、学校という箱の中での生活の息苦しさが描かれます。
しかし、その点もあまり登場人物達に共感できませんでした。
私は集団に属し過ぎることなく、クラスの雰囲気もそれほど悪くなかった気がしますが、皆で仲良くという感じでもなく、そこそこの仲を保っていた気がします。
いや、でもそういえば中学の頃はいじめのようなものもありました。中高一貫校だったので、合わない人はその頃に淘汰されていったような気がします。

こうやって書いていると、どんどん遠い過去の記憶となっていくのを実感します。
私は、子供の気持ちがわかる大人になりたいと昔から思っていましたが、この調子だと危ないかもしれません。
そもそも、自分の過去だけで考えてしまうこと自体も危険なことですが。 

おわりに

何だか何を書けばいいのかわからなくなってきたので、この辺りで終わろうと思います。
最後まで読んでくださってありがとうございました。


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