見出し画像

先生みたいな僕の仕事

僕が勤めているTABIPPOは、旅を広めるためにトークライブ等のイベントを日本全国で開催している。だがそのイベントのほとんどを運営しているのは、社員ではなく学生のボランティアスタッフ。スタッフの拠点は全国9ヶ所にあって、僕らはそれを「TABIPPO学生支部」と呼んでいる。

画像1

このあいだ奈良で開催した合宿には全国から100名ものスタッフが集まり、笑いあり涙ありの2日間だった。

画像2

彼らがいないと、小さな会社のTABIPPOは日本中の若者に旅を広めることは難しい。夢を叶えるためには、必要不可欠な大切な仲間だ。

僕の主な仕事は、この学生支部の活動のマネジメント。活動のスケジュールや予算を管理したり、スタッフにアドバイスをしてイベントの成功をサポートするのが役目。

僕自身、大学時代このTABIPPO学生支部のスタッフをしていたこともあり、活動自体への思い入れは人一倍強い。

 
スタッフの活動がたくさんの人に広まるためにはどうしたらいいのか。スタッフたちがイベントを成功させるためにはどういうサポートをすればいいのか。旅が広まるためには、学生支部をどういう活動にすればいいのか。

各支部の代表たちとそんなことを考えては実行に移す。ひたすらそれの繰り返しをするのが僕の仕事。

画像3

イベントに合わせてタイトなスケジュールで日本中を移動しなきゃいけないときもあるし、学生とのやりとりが多いから休日なんて関係なく働かないといけないし、正直大変なことはたくさんある。

それでもこの仕事を愛して続けられているのは、今の仕事が世界をよくすると思えているからというのと、単純に学生支部のスタッフをしてくれてる皆が好きだからなんだと思う。

TABIPPO学生支部の活動は、大学のサークルや部活みたいに4年間継続する前提ではなく、1年で終わって解散する。

希望すれば翌年もスタッフはできるけど、大多数は1年間活動をしたらTABIPPO学生支部を卒業して新しいことを始める。

毎年メンバーのほぼ全員が入れ替わる1年限りの活動だと困難は多い。ノウハウが溜まらないからイベントの質が上がりにくかったり、毎年約400名のスタッフ募集をするのが大変だったり。

でも1年間しかないからこそ、あそこまで夢中になれるんじゃないかなとも思う。そして、TABIPPO学生支部は何年も続けられるぐらいラクな活動ではないというのもある。

周りからはただ楽しそうに見えるかもしれないけど、TABIPPO学生支部は楽しいことだけじゃない。仲良しこよしのゆるい組織じゃなくて、旅を広めることにこだわりきる組織。高い目標に向かって、走り続ける。

仲間とのコミュニケーションの難しさ、やりたいことがうまくいかない歯がゆさ、学生レベル以上のことを求められるプレッシャー。あらゆるストレスがかかる中、わからないなりにも旅が広まるためにどうすれば良いのか必死に考え抜いて行動し続ける。

スタッフを経験した人は、悔しい思いもいっぱいしたと思う。けど、不安に負けて失敗を恐れて何もやらないくらいなら、できるか分からないけど挑戦する道を選んでほしい。だからこそ、僕たちはこの挑戦的な活動を続けている。


画像4

「嵐さんの仕事って先生みたいですね」とスタッフに言われたことがある。

学生支部をやると決断してくれたみんなと、6月にはじめまして。イベントの企画運営を進める傍ら、一緒にご飯を食べたり合宿をしたり海外に行ったりもする。

そして、どんなに良いチームだったとしても、どんなに大きな成果を残しても、3月にはほとんどの子が卒業していってしまう。終わらないでと願っても、終わりは必ず来る。

定期的に会う度、できることがどんどん増えているスタッフたちを見るのがすごく楽しみで、会ったときに嵐さん嵐さんって声かけてくれるのが嬉しくて。愛ってこういうことかな?なんてくさいことがふと思い浮かんだりするぐらい、没頭している。

学生支部のみんなに「TABIPPOでスタッフをやって良かった」と言ってもらえることは本当に幸せだ。

イベントのお客さんに「TABIPPOがきっかけで旅に出た」って言ってもらえた時と同じぐらい、この仕事をやっていてよかったなあと思える瞬間。

せっかくTABIPPOで活動することを決めてくれたのだから、誰かとの出会いでも、PCのスキルでも、イベント運営の経験でも何でもいいから、TABIPPOの活動がみんなの今後の人生の糧やきっかけになってると嬉しいなあ、とそんな彼らを見ていていつも思っている。

たった1年間だけの活動だからこそ、後悔してもリベンジができないからこそ、不完全燃焼で終わってほしくない。活動が終わる時、圧倒的な達成感と満足感を味わってほしい。

そしてそれは、自分たちが作ったイベントに来たお客さんたちが最高に満足したときに叶えられるんじゃないかなと思っている。

だから僕は、まだ世界の魅力を知らない若者たちと、一緒に旅を広めてくれている学生支部の仲間たちのために、これからも若者が旅する文化を創るためイベントをやっていくんだろう。

画像5


不定期更新しています。だいたいは旅の話や、旅の価値観についてが多いです。たまーに働いている会社のことやキャリアについても書きます。たまのたまーに、全く関係ない好きなものの話もします。