2023年まとめ
こんにちは。新馬場新です。
普段は小説を書いていますが、
ここでは2023年のまとめを書きます。
ヘッダーは今年刊行された小説2作。
『沈没船で眠りたい』(双葉社)
『十五年より遠くない』(ガガガ文庫)
どちらも装画が美しいですね。
中身もおもしろいらしいです。
さて、宣伝も済んだところで2023を振り返っていきましょう。
2023年_月別の出来事
1月
中学時代の友人の結婚式で神戸へ。
二次会の司会業も楽しく、最高の時間を過ごす。えげつない二日酔いのなか、大阪観光ではしゃぐ。
2023年、最高のスタートを切る。
2月
2022年8月刊行の『サマータイム・アイスバーグ』が「SFが読みたい!ベストSF2022サブジャンル別ライトノベル部門(タニグチリウイチ選)」で1位になる。
上記の通り、SF読者からの評判はおおむねよく、自信につながりました。
ありがたいかぎりです。
ちなみにこのラノは圏外でした。
3月
ガガガ文庫の新作『十五光年より遠くない』の初稿が完成する。
双葉社の新作『沈没船で眠りたい』の最終改稿に向け、改めて資料読みがはじまる。生成AIの進化速度に肝を冷やす。
その傍ら、時間をかけて準備していた漫画原作の話がお流れになる。
4月
小説の執筆に注力する。
5月
友人の家でパーティー。ワニやカンガルーを食らう。
『十五光年より遠くない』の取材に奔走する。東京東部と神奈川東部を練り歩き、護衛艦いずもにも乗艦。
6月
『沈没船で眠りたい』の著者校に注力する。AIの進化がめざましく、何度も本文を修正するはめに。
また、第17回小学館ライトノベル大賞の授賞式にも出席し、新人の才能に嫉妬。
モチベーションを高め、夏へ突入する。
7月
『沈没船で眠りたい』の最終調整。
なんとかケリをつけ、『十五光年より遠くない』の改稿に着手しはじめる。
8月
『沈没船で眠りたい』(双葉社)発売。
自身初の文芸単行本。
刊行にあたり、インタビューもいくつか受けた。発売数日前から緊張と期待と不安で飲酒量が増えたのは仕方のないことだ。
発売間もなく、ポジティブなレビューが多くあがってきて、ようやく安堵する。
月半ば、友人の家に集まり、BBQ。
酔いから醒めぬまま、夏が終わる。
9月
マガジンの漫画原作賞を見つけ、noteを開設。作品を準備し、応募上限の3作を投稿する。
月末、友人に会いに大阪へ行く。
えげつない二日酔いのなか、大阪観光を楽しむ。
10月
7日、30歳になる。
毎年恒例になっている『茄子 アンダルシアの夏』観賞を行う。
拙著『十五光年より遠くない』が刺さった人は、ぜひ見てほしい。
学生時代、この作品に出逢っていなかったら、今の僕はないと思う。
SFではないが、僕の人生の軸になっている作品だ。
40分で得られる、最高純度の”人生”。
主人公ペペの生き様を、ぜひ目に焼きつけてほしい。
13日、学生時代のバイトからはじまり、十年来の友人となったアラサー男子たちが企画してくれた「新馬場生誕祭~森見作品聖地巡礼ツアー~」ではしゃぎ倒す。
なにを隠そう僕は森見登美彦先生の大ファンなのだ。最高だったよ。ありがとう。
25日、SFマガジンにイーガンの新作中編『堅実性』が掲載される。
読み耽けっていると、不意打ちでSFセミナー登壇の打診が来る。
SFセミナーは、1980年から続くSFファンダムイベント。
過去の登壇者の名前を見て萎縮するが、えいやっ!と快諾。
2024年5月6日、御茶ノ水で開催予定。
ほかにもいろいろ企画やるみたいです。
こちらのページで情報を追ってくだされ。
11月
日本SF大賞会員投票がはじまる。
『沈没船で眠りたい』も選考対象。
一般エントリーを12件もいただき、たしかな手ごたえを感じる。
同時に『十五光年より遠くない』の入稿前チェックが進行。
かつて自衛隊のパイロット試験を受けていた頃の教材や日記をひっくり返し、本当にこれでいいのか、主人公の空への想いをちゃんと描けているかと改めて考える。
12月
月初、第44回日本SF大賞の最終候補が発表される。
『沈没船で眠りたい』は残れなかった。
日本SF大賞の最終候補は、日本SF作家クラブの会員投票で選ばれる。
つまり、会員投票で落ちたということは、クラブ会員――SF関係者に刺さらなかった、あるいはそもそも読まれなかったということだ。
自分の現在地を再確認しつつも、静かに落ち込む。
しかし、ここで「このミステリーがすごい!2023」にランクイン。
ぎりぎりではあるが、たしかにランクインしている。周りは有名作家さんばかりで「ここにわたしが…!?」状態に陥る。
そこでふと、
――自分の積み上げてきたものを、あまり卑下してはいけないよ。
と、言われた気がして、顔をあげる。
気づかせてくれてた読者の方々への感謝を胸に、新作の準備をはじめる。
15日、大学時代の友人らと同窓会。
渋谷のタクシーが捕まらなさすぎて泣く。
18日、『十五光年で遠くない』(ガガガ文庫)発売。
いまのところ高評価が続いている。
非常にありがたい。
作者としては、「てめー好き勝手書いてんじゃねえぞ!」とか、「いまの若い子がアルマゲドン見てるわけねえだろ!」やら、「チキンブリトーが通じると思うなよ!」なんて意見がわんさか湧いて、その澱の上で三日三晩寝込むことを覚悟していたので、みんな映画好きで助かった…と安堵。
今思えばだが、「アルマゲドンはみんな見ているので~」という前提で進んでいったこの企画、あまりにも人類を信頼しすぎていた節がある。
また、映像化してほしいとの声が多くあるが、それは作者も同じ気持ちである。映像化、それも映画化が決まったのなら、劇場用特典に本編のアフターストーリー『十五光年より遠くない Last one mile』を書き下ろす用意もある。
映画プロデューサーのみなさま、いかがでしょうか。
そして同日、久しぶりにガガガチャンネルにも出演。
八目迷先生とお互いのおすすめSFを発表し、打ち上げで美味しいお肉を食べた。
とても楽しい時間だった。
22日、週刊少年マガジン原作大賞で2作同時受賞する。
①人生の一発逆転を夢見た男が月面でホームレスになる話
②初恋の人にタイムマシンの製作を頼まれた少年が青春を捧げて研究開発を行う話。
上記の2作だ。
どちらも想い入れのある話なので、どうにかして世に出したい。
そして今日、30日。
友人と沖縄料理を食べに行く。
きっと楽しい時間になるだろう。
新馬場新の一年は、酒とともにはじまり、酒とともにおわっていく。
2023の総括
「あと二、三歩足りない」
これに尽きる。
来年はこの数歩を詰めるべく、「上手くなりたい!」と心で吠えながら、物語作りに向き合うつもりだ。
(ユーフォの三期もはじまるのでね)
2024年_目標と予定
2024の目標
長いこと習慣化していた筋トレとヨガが、この一年はサボりがちになってしまったので、これを復活させる。
生活のリズムは、心のリズム。
心のリズムは、執筆のリズム。
酒も控えようと思う。
ただし、これは努力目標だ。
2024の予定
ありがたいことに新規の執筆依頼がいくつか舞い込み、嬉しい悲鳴をあげているところだ。
そう遠くない未来、SF作品を何作か上梓する予定なので、期待しておいてください。片手でぎり収まらないくらいの数を準備中です。
そして僕は酒なぞ飲まずにちゃんと執筆してほしい。困るのはおまえなのだから。
また、来年はSFセミナーをはじめ、いろいろなイベントに顔を出すつもりなので、現場で会ったら優しくしてください。切に。
最後に
漫画原作含め、なにか動きがあったら基本はXの方で告知します。
なので、Xで活動を追ってくださると嬉しいです。
※Xくんが悪の資本主義者に蹂躙され、全壊した場合はnoteが母屋になりますが、それはまだ先の話……のはず。
来年は『VESPER』と『DUNE part2』が楽しみですね。
というか、『フリクリ』の新作は結局日本じゃ見られないんですかね。
許せないですね。絶対に。
それではみなさま、よいお年を。
2023/12/30
東横線に揺られながら
新馬場新
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