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頭に酢の湿布

ドストエフスキーを読んでいる。

今読んでるのは『悪霊』っていうやつで、5大長編のひとつとされている。読んだことがある人はわかると思うけど、ドストエフスキーの小説はまず登場人物の名前が覚えられないし、ずっと何の話をしてるのかわからないまま読まされる苦痛の時間があるしで本当に大変だ。今下巻の後半に来ていて、まあここまでくるとさすがに何の話をしてるのかはわかるのでようやく楽しく読めるようになってくる。とはいえここまで来るのが大変で、A4の紙に5枚分のメモを取りながらやっとここまで来れている。

なんでそんな苦労して読んでるんだろうと思われるかもしれないが、エヴァンゲリオンの"考察"とか"謎解き"とかみんなするじゃないですか。あんなようなもんかなと思う。僕はエヴァンゲリオンのアニメは一応全部観ていて、このシーンすげ〜みたいのはあるけど全体的によくわからない。ドストエフスキーも一緒で、たまにめっちゃわかる〜っていうこともあるけど全然わからないこともある。アニメだとわからなくても勝手に進んでいくけど、小説の場合読まないと進まないのでがんばる必要があるという違いがある。がんばる必要はあるけど、それも結構楽しいので大丈夫です。エヴァンゲリオン詳しい人も楽しいからいろいろ考察とかするんだと思う。

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上のメモは基本的に人物の名前がわからなくなるのを防ぐために必要にかられて書いている。で、それとは別で「この文はいいなあ」とか思ったらスマホで写真を撮ったりしている。これは別にドストエフスキーに限ったことではないが、例えばこんな感じ。

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人が不幸でいるとき、はたから百人もの友だちがやいのやいの言って、どうしてこんなばかな真似をしたんだとやりこめるぐらい、いやなこともないからね

それはほんと嫌だなと共感したので撮ったページだ。その後の"頭に酢の湿布"も気になる。

こんな具合にメモしながらたまに写真撮りながら読んでるんだけど、今日たまたまwebで本の読み方についての漫画を読んだ。

それでこれに出てきた「抜き書き」っていうのをやってみたいと思った。手書きするより写真で撮る方が早いし楽に決まってるんだけど、なんとなく書き写したい欲求が湧いてきた。これは別になにかの役に立てようとか圧倒的成長のためとかそういう魂胆があってのことではない。ただ気になったフレーズとかおもしろいと思った文をノートに書き写すという行為が楽しそうなのでやる。そもそもなにかの役に立ちそうな本はあまり読まない。なのでこの漫画で紹介されている『独学大全』という本もなんか役に立ちそうな本なので読む予定はないです。ところでこの記事のタイトルなんかムカつきますね。漫画の内容と違うし。別に賢くなるために本を読んでるんじゃない。楽しいから読んでるんだ。俺は何に怒ってるんだ。

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