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太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?

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とある娘は何度目かの転生を果たす。 前々世は異世界にある大和の国で太夫と呼ばれた。 前世はこの世界で傾国の娼妓と呼ばれ、最後はやり手爺に転身。 今世はこの世界で数打ち妃の1人から…
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2024年7月の記事一覧

【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第59話〜牡丹宮筆…

「これで本当に全てか」 「は、はい、女官長。他の宮の筆頭女官にもつたえ、女官に周知するよ…

嵐華子
2か月前

【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第58話〜牡丹宮筆…

「玉翠様!?」  パリンと何かが割れる音がして主の部屋へと足早に向かえば、長年仕える主が割…

嵐華子
2か月前

【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第57話

「もちろん、先にどうするか皇貴妃に伝えておいて下さっても、下さらなくとも構いません。お嫌…

嵐華子
2か月前

【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第56話

「それで魔力が幾らか抑えられていたのでしょう」  更に言うならば殿方は命のやり取りをした…

嵐華子
2か月前

【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第55話

「小娘」 「……」  何でしょうか、と目だけで陛下に返事をしてみれば、何故だが呆れたよう…

嵐華子
2か月前
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【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第54話

「それに私がお金持ちなのは、聞き耳覗き見していたのですから知っているでしょう。私の給金を…

嵐華子
2か月前
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【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第53話

「美味い……」 「なかなか……」 「ガウッ」  皆様、気に入ったようで、ようございました。やはりあの調味料は解析せねばなりませんね。  子猫の方は素焼きですが、翼がバサバサしてい喜んでおります。炭火で炙るだけでも美味しいのでしょう。 「ところで何故あの長椅子の上に、一切れ置いたのですか?」 「私はこの宮の新参者ですよ。新たな家に住まう時は、そこにどなたがいようといまいと、先人として敬意を払ってお供えするのは当然のことです」 「「……」」  どうしたのでしょう? 殿方達

【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第52話

「子猫というのはあの黒い靄の事ですか? あのように禍々しい靄が白虎だと?」 「モヤ?」 …

嵐華子
2か月前
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【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第51話

「特に私、他の貴妃や嬪に喧嘩を売っております。誰かさんの純愛とやらの為に」 「ふぐっ」 …

嵐華子
2か月前
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【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第50話

「手つけに馬蹄銀を、食後に杏仁豆腐はいかがです?」 「しょっぱいお菓子も食べたいです」 「…

嵐華子
2か月前

【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第49話

「ご自分のエゴを通す為に、十四の小娘を餌として使われる方が綺麗事を仰って、説得力かありま…

嵐華子
2か月前
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【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第48話

「小娘……さすがに酷くないか……」 「暴力娘……」  殿方二人の私への評価と、ドン引いた…

嵐華子
2か月前
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【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第47話

「全く謀りなぞしておらん。勝手に盗み見して、勝手に疑心暗鬼になられてもな」  陛下はああ…

嵐華子
3か月前
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【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第46話

「困りましたね。しばしお待ち下さいませ」  少ない私物の入った袋から笛を取り出します。  初代、太夫であった私のご贔屓さんの一人に、能楽師がいらっしゃいました。能楽は殿方の演じるものでしたが、芸事を磨く事に闘志を燃やす当時の私。その方に楽器の扱いや曲を、こっそり教えて頂きました。  そして二代目の私は、この世界へ転生して初めて知った魔力や魔法という事象を芸事のように感じました。嗜む内、あちらの世界の楽器や舞と相性が良い事に気づいたのです。  初代と二代目の世界、どちら