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太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?

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とある娘は何度目かの転生を果たす。 前々世は異世界にある大和の国で太夫と呼ばれた。 前世はこの世界で傾国の娼妓と呼ばれ、最後はやり手爺に転身。 今世はこの世界で数打ち妃の1人から…
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#創作大賞2024

【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第57話

「もちろん、先にどうするか皇貴妃に伝えておいて下さっても、下さらなくとも構いません。お嫌…

嵐華子
3週間前

【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第56話

「それで魔力が幾らか抑えられていたのでしょう」  更に言うならば殿方は命のやり取りをした…

嵐華子
3週間前

【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第55話

「小娘」 「……」  何でしょうか、と目だけで陛下に返事をしてみれば、何故だが呆れたよう…

嵐華子
3週間前
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【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第54話

「それに私がお金持ちなのは、聞き耳覗き見していたのですから知っているでしょう。私の給金を…

嵐華子
3週間前
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【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第53話

「美味い……」 「なかなか……」 「ガウッ」  皆様、気に入ったようで、ようございました。…

嵐華子
3週間前
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【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第52話

「子猫というのはあの黒い靄の事ですか? あのように禍々しい靄が白虎だと?」 「モヤ?」 …

嵐華子
3週間前
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【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第51話

「特に私、他の貴妃や嬪に喧嘩を売っております。誰かさんの純愛とやらの為に」 「ふぐっ」  食らえ罪悪感、とばかりに言葉を続けます。 「少なくとも盾にするか、何かの異常に警告を発するできる護衛は、今この時からでも必要なのです。陛下もここに居続けたり、逆にここを出てすぐに私が襲われ、話せぬ仏になれば困るのでは? せっかく最愛の妻を引き留める光が差したのですよ?」 「ふぐっ……腹黒い小娘め。どうあっても、その者を手中に収めると言いたいのか」  腹黒とは失礼な。自分の価値を高め

【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第50話

「手つけに馬蹄銀を、食後に杏仁豆腐はいかがです?」 「しょっぱいお菓子も食べたいです」 「…

嵐華子
3週間前

【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第49話

「ご自分のエゴを通す為に、十四の小娘を餌として使われる方が綺麗事を仰って、説得力かありま…

嵐華子
3週間前
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【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第48話

「小娘……さすがに酷くないか……」 「暴力娘……」  殿方二人の私への評価と、ドン引いた…

嵐華子
3週間前
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【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第47話

「全く謀りなぞしておらん。勝手に盗み見して、勝手に疑心暗鬼になられてもな」  陛下はああ…

嵐華子
3週間前
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【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第46話

「困りましたね。しばしお待ち下さいませ」  少ない私物の入った袋から笛を取り出します。 …

嵐華子
3週間前
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【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第45話

「呆れた目を向けるな…………はぁ。落ちこむだろうが」  思わずジトリと見やれば、人の寝台…

嵐華子
3週間前
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【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第44話

「お前はまるで最初から全てを見透かすかのように先手を打ち、行動しておる。教えてくれ。妻を失わぬ為にどうすべきか……頼む」  あら。入宮二日目にして、初めて素直になられましたか。意外と早かったですね。それ程に妻を失いたくないからでしょう。  二度の人生では春と芸を売り、三度の人生とも仲睦まじい両親に恵まれましたからね。このように情へ訴えられるのと弱いのです。 「その妻は現在どのようにお考えなのです? 陛下と離縁し、俗世と離れたいとお考えですか?」 「初めはそう申していた。