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俺のアレコード大賞・2021発表!&今年の締めくくり。

<はじめに>

今年のはじめ「俺のアレコード大賞・2020」なる記事を書きました。

 自分がnoteを初めた頃、アレコードの感想は基本的にTwitterで呟き、それとは別に四半期分を「俺のベスト」と称してnoteに書くスタイルでしたが、ある日、

  • 140文字では感想を書ききれない。題名やハッシュタグも含めてこの字数なので、内容に触れられるのは実質100字前後。物足りない。

  • 感想の後追いをするのが面倒。タイムライン及び自分の呟きに流されてしまうため「以前どんな曲が流れたか?」を思い出すのに難儀する

 と気付き、ならば
「その日の放送分をnoteにまとめてマガジン化すれば、定期的に発信出来るし後追いもしやすいのでは?」
 これが大正解。7月中旬から「アレコード備忘録」と称して続けてきましたが、気付けば20本以上。どんな曲が流れたっけ? の記憶を辿るにも便利です。1月頭から書いておけばもっと楽だったかもです……


 前置きが長くなりました。本家でも「あやしく輝く!アレコード大賞」の2021年版が発表されたとなれば、こちらでもまたやりましょう。
「俺のアレコード大賞・2021」です!

<本家の結果発表>

  • 第4位(次点)『アパニャー・ドン/ダーリア&ベニャミン』

  • 第3位『途中経過を報告すれば/ひげおじさん』

  • 第2位『その時私はTAXIを止めた/天馬ルミ子』

  • 最優秀賞『おせっかい/ガンジー森田、瑳山順子』

 これは予想外! 正直なところ、驚きがまさっている。とはいえガンジー森田氏の「♪カマトトチック」な歌い方、色っぽいようでギャグでもある瑳山順子さんの合いの手は実に「アレ」だった。今年序盤の紹介にも関わらず票を集め、接戦を制しての最優秀賞受賞、おめでとうございます!
 にしても、無駄に荘厳なBGMで紹介されると、どこぞのホールで開催されてる様子が目に浮かんでくる。拍手喝采の中、スポットライトを浴びながら

高橋圭三「それではお二人に歌っていただきましょう、『おせっかい!』」

 ……威厳がないなぁ(笑)
 さてここからが本番です。まずは部門別に参りましょう。

<特別賞>

  • 『新宿野郎/二瓶正也』

  • 『サンダーマスク/若木ヒロシ、みすず児童合唱団』

  • 『コズミック・サーフィン/コスミック・インベンション』

 ランキングとは別に表彰したい曲を選出。
 二瓶さん追悼の意もあるけど純粋に名曲だった『新宿野郎』、封印状態のヒーロー番組主題歌がまさかのオンエアを果たした『サンダーマスク』、この1曲を知っていたおかげで某クイズ大会の決勝に進出できたので感謝しかない『コズミック・サーフィン』。最後のは本当に個人的な話ですが、アレコードがクイズ趣味に役立つとは思いませんでした(実話です)。

<優秀賞>

  • 『宇宙よりのパンツマン/辻佳紀』

  • 『三味線師ロンリー・ブルー/谷口美千代』

  • 『途中経過を報告すれば/ひげおじさん』

  • 『ちょいとお待ち/高井ルビー、柳田貞一』

  • 『スターウォーズ・サンバ/高中正義』

 個人的ベスト5からは漏れたけど、面白いor印象に残る(あるいはその両方)曲は多かった。その中でもあえて5つ挙げるなら……これがなかなか悩みました。

 ヒゲ辻さんは詳しく存じないけど人柄の良さが偲ばれる『宇宙よりのパンツマン』、女弟子が師匠へ儚い恋を抱く王道の内容だけどジャンルのニッチさ加減が絶妙な『三味線師ロンリー・ブルー』、夕暮れ時に聴いたら心に滲みて後からじわじわ評価が上昇した『途中経過を報告すれば』、数多く紹介された戦前歌謡の中で一番インパクトのあった『ちょいとお待ち』、アレンジ効かせすぎかと思いきやしっかり元メロも残してた『スターウォーズ・サンバ』。

 正直なところ、ベスト5よりも選ぶのが難しかったです。『おせっかい』もそうですが『グッと…ガマンして』『サイケな街』等々が候補にあったんですね。それだけ粒ぞろいの名曲(迷曲?)だらけでした。
 『途中経過を報告すれば』は本家でも3位と大健闘。確かに報告は終わってないし、自分も最初は「ごまかしてるのかな?」と思ってましたが、じっくり聞くと「今日も色々ゴタゴタしてため息も付きたくなる」のをフンフンと鼻歌しながら過ごすような日常を感じて、何か分かるなぁ、と。

 残るは上位、全138曲の中から選ばれたのは……

<発表!俺のアレコード2021>

  • 第5位『女の生活くらし/五月健二』

  • 同・第5位『男/神ブラザーズ』

 この2曲は甲乙付けられませんでした。両曲ともベスト5入りにしたいが、他に推したいもあるから……と悩んだ挙げ句、名前に反して「ベスト6」状態に。自分の中ではそれだけ大混戦でした。奇しくも同日放送分。この回は濃すぎですね。
 緊張なのか、素でこの歌声なのか分からない微妙な音の外れ方が逆の意味哀愁を誘う『女の生活』、熱い兄弟愛なのに「兄貴ぃ!」の掛け声が何ともしまらないせいで珍曲と化した『男』。この二曲を比較してどちらがより「アレ」かを判定するのは酷なので、両方ともランクイン!

  • 第4位『熱い仲/浜夏子』

 上記の大混戦から一歩抜け出たのは、本家の「エロス&ヒーロー部門」でもノミネートされたこの曲。やはりラストの「あぁ~ん」三連発は強かった。かすれた歌声にエロティシズムを感じつつも、格好良い伴奏とアレンジで聴かせるギャップがたまらない。正直言うと『サンダーマスク』より熱い。エロスがヒーローソングに勝ってしまうとは誰が想像できたか。

  • 第3位『一筆啓上西郷どん/三浦ひさし』

 初めて聴いた際「自分の中のアレコードランキングが変わった」と記したが、それくらいの衝撃。歌い出しの「宛先ぃー!」の絶叫からもう心を掴まされ、上野の西郷さんへ故郷・鹿児島からメッセージを送る……といいつつも最終的に歓楽街ではしご酒をしちゃいましたと報告して終わり。お前は何がしたかったんだ、そんなの一筆啓上するなとツッコまずにはいられない。

  • 第2位『デンマーク農場/中村雅俊』

 「♪サトウダイコンとジャガイモを作ろう」「♪真冬でもマイナス一度 真夏でも十八度」。歌詞の内容は社会科の資料集を丸写ししたようなのに、トランザム&ミッキー吉野によるアレンジと演奏は爽快感が満点というギャップ。にしてもどこか既視感が……そうだ、昔あった『学研の学習』付録「日本の国土す~いすい早覚えカセット」だよ! 日本の地理を曲にして学んじゃおう、というあのノリ。よし、この曲を学生に聴かせてデンマークの気候を覚えさせよう(違う)。

 そして、栄えある「俺のアレコード大賞2021」最優秀賞は……

  • 最優秀賞『その時私はTAXIを止めた/天馬ルミ子』

 これは初オンエア時から一度も揺るがなかった。「嫌なお客部門」ではあったが、たった2番しかない歌詞に詰め込まれたドラマの濃さといったら! 題名にある「タクシーを止めた」理由、そしてタクシーを急がせる理由が明らかになった時の「おい、大事おおごとじゃねえか!」感。理由は明確に語られてないがそれゆえ想像を巡らせてしまうし、結末も「あの人を連れてくるわ」で二人の行く末も不明なまま。この不安さ、不穏さがたまらない。しかしそんな気持ちにさせられた時点で、もうこの曲に没入してるのと同じです。参りました、伊藤アキラ先生。
 本選では惜しくも2位。しかし大健闘でした、よくやった!

<おわりに>

 ラジオでは「総括も何も(笑)」というなごやかな雰囲気で締めくくりと相成りました。今年も沢山の「アレ」な楽曲との出会いを提供していただき、大変感謝しております。伊集院さんとコレクターの方々には感謝しかありません。

 そして来年もまた毎週いつもの時間に「アレな曲」が聴けることを期待しております。


 本日のnoteが、今年最後の投稿となります。

 思えば1月中旬に
「書きたい文章ではなく、読みたい文章を書く」
という言葉に触発されて始めたのが、このnoteです。
 Twitterとは完全に切り離し、どこのSNSにも告知をせず始めましたが、気が付けばビュー数は4300程、フォロワーの方も少しずつですが増えてきました。そして「スキ!」及び「オススメ」「サポート」もいただくことが出来ました。改めて御礼申し上げます。

 自分の読みたい文章を、自分の言葉で綴る。これを忘れること無く続けられたらと思います。それが誰かの琴線に触れたとしたら、幸いです。

 では、来年もまたお会いしましょう。

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