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仕事が早い人は「他人が決めたゴール地点」ではなく「自分で決めたゴール地点」を目指している

デザイナーとして働き始めた頃、自分の作業のゴール地点はもっぱら「上司が設定したゴール地点にたどり着くこと」だった。そこを満たすだけで、十分に評価していただくことができた。

3年ほど働いて後輩もできた頃にはリーダー役を任されたり、客先に出向いて自らヒアリングしたりといったこともやったが、その頃は自分で「どうすべきか」は考えつつも、そこに対して「責任は自分にある」という意識は薄かったように思う。

なぜなら、提出前には必ず上司のチェックを通して、OKをもらってから提出するようにしていたからだ。その工程があることで、自分自身にすべての責任がのしかかるのを避けることができた、とも言えるだろう。

もしも、その提出物でお客様からフィードバックがあったとしても、それは上司もOKを出したものなので、自分にすべての責任があるわけではなく、自分自身の評価が著しく下がる、というものでもないと考えていた節もあった。

もちろん、それは確かにその考えは一理ある。上長はクリエイティブの質を管理する上で、最終的に責任を持たなければならない。品質の低さを部下の責任にするのはその上長の能力の低さを証明するようなものだ。

しかし一つ問題なのは、いつその「責任」を自分の元に置くのか?ということだ。

ベイジに入社して、ことあるごとに「君はどう考えるのか」「自分ならどうすべきだと思うのか」という話をされた。自らゴールを設定する癖の無い自分にとっては非常に難しい問題だった。

しかし次第に反射神経が働くようになり、何かあれば「自分ならどうするだろう」「君ならどうする?と聞かれたら何と答えよう」という思考が働くようになった。

これが少しずつ身に付くようになってからは、何かを作る際、駆け出しの頃のような、上司やクライアントの作ったゴールに向けてだけ作業を行うような、誰かの基準に合わせにいくような働き方は少なくなった。そして、自分の考えの元で仕事を動かしやすくなった。

人に決めてもらったゴール地点は、一見最短距離のようにも見えるのだが、実は本当の最短距離は自分自身でゴール地点を決め、そこに向けて一直線に進むことだということを悟ったのは本当にごくごく最近のように思う。

そこにはもちろん責任も発生し、プレッシャーもあるが、能動的にゴールを設定することで、起こりうる反対意見への対策もしっかりと立てることができ、仕事が進めやすくなる。

人は、予期せぬ反対意見にぶつかった時、特にストレスを受けるもので、自分から反対意見を見据えて対策を立てておいた時ほど、そのストレスは最小限になる、という話を聞いたこともあるが、まさにそういう感じ。

最近の仕事で関わる戦略についても、デザイナー駆け出しだった時同様に、何がゴールなのか?という仮説を立てるのは非常に難しい。しかし、そこで自ら答えを出すことをやめた時に待っているのは「疲弊」だけだろう。

疲弊しない唯一の方法は、自らゴールを設定すること。自ら答えを出す姿勢は今後も常に意識していきたいと思う。

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