【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第57話
「もちろん、先にどうするか皇貴妃に伝えておいて下さっても、下さらなくとも構いません。お嫌でしたら沙龙を催さなくてもよろしいのです」
渋る陛下に続けます。
「得られる結果が、その程度のものになるだけ。私はあくまで餌として入宮しましたが、餌をどう使うかはそちらの自由。元より丞相には丞相のお考えもあって、私を入宮させたのですから。そして丞相の首で済む範囲であれば、私は基本的に餌を演じながら自由に過ごして良い。そう契約書に書かれております。求められれば助言も金の延べ棒分は致しま