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完全版!ミステリとサスペンスの違い

ミステリー大好き人間として、この点がはっきりわかっていない自分に、ずっともどかしさを感じていました。

その違いを理解するための記録です。

その上で、1人でもわたしもそれ、気になってた!なるほど理解できた!という人の役に立てば、こんなにうれしいことはありません。

ミステリーとは、謎解き

ミステリーの語源は、「mystery」=謎、不可解です。

犯人はトリックがわからず、犯人やトリックの謎ときをしていくのがミステリ作品

いわゆる推理小説は、基本的にこちらですね。

わたしの大好きなジャンルです。

犯人はこの中のだれなの?
どんなトリックで行われたんだろう。
不可解すぎる!その真相は!!?

など、"謎"に対する緊張感や、解き明かされていく謎にわくわくする感じが、ミステリーの醍醐味なんですね。

また、読者に向けて仕掛けれる、「叙述じょじゅつトリック※」が使われたりもします。

ミスリードされた後の、ラストのどんでん返しがたまらないですね。

※叙述トリック:ミステリー小説において主に読者の先入観、思い込みなどを利用したトリックのこと

ミスリードされていたことに気づく瞬間は、「え!!?」と、必ず声をあげてしまい、恥ずかしい思いをしたこともしばしば。

なんとかしたいと思っています。

でも全力で作品を楽しんでいるんです…笑

サスペンスとは、はらはらどきどきの緊張感

サスペンスの語源は、「suspense」=不安、気がかり、はらはらした状態です。

不安や緊張の続く心理的恐怖を楽しむのがサスペンス作品

サスペンスは、「犯人や真相が明示されていて、解決までの緊張感や不安感を楽しむ作品」と言われることが多いのですが、実は、犯人がわかっているかいなかは、大きなポイントではありません。

厳密には、「不安や緊張などハラハラドキドキする展開が続く心理的恐怖を感じること」を指すので、犯人がわかっていようがいまいが、この感覚をいだくことが「サスペンス」の要素と言えます。

サスペンスに勘違いされがちな、倒叙とうじょミステリー

上述の中で、犯人がわかっているかいなかは大事なポイントではないことをお話ししました。

というのも、ミステリーの中には「倒叙ミステリー」と言うものがあります。

倒叙ミステリーとは、主に犯人視点で描かれるミステリー作品のことです。

つまり、犯人がわかっているかいなかの要素は、いわゆる倒叙ミステリーの要素であることが多いです。

一般的に、犯人がわかっている物語展開の方が犯人視点から、はらはらどきどきや緊張感を感じることが多いので、ごっちゃになった認識をされることが多いのだと思います。

その上で、通常のミステリーと倒叙ミステリーの違いは、前者は「いかにして犯人を追い詰めるか」に対し、後者は「いかにして犯人が追い詰められるか」の物語と言えます。

倒叙ミステリーの醍醐味は、「綿密な犯行計画」がなぜ失敗してしまったのかという部分。

「どこで犯人はミスをしたのか?」など、たったひとつの些細なミスから完全犯罪が崩れ去ってしまうプロセスなんかがおもしろいですね。

「いつからわたしだと?」
「最初にお会いした時です」

なんてやりとり、痺れます…。

両者のちがいまとめ

サスペンスとミステリーの違いをまとめると、その作品が「どこを主軸にしているか」です。

謎解きや推理を軸に展開しているのがミステリー、不安や緊張などを伴う心理的恐怖を軸にしているのがサスペンス作品。

しかし、心理的恐怖を感じながら謎解きの要素も盛り込まれた作品もあり、明確にわかれていない場合もあります。

例えば、
サスペンスドラマだと思っていたけど、途中からミステリー要素も強くなってきた

このような、心理的恐怖を感じながらも謎解きの要素も盛り込まれた作品も多く、明確にわかれていない場合もあります。

いわゆる、「サスペンス要素のつよいミステリー」です。

(逆に「ミステリー要素のつよいサスペンス」はあまり言わないかもしれません。)

とまあ、ここまで述べてきましたが、どちらの要素がつよいにせよ、どちらのジャンルであるにせよ、おもしろい作品はおもしろいです。

ジャンルに縛られずいい作品との出会いを大事にしたいので、必要な知識ではないかもしれませんね。笑

おすすめのミステリー作品

さて、このままではただのうんちく記事みたいになってしまうので、最後にわたしのおすすめのミステリー作品を紹介して終わりたいと思います。

ちなみに、わたしの好きなものは、サスペンス要素の強いミステリーが多いです。

刺激を求めている人はぜひ読んでみてください♪

※ここは本記事の趣旨ではないため、作品名のみとし説明は省きます。

スタンダード系
①シャーロック・ホームズシリーズ/アーサー・コナン・ドイル
②ブルックリンの少女/ギヨーム・ミュッソ
③カササギ殺人事件/アンソニー・ホロヴィッツ

叙述トリック系
①十角館の殺人/綾辻行人
②イニシエーション・ラブ/乾くるみ

倒叙ミステリー
①罪と罰/ドフトエフスキー
②屋根裏の散歩者/江戸川乱歩

みなさんのおすすめもぜひ教えてください。

わたしの文章が、皆さんの人生が少しでも豊かになる一助になれば幸いです。



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