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太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?

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とある娘は何度目かの転生を果たす。 前々世は異世界にある大和の国で太夫と呼ばれた。 前世はこの世界で傾国の娼妓と呼ばれ、最後はやり手爺に転身。 今世はこの世界で数打ち妃の1人から…
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#異世界

【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第56話

「それで魔力が幾らか抑えられていたのでしょう」  更に言うならば殿方は命のやり取りをした…

嵐華子
3週間前

【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第55話

「小娘」 「……」  何でしょうか、と目だけで陛下に返事をしてみれば、何故だが呆れたよう…

嵐華子
3週間前
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【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第54話

「それに私がお金持ちなのは、聞き耳覗き見していたのですから知っているでしょう。私の給金を…

嵐華子
3週間前
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【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第53話

「美味い……」 「なかなか……」 「ガウッ」  皆様、気に入ったようで、ようございました。…

嵐華子
3週間前
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【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第50話

「手つけに馬蹄銀を、食後に杏仁豆腐はいかがです?」 「しょっぱいお菓子も食べたいです」 「…

嵐華子
3週間前

【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第49話

「ご自分のエゴを通す為に、十四の小娘を餌として使われる方が綺麗事を仰って、説得力かありま…

嵐華子
3週間前
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【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第48話

「小娘……さすがに酷くないか……」 「暴力娘……」  殿方二人の私への評価と、ドン引いた視線が酷いですね。 「はあ、ひとまず説明せよ」  何でしょうね? 脱力感満載で妻に質問を投げる夫の態度は。 「ずっと探していた殿方を見つけたので、勧誘したまでです。隷属の誓約によって激痛に苛まれていたので、ひとまず気を失って頂きました。というわけで、この者は本日付けで私の部下となります。この宮での事は不問と致します」 「はぁ。認めると?」  せっかく夫に答えたのに、今度はため息混

【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第47話

「全く謀りなぞしておらん。勝手に盗み見して、勝手に疑心暗鬼になられてもな」  陛下はああ…

嵐華子
3週間前
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【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第46話

「困りましたね。しばしお待ち下さいませ」  少ない私物の入った袋から笛を取り出します。 …

嵐華子
3週間前
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【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第44話

「お前はまるで最初から全てを見透かすかのように先手を打ち、行動しておる。教えてくれ。妻を…

嵐華子
3週間前

【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第42話

「真に分が悪いのは、誰とお考えで?」  ゆっくりと笑みを深めます。今後のお付き合いに考え…

嵐華子
4週間前
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【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第41話

「それでは俸禄の七割を半年間、滴雫貴妃へ渡るよう手続きしますね。貴女達も、そのつもりで」…

嵐華子
4週間前

【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第40話

――ゴイン、ゴイン。 「「ぎゃっ」」  金の延べ棒を素早く、手首の返しを効かせて二人の破…

嵐華子
4週間前
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【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第35話

「ガウニャ〜ゴ」  子猫の気が済んだのか、私の腰にスリスリ顔を擦りつけにいらっしゃいました。可愛いですが、大きくなった分、力が増し増しです。足腰鍛えていてようございました。  それにしても下女が子猫の鳴き声に反応しないくらい、私にうっとりとした視線を投げております。突如甘えん坊が発動した子猫といい、どうし……はっ、もしや。  慌てて腰の帯に差しこんでいた手鏡を取り出し、顔を確認。  ふむ、特に化粧は落ちておりませんね。驚かせないで欲しいものです。 「それでは、その者