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【ラジオ】アレコード備忘録・2022/01/05放送分

 今年もこのコーナーがやって参りました! 毎週おなじみの番組がオンエアされると正月気分も抜けてきて、また日常に戻る感があります。新年一発目のアレコードはどんなでしょう?
 今日のテーマは「正月にこれかよ?!」。おい大丈夫か、と思いつつもアレコードはこれが通常営業ですな。早速アレな気分を味わうとしましょう。

・『ポイ(POI)/黒岩三代子』

 「ジャズというより呪いっぽい」。ポイは「男に捨てられた女」というポイでした。確かに恨み節ではあるけど、ブルースハープやベースの入り方といい、何というか『怪奇大作戦』のBGMを思わせるし『妖怪人間ベム』の例えも納得。でもリリースは1966年なので世にいう「怪奇ブーム」よりも早く、偶然にも先を行く曲になってしまった。
 ジャズでダークな心境を語る……やっぱり怪奇だな。にしても新年一発目がコレか。攻めますねぇ。

・『三丁目の真理子/アン真理子』

 アン真理子。実は2年前に『もうだめもうだめよ』(俺のアレコード大賞2020・特別賞受賞曲)として紹介された藤ユキさんの変名である。あれだけ内側から溢れ出そうな曲を歌った方である、期待せずにはいられない。
 うーむ、やはりエロスが満点。失くした恋を見つけたらどうか教えて欲しい、というだけなら切ない恋愛模様を思い浮かべるのに、サビの「♪知らせて知らせて」の艶かしさを聴くと「あ、やっぱり藤ユキさんだ」となってしまう。最後の「知らせてね」もまあエロスなこと。これじゃ渋谷のおまわりさんも困ってしまうだろう。

・『天国からのお迎え/スカイホークス』

 リリースは1968年。以前noteにも書いたが、間違いなくコレの流れに入る曲だった。

 「『帰って来たヨッパライ』のアンサーソング」と紹介されてたが、イントロからして『ケメ子の歌』だし、歌詞もアンサーどころか、中盤からはヨッパライの内容そのまんま! アンサーどころか「なぞらえソング(というジャンルがあるかは不明)」である。しかし前半で死神から「天国は高給取りだから良いぞ~」と誘われるあたり、パロディにはなっている。
 どうせなら……死神のお誘いに乗って天国に行ったら何ともブラックな場所で、嫌気が差して逃げたらウッカリ地上に落下し生き返る。ああ良かった、もうあの世はゴメンだと思っていたら、新たな就職先もやっぱりブラック。この世も嫌だがあの世も嫌だ、どうすりゃええねん……てな話でもよかったかな。

 これが2022年の「アレコード初め」。今年も良い曲を聴かせてください!
 ではまた来週。


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