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中小企業がブランディングを考えた時に知って欲しいこと

中小企業特化、経営・マーケティングコンサルタントの新井です。

今日のテーマは「中小企業がブランディングを考えた時に知って欲しいこと」です。

まず最初に。ブログなので体系立てて何かをお伝えするというより、感じていることをつらつら書かせていただいていますので、その点、ご了承ください。もし体系立てて学びたい、自社に合わせてしっかり取り組みたいという方は、ワークショップや顧問契約など、個別にお問い合わせください。なお費用については定価はありますが、企業の置かれた状況によってご相談に応じますので、気になる方はお問い合わせください。

よくある広告会社・コンサルのブランディング提案

これまで200以上の中小企業のコンサルをさせていただています。最初にヒアリングすると、それまでに広告会社などが「中小企業にはブランディングが大事です。そこから始めましょう」という提案をしてきたという話が時々出ます。戦略立ててブランド価値を確立させるために、多額の費用をかけて広告をやったり、ホームページをかっこよくしたり、費用をかければ出られるTVやWEBの経営者インタビュー番組に出るという提案をされたという話を何度聞いたことかという感じです。確かにこうしたものが有効にはたらくこともあるので全否定はしません。ただ、こうした提案をいきなりしてくるところにもっともかけている視点は、企業の実情がわかっていないということなのです。
企業がブランディングを考える背景には、現状に課題感を感じているということが8割以上です。つまり打開策を求めたいのですが、既存のやり方では突破の糸口が見出せない状況なのでブランディングを考えてみようかということになるのです。
私も100社以上の中小企業ブランディングをしていますので、ブランディングが企業にもたらす効果はよくわかっています。ただ、それでも、まず企業の状況をヒアリングした段階で、ブランディングから始めなくて良いのではないかというケースも多々あるのです。経営者の立場的には「ブランディングやりましょう」と言ってしまえば、それなりの提案ができて、それなりの報酬になるのがわかっていても、そうしない場合が50%以上です。日々悩みながら戦っている中小企業と真剣に向き合うことこそが、当社にとって重要なので、彼らに無駄なお金をかけさせてはいけませんし、無駄な仕事はさせてはいけないと常々感じながら仕事をさせていただいています。

なぜブランディングが絶対ではないのか?

率直に言えば、まず企業の業績を改善させることが第一です。つまり、もっと売上が上がる、利益が上がる状況にすることで、会社の状態をよくできるのです。売上が上がり、利益があがれば、社員のモチベーションも上がっていきます。自分たちのやっていることに自信が持てるようになり、ポジティブスパイラルが始まります。
ブランディングをしなくても、プライシング、商品特長の見直し、商品ラインアップの整理、既存のコミュニケーション活動の見直し、SNSやHPなどデジタル戦略の活用等々々、、、費用をかけなくても改善できる、やれることは多々あるのです。
まずは費用をできるだけかけずに、売上や利益を上げるということから始めるのが企業のためになるのです。ブランディングは、その先にあっても良いのです。よく勘違いされているのが、苦しいときにブランディングをすればなんとなかるのではないということです。もちろんその可能性はゼロではありません。ただ、課題の整理をしたときに、ブランディングをやらずとも、まず確実にプラスになる、改善すべきものがあれば、そちらを優先すべきなのです。
ちなみに大企業であれば、ブランディングから始めても良いでしょう。なぜなら、大企業は中小企業と比べて、売上や利益をすぐに上げなくても経営に問題はないからです。株主や社員や求職者や世間に対して、良いイメージを作り、広く伝えていくことも大企業には必要でしょう。しかし、中小企業は違います。だからこそ、大企業と同じようなマーケティング・ブランディングをしてはいけないのです。ブランディング提案は、とても魅力的に見えてしまうものです。ただ中小企業の経営者やマーケティング担当者には、冷静に見極める力が必要です。

株式会社ホワイトナイト
新井 庸支
https://www.whiteknight-jp.com/

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