【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第8話
「詳しくは丞相にお聞き下さいませ。表向きの事ならば把握なさっておりましょう」
こちらの世界は初代の世界と違い、魔力というものが存在致しますからね。
あの方と同じ色味をお持ちなら魔力を体外へ放出し、他者へ威圧感や畏怖を与える事など造作もないはず。
しかし私には無意味。一体、何度鼻で笑わされる羽目になるのでしょうか。
「裏向きの事まで話したとて、私に何の利があると? ただ私の身が危なくなるだけではありませんか」
「いや、それは……仮にもお前はこの国の皇帝の貴妃。危害