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洞爺湖有珠山ジオパークの新たな火山マイスターが誕生【2022/10/16】

本日洞爺湖2日目。朝から洞爺湖有珠山ジオパークの火山マイスターの認定審査を見学させてもらった。

このマイスター制度は、ご当地検定とは全く別物であり、ガイドとも違う。確かにガイドをすることもあるのだが、それだけではなく地域防災のリーダーとして様々な形で活躍されている。つまり、認定されてから何をするかが問われるのだ。認定されるためには審査に通ることが必要で、大体の人が、1年に一回開かれる認定審査に向けて2年かけて準備する。

審査の中で、この火山マイスターに求める点が”自分のもっている特徴を出す”ということ。自分の持っているバックグラウンドを、どのように今後やガイドの時に生かすのかがポイントとなる。もちろん、ジオパークなのでジオを学ぶことやジオについて伝えることも大切なのだが、それだけではないのだ。例えば、有珠山の以前の噴火を経験したことがある、海外で働いていた経験がある、今はこの地域で農業に関わっているなど、その人ならではのエピソードによって、やはり引き付けられるものがある。また、個人の情報を他のマイスターと共有することによって、全員の勉強にもなるし、聞いた人がこのガイドでよかったと思うだろう。このように精力的に、地域の人がジオパークの活動に関わっているところは強い。

噴火で被害にあった場所の一つ とうやこようちえん
ここも、ガイドするときの一つのポイント地点

以前、大分の臼杵でたまたま町巡りの為に乗ったタクシーの運転手が、お寺について学術的に研究したこともあるような人で、その説明のすばらしさに家族で感動したことがある。その人が寺の文化という自分の持っている視点で案内してくれたからこそ、見えてくるものが沢山あったのだ。次の日にも、今度は指名させてもらって、また違うルートを案内してもらったほどだ。それくらい、個の強みと言うものは大きい。

今回は、現在のジオパークの形を見ることができた。なぜ各地域はそれぞれジオパークになったのか、またこれまでどのような流れでジオパークの目的が変わっていっているのか、またガイド養成は各地域でどんな違いがあるのか、引き続き調べていきたい。

帰りには、有珠山噴火で大変有名な岡田先生の案内の元、先生の宝の山も見させていただいた。また火山マイスターの方に、今後研究の為に使ってい良いという宿も案内して頂いた。こんな風に、沢山の方の支えがあって研究できる私は本当に恵まれていると思う。


今日のひとこと

私の強みは科学技術コミュニケーション

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