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 個別に教育相談を受けているご家族がご旅行に。公共の乗り物を使っての旅行はかなり久しぶりらしく、なんならその子が赤ちゃんの時以来!
#ほぼ初体験
#さて、どうしよう


 見通しが立たないと不安になってしまうお子さんにどんな準備が必要だろう?としばし考えます。
 言葉でのコミュニケーションが難しいお子さんだから、やっぱりスケジュールカードは必須だな。でもあまりお母さんの負担になってもな。ただ、旅行はハプニングの連続だし、、、と色々思いは巡ります。

 先ず、旅行の5日前からスケジュールを見せてもらう事に。タペストリータイプのもので上から①〜⑤と番号。①から④まではランドセルもしくは学校(スクールバス等でも)のイラスト。⑤には新幹線のイラスト。朝出かける時に上から一枚ずつ
「今日は学校ね」
と言いながらめくって裏にしてもらうことにしました。上からスケジュールを確認する事には慣れてきたお子さんだったので、5日目は学校ではなく「新幹線に乗る(出かける)」を認識してほしいなと願いつつ。

次に、3つカードを並べられるスケジュールボードを用意。
常に3つのスケジュールを提示出来る様に。
例えば
① 電車に乗る
② 電車から降りる
③ 食事
なるべく最後にその子の好きなものが組み込まれると良いかな。電車にずっと乗っていたくても、「降りたら食事!」って思えばスムーズに降りられそう。
食事中に次の予定を張り替える。
① タクシー
② 目的地
③ (その子の好きな)飲み物
とか、、、。これだと到着したら「好きなジュースが飲める」と我慢できる(はず)。

 飲食じゃなくても、シール貼りの好きな子だったらスタンプラリーのようなものを作って、1つ予定が終わるごとにシールを貼るのも、モチベーションはとっても上がる。

 スケジュールの貼り替えに時間がかかるかも、との事だったので、見開きのバインダーのようなものにカードをペタペタ貼って持ち歩いてもらい、バインダーを開くとすぐに目的のカードが取れるように。

 さてさて、旅行はどうだったかしら?気になりながらも仕事に追われていたら、お母様からお礼のLINE。無事、怪我もなく帰宅されたとの事。先ずは一安心。
#後からお土産も!嬉しい!!

 時折、大きなパニックはあったようだけれど、それはちゃんと理由があっての事だったので、次回はそこを気をつければいいだけのこと。こういう事に気付けたのは大きな一歩だなぁと改めて思う。


 旅行前は何が必要なカードなのかが分からず、多分沢山用意しての出発だったと思います。
 全く使わなかったカードもあれば、とても役に立ったカードもあるし、「こんなカードがあれば良かったな」という発見もあったはず。そんな発見は実際に経験しないと分からなくて、頭で考えていた時には気づかない事。

 ここ一年くらい、日々の生活の中で一枚ずつ「カードを見る」練習をしてきました。初めは1日の流れやルーティンをカードで理解するところから始め、要求をカードで伝えられるよう好きなもののカードを作ったりして、少しずつ少しずつカードをコミュニケーションの手段として使えるようになってきたところでの、今回の旅行。
 多分今までの練習の成果が発揮されたご旅行だったと思います。
#そこまで頑張ったのはお母さん
#お疲れ様でした

 言葉でのコミュニケーションが難しいお子さんの場合、やっぱり視覚からのアプローチが必要になってきます。でも、先ずは「見る」練習が必要な場合が多い。まどろっこしくても、1枚ずつから。だんだん数を増やしていくのが結局近道になります。

 さて、3枚のスケジュールを「見て」、こなせるようになってきたら、次はどうしよう?
またまた試行錯誤の始まりです。
 そんな話もまた今度。

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