書籍化・WEB版【稀代の悪女、三度目の人生で……】(1章)1
「我がロブール家の恥晒し! 学園で落第点すれすれの無教養に加えて魔法もまともに使えないなんて! お前など産まなければと何度思ってきたことか!」
「うふふ、左様ですの?」
「ラビアンジェ!!!!」
バン、と両手のナイフとフォークをテーブルに叩きつけ、甲高く私の名前をヒステリックに叫ぶのは今世の実母であるルシアナ=ロブールよ。
きつめな顔立ちだけれど前世では懐かしの黒髪に、菫色の瞳が似合う美人さん。なのに、怒りのままに睨みつけるお顔が残念ね。何だかもったいないわ。
そ