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だからそこは「カード」でしょ!?

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 みんな言うんです。
「目からの情報が必要」
って。保護者の方も支援者も、、、。
「視覚が優位なんですよね」


 そうです。本当にそうです。だからね『カード』。
 が、しかし実際に生活の中に視覚支援のカードやスケジュールを取り入れることに躊躇したり、はじめから
「難しそう」
と尻込みしたり、が多すぎる。


 カードを使うことが最善ではない場合も多くあります。カードに頼らなくても、いやむしろカードに頼らないほうがその子のコミュニケーションスキルは上達するはず、そういう見立てをする場合もあります。
 その場合、あえてカードは勧めません。新規場面が苦手なら、それこそ新学期のタイミングや病院にかかるとき、苦手な場面でだけカードで伝えたら?と提案します。文字の読める子ならばひらがなで予定を書いたメモを見せるだけでいい。

 でもでもでもね。年中さん、年長さんになっても言葉でのコミュニケーションに困難があるのなら、カードは使っておくべき。
 例えば口腔内の不器用さがあって話すことが苦手でも、相手の言葉を理解できるのであればカードは必要ないかもしれない。でも、こちらの言葉を理解するのも難しい子の場合、視覚的な補助がないと本人も周りも苦しい。


 「カードに頼るとその子の話そうとする意欲が奪われませんか?」
そんな疑問を持つ方もいらっしゃいます。
「先ずは発語を」
という気持ちもわかります。言葉でのコミュニケーションを切望していらっしゃる方は多い。
 けれど、カードを使うことが発語を妨げることはあまりないと考えます。耳だけでは捉えきれなかった情報を視覚から取り入れることで言葉の意味を理解しやすくなり、言葉を発するメリットを教えることができると思っています。
 音の羅列にしか捉えられなかった言葉を意味のあるものとして理解し、ものには名前があることを知るとその子の世界はグンッと広がります。
#この事をお伝えするとき、いつもヘレン・ケラーを思い出します


 先ずは今日一日のスケジュールを。百均で売っている小物入れ付きのタペストリーのようなもので充分。5つくらいカードが入るとベスト。

 朝起きたら上から
1:洗顔・うがい(洗面所の写真またはイラスト)
2:トイレ(写真、イラスト)
3:着替え(園服)
4:朝ごはん(イラスト、写真。いつも決まったメニューならそれを写真に撮るとわかりやすいです)
5:幼稚園・保育園(園バスの写真や園の全景もしくは入り口の写真)
 1つ終わるごとに、子供の目の前でカードを裏返しにして『終わった』事を知らせます。

 帰宅後は
1:手洗い・うがい(洗面所の写真や手洗いしてるイラスト)
2:着替え
3:おやつ・おもちゃ
4:お風呂
5:夕ご飯
 ご家庭によって、スケジュールは様々だと思いますが例えばこんな感じで。

 先ずはスケジュールを見て動くことに慣れておくと、後々日常の中で知らせておきたいことを伝えやすくなります。
#買い物とか病院とか旅行とか、、、

 1つ注意点。先ずはルーティンから。毎日やっていることをあえてスケジュールにしてみる。本人に負担のないように、です。
 カードに慣れていない時、例えばトイレトレーニングを始めようとして、いきなりトイレのカードを渡す、のはNGです。カードはスケジュールではなく、相手からの要求だと思ってしまいます。 
 何かをやらされるとき、命令される時に出てくるのがカードだ、と学んでしまったらカード嫌いのカードで動きたくない子になってしまう。

 以前noteに書いた視覚支援やカードに関する記事をマガジンにもまとめてあります。ご興味あればぜひ。

 


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