読書感想文(10)森見登美彦『恋文の技術』

はじめに

こんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

この作品は前からタイトルで気になっていました。少し前に『夜は短し歩けよ乙女』を読んで面白かったので、こちらも買ってみることにしました。

感想

まず予備知識は全くなかったので、書簡体小説であることに驚きました。書簡体小説はあまり読んだことがないのですが、この作品は向こう側を想像することができて面白かったです。

そして感想をいざ書こうと思うと、どうしてもまず「おっぱい」が思い浮かびます。
突然何を言い出すんだ、と思われるかもしれませんが、読んだことがある人なら共感してもらえるはず。
最初からずっとその話が中心に動いていくので、どうしてもこの作品のイメージは「おっぱい」になってしまうのです。
いつかこの作品を思い出す時も恐らく「おっぱいってずっと書いてたなぁ」と思うんじゃないかと思います。
でも「方法的おっぱい懐疑」とかそういうタイプのネタは結構好きです。

さて、この作品は書簡体で、複数の人宛に手紙を書くので色んなところが繋がるのが面白いです。森見登美彦作品は、こういう繋がるのが面白さの一つだと思います。伏線というほどではないけれど、綺麗に繋がってスッキリします。

ここまで書いて、「まずい、このままだと感想の半分以上が「おっぱい」になってしまう」と危機感を抱いています。

思いつきました。書簡体で面白かったのは主人公(書き手)の現実の人間像が手紙から想像するしかないというところです。
主人公は相手によって自分像をころころ変えますから、主張からそのまま人物像を想像することができません。
しかし手紙というのは人に伝えるメッセージなので、「主人公はこんなことを言う奴」と考えるとちょっとわかったような気がしました。
そしてやっぱり『夜は短し歩けよ乙女』や『四畳半神話体系』のような頼りない男が浮かびます笑。他の作品も同じような感じなんでしょうか。
そしてその頼りない男が小学生や妹に見栄を張る時、或いは先輩に生意気な態度を取る時、確かにこんな感じになりそうだなと楽しむことができます。

よし、こんなもんでしょう。
皆さんが「おっぱい」を忘れたところで感想を終わりにしようと思います。

おわりに

自分の書いた感想を読み直して、ひどいもんだなと思いました。
でもまあこういうふざけた感想もたまには良いかと思って残しておきます。


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