書籍化・WEB版【稀代の悪女、三度目の人生で……】(一章)3
「食事を続けたいなら好きにしろ」
「「はい」」
ため息を1つ吐いて食事を再開したお父様に倣って私達兄妹も食べ始めたわ。
やっと落ち着いて食事できるのね。今日は仲良し料理長のフルコースをゆっくりと最後まで美味しくいただけるのね。嬉しいわ。
全員が黙々と食べ進めるから、ほんの少しばかりカチャカチャとナイフとフォークの音がしてしまうけれど、この程度は仕方ないのよ。
それにしても学習しないのだから、困ったちゃん達ね。
先月同じ事が起きた時にお父様は言ったはずよ?