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最新戦法の事情 【居飛車編】(2020年9月号 豪華版)

どうも、あらきっぺです。

タイトルに記載している通り、相居飛車の将棋から最新戦法の事情を分析したいと思います。

なお、今回から図面制作や記事執筆の効率化のため、それらの表示内容が今までと少し変わります。詳細は、当記事の注意事項をご覧くださいませ。


最新戦法の事情 居飛車編
(2020.8/1~8/31)


調査対象局は82局。それでは、戦型ごとに見て行きましょう。


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◆角換わり◆
~時代は、桂ポン~


23局出現。8月では最も多く指された戦型であり、相変わらず相居飛車の主戦場になっていることが窺えますね。


ただ、この頃は先手の戦い方に変化が起こりつつあります。以前までは腰掛け銀に組み、基本形の将棋を目指すケースが多数派でしたが、8月ではそういった指し方が大いに減少しつつあります。

この傾向は、後手の対策が充実していることが要因だと推察されます。具体的には、

・基本形から△6三銀。
・基本形から△7二金。
・△9三歩型の腰掛け銀。

これらが主な有力株です。

何より先手にとって厄介なことは、これらの作戦のどれを選ばれてもアドバンテージが取れないということです。相手に作戦を選ばれてしまう上に先手番の利を活かせないようでは、どうも冴えた選択とは言えないでしょう。

角換わりの図解


という訳で、現環境で先手は腰掛け銀以外の作戦に可能性を求めつつあります。その一つに、第1図のように組む指し方が注目を集めていますね。(第1図)

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ご覧のように、早めに▲5八金と上がるのが最近のトレンドです。主流の[▲4八金・▲2九飛型]ではない駒組みが目を引きますね。

なお、この作戦は参考図の後手の作戦を、先手番で応用したものになります。

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後手の狙いは、△7五歩▲同歩△6五桂で速攻を仕掛けること。この仕掛けの成否は際どいところですが、先手が完全に受け切るのは容易ではなく、後手番の有力策と言える作戦です。詳しい解説は、以下の記事をご覧ください。

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さて。後手番で有力なのであれば、先手番なら、なお一層パワーアップしていると考えるのが妥当でしょう。ゆえに、この作戦にスポットが当たっているという背景があります。

第1図から後手は、△7三桂と跳ねるのが自然でしょう。対する先手は、まず▲6六歩と突いて形を整えます。以下、△8一飛に▲3五歩△同歩▲4五桂が狙いの仕掛けですね。(第2図)

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