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わたしがスタイリスト業と地域活動を両立しているワケ

ファッションの力で人と地球をHAPPYに♪    エシカルファッションを伝えているスタイリストあられです。

手持ち服の着回しや誰かの不要になったけれど、まだ着られる「今ある服」を活用して「自分らしい」ファッションを提案しています。

FBのプライベートグループでオンラインサロン『アポルテコーデ マルシェ🇫🇷』を運営したり、ほぼ毎月第3木曜日には会員様以外の方も楽しめるリアル&オンラインのハイブリッドなイベントを開催しています。

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それと同時に地域活動もしています。      物々交換や物とサービスの交換もオッケーな「ぐるり」を和歌山で広げています。

捨てる物を減らし、物を大切にする心を育むので環境保全にもなります。また、和歌山では7人に1人の子どもが貧困と言われていて、貧困問題の解決にも繋がります。そして、物々交換は人とのコミュニケーションが欠かせません。地域の人達を繋ぎ、高齢者・子育て世帯などの孤独も防げるなど、様々な社会問題を解決に導けると信じて取り組んでいます。

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わたしは子育て中でもあり、忙しい中、なぜ2つのことを同時進行しているのかを今日は書き記します。

元々、子どもの頃から環境問題に興味のある子でした。本が好きで(何の本だったかは覚えていないのですが…)地球の環境汚染が進んでいることは知っていました。

親に「なんで地球を汚すのに車に乗るのをやめないの?」「なんでゴミ拾いなどの環境のための活動をしないの?」と聞いていた時期がありました。

親は少し困ったような表情をした後「毎日の生活をするだけで必死だから」と答えたように覚えています。

実際に車に乗ることをやめてしまったら生活が困るんだろうな、とか、環境問題にばかり取り組んでいたら今の便利な生活が変わってしまうんだろうな、とか子ども心に何となくはわかり、諦めの気持ちみたいなものが生まれたのを覚えています。

絵を描くのが好きだったわたしは、裏が白いチラシに絵を描いて、その紙はリサイクルに出す、という細々とした環境への取り組みだけはしている子どもでした。

環境問題と同時に、TVの中のキラキラした世界にも魅力を感じていました。色に敏感なわたしはカラフルな物を見ると人一倍心が躍りました。お下がりの服ばかり着ていたわたしは「日常生活もカラフルな、好きなものだけに囲まれて生活してみたいな♪」と妄想を膨らますようになっていきました。

環境問題に携わってみたい気持ちもあったのですが、そこに踏み込めない自分がいました。その当時のわたしには、環境問題のボランティア活動をしている人たちが、自分のことを犠牲にして何かのために尽くしているように、見えたのです。
サイズの合っていない、毛玉だらけのジャージを着ているボランティアの方を見かけ、とても気になりました。「どうか自分のことを大事にしてほしい」と思ったことがありました。

そんな思いを胸に秘めたまま、大人になったわたしは「好きなことを仕事に」とファッションに関わる仕事を続けてきました。自分の見た目のコンプレックスの克服、“スタイリストあられ“というキャラの確立、ファッション業界の環境汚染問題との直面、様々なことを乗り越え、ファッションの世界で何をしていきたいのかコンセプトがはっきりしてきました。

まずは、『アポルテコーデ  マルシェ🇫🇷』(以下、アポマル)を根付かせること。

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※『アポルテコーデ マルシェ』                                 朝日新聞web版    https://www.asahi.com/sp/articles/ASP8T6RCCP8MPXLB008.html

「今ある服」を使って、「自分らしいファッションを見つける」。環境を極力汚染しない方法で、自己表現というファッションの素晴らしい部分も楽しめる、これからの時代のファッション業界の形です。
取材していただいた朝日新聞の記者さんからも「ファッション業界は新しいものを作って売るという方法でしかビジネスできないと思っていた。あられさんの活動はとても斬新で、目から鱗です!」と言っていただきました。

もう1つ、ファッション業界に身を置く際に直面した課題は「子育てとの両立」でした。

わたしが新卒でファッション業界に就職した際、「ファッションの企業に勤めると結婚も子育てもしにくい」ということを何人もの先輩から言われました。わたしも朝早くから夜中まで働いていた時期もありました。そして、妊娠を期に、つわりなどの体調不良で仕事を続けられなくなり退職しました。

仕事と子育てを両立している先輩たちも少しはいたけれど、とても疲れているように見えました。そんな職場なので「ここで働いていたら、結婚・子育てをしたいとかの前に、そもそも無理でしょ。家庭と仕事の両立は夢みたいなもの」と諦めたようなことをいう先輩たちもたくさん見てきました。

そういう言葉を聞くたびに、自己実現欲の強いわたしの心の中には、怒りにも似た違和感が沸々と湧いてきたのです。

一度きりの人生。出産というのは限られた期間しかできないもの。何とか好きな仕事と子育てを両立できないものかと、試行錯誤しながら作り上げてきた働き方がオンラインサロン『アポマル』でもあります。

自分の好きなことが詰まったアポマルはやりがいだらけなのですが、続ける中で2つの壁にぶつかりました。

1つ目は、アポマルのフリーマーケット部門で仕入れた服のセレクトをしていた時のこと。スタイリストセレクトのフリーマーケットなだけに、ある程度の基準を満たした物しか扱えません。汚れや毛玉、古いデザインのものは省いていくことが必要となります。それらの服の扱いに悩んでいました。

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環境問題にも再び興味を持ち出した頃でした。不要な服はほとんどが焼却処分されます。おしゃれな服も、そうでない服も、燃やしてCO2が排出されるのは一緒です。どうにかセレクトした以外の服も環境に配慮した形で循環できないだろうか。

2つ目は、家庭との両立です。わたしは家庭と仕事、どちらも楽しむことをモットーにしています。
娘が2歳の頃からパーソナルスタイリスト活動を始めました。ベビーカーに乗せた娘を連れて、同行ショッピングにも行きました。いつもと違う場所・人・出来事に出会えるので、娘も楽しんでいました。けれど、子どもは成長にしたがって、だんだん子連れがむずかしくなりました。

娘は「家でママと一緒にいるのが1番好き♪」と言うようになりました。そして、娘が小学校入学のタイミングでコロナ禍となり、半年弱、学校がほぼ休校で2人でおうち時間を過ごすことになりました。

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※2020.7休校が続いていた時期のファッション動画には娘も映り込んでいます(笑)

以前からオンラインを活用していたので、リモートワークが取り入れられた社会の変化には戸惑いませんでした。けれど、同じ家の中にいても「ずっと一緒に遊んでほしい」という甘えん坊期に娘が入ったこともあり、家庭のことにエネルギーを使うことが増えました。仕事ができないフラストレーションもありました。けれど、この時期に収入が過去最高を記録!!今までの働き方の成果が出て、自分の判断力に自信が付きました。子どもの変化に対応しながらの働き方をこれからも追求するため、また新しい形の活動方法を模索するようになりました。

わたしが家にいることが増え、料理をがんばったり、家族と休みを合わせたりすることが増えました。旦那様もおうちが好きな人です。すると、旦那様もとっても幸せそうな顔をすることに気付きました。「あれ?もしかして、幸せな家庭生活を送れるのって、わたしの才能じゃない?」とある時気づいたのです!

旦那様と娘からの愛情を受けて、わたしの中の「仕事と子育ての両立」の形がより具体的になってきました。今まではオンラインを通じて遠くの人達と繋がってきました。北は北海道から南はシンガポールまでお仕事の依頼をもらいました。
けれど、時代が変わった今、もっと身近な人・場所に目を向けたいな、と思うようになりました。小学生の娘が近所の友達と遊ぶようになったり、子ども会の役員をすることになったのもターニングポイントでした。

同じ頃、発足したのが「ぐるり」でした。発起人は「(株)ワンピース」代表取締役社長の久本和明さん。ブランドの世界観が好きでお洋服を公私共に愛用していたことと、“みんなで会社を経営する“という経営方法にも興味を持っていました。そして、“お金を介さない“物々交換会「ぐるり」の可能性と、自主開催OK・運営方法シェアします、という部分にも惹かれて、和歌山代表を買って出ることにしました。

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※左上から2番目の写真はスタイリストあられ

実際やってみると、アポマルでは活用しきれなかった服たちも循環でき、服以外のものも交換し合えることで生活全般を助け合うことができました。また、地域活動という気安さからか、旦那様まで手伝ってくれるようになりました。スタイリストの活動は「好きにしたらいいよ」とは言ってくれるのですが、お客様に女性が多いこともあり、実際に旦那様が関わることはなかったのです。
けれど、地域活動の方は、わざわざ休みを合わせてまで手伝ってくれました。

今まで不規則な旦那様の仕事の休みとスタイリストの仕事ができるだけ被らないようにしていたので、大きな変化でした♪

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逆に、地域活動をしたことでアポマルの必要性もハッキリ見えてきました。非営利の社会貢献活動をしている人って、「世のため人のため」という心優しい人が多いです。そんな人たちがぶち当たりやすい壁が「こんなに世の中のためになることをしているのにどうしてわかってくれないの⁉︎」という気持ちが湧いてくることです。また、弱い立場の人に寄り添うあまり、自分の心身も弱らせてしまう人も多いです。

ぶち当たった壁を乗り越えるためには、わたしがよく伝えている「まずは自分を大切にすること」が大事になります。


「自分を大切にすること」から「世のため人のため」という風に土台を積み上げているわたしは、壁にぶつかってやめてしまったり、ウジウジしたりすることが今はありません。…昔はありましたよ。自分の弱いところを知っているから、気持ちが折れる前に助けを求める方法を知っているのです^ ^♪

人に伝えることの難しさも知っています。それでも続けていたら誰か1人にでも届いていることも知っています。だから、何度でも同じことを伝えられるし、毎日発信も続けられます。

そして、自分の活動内容を、自分が1番「いい!」と思っているので、どれだけ断られても(その瞬間は落ち込むけれど)心が折れるほど落ち込むことはありません。好きな服を着て、おいしいものを食べて、家族とハグして、寝て起きたらリセットされます♪

ブランディングの大切さも知っています。ピンク髪(今、つわりで美容院に行けてないから金髪っぽいけど)にピンク眼鏡にカラフルファッションのあられちゃんで通っていますが、もちろん生まれた時からそうだったわけではありません(笑)自分の特性を掻き集めて、築き上げて行ったものです。

人の顔と名前って覚えるのがむずかしいです。だから、わかりやすさもとても大事。スタイリスト活動や地域活動のリーダーをスムーズにできるのは、この「見た目のわかりやすさ」にもあります。

地域活動をしている方って、身だしなみまで気をつけてない方も多いですが、相手に覚えてもらうことはスムーズな活動に繋がります。人間関係のトラブルも減りますし、影響力も強くなります。少しのエネルギーで大きく出来事が動くので、ストレスが減りました。

自分磨きやブランディングのようなパーソナルな部分は、スタイリスト活動でしかできない。だから、がんばっているけど、うまくいかない人を応援することはスタイリスト活動のミッションなのです。

わたしがスタイリストと地域活動を両立させているワケ。少しは伝わりましたでしょうか。「両立して忙しくない?」と聞かれることがありますが、むしろ逆。両立している方が楽なんです(笑)

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※カバー画像のイラストは娘ひなあられの作品

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