その3Dプリンタ、そろそろ泣いてるかもよ?
我が家には少し前から3Dプリンタがある。
3Dモデリングに興味を持ち始めた子にFUSION360(体験版)と本を渡してから半年後、数回しか開かれていないFUSION360とホコリで真っ白になった本を見た家人が「現物がある方がすすむかな~」なんて言いながら購入した3Dプリンタ。
そんな「現物がある方が~」なんて言うのは建前で、家人が3Dプリンタを買いたかっただけだということは、もちろんワタシには買う前からバレている。
そして購入後、組み立ててテストプリントをしてみたはいいものの、出力に2回ほど失敗した子は微調整するのが面倒だったらしく、そのまま3Dプリンタは部屋のオブジェとして棚に並べられたのであった。
(*´Д`) メチャクチャカッコイイ
ワタシは機械が好きだけど、空間図形が面白いくらいダメなので3Dモデリングにはニガテ意識しか持っていない。
どれだけ空間図形に弱いかというと、小学校高学年から出てくる「この点を通るようにこの立体を切り取ると、断面はどうなりますか?」の問題には1度も正解したことはなく、中学生の時は先生に目の前で消しゴムをカッターで切ってもらったにもかかわらず全く持って理解不能レベルだ。
「消しゴムとカッター持参可」な数学のテストがあったとしても、多分正解は出来ないだろうなとワタシは感じている。一体ワタシの空間図形認識力はどこに落としてきたのやら…
ということで、3DプリンタとFUSIONの件に関してはどれだけモヤモヤしたとしてもノータッチで行こうとワタシは初めから決めていた。
棚で埃をかぶっていく3Dプリンタを横目で見ながら
「家人ヨ、諦メテ サッサト テツダッテアゲタマエ」
と心の中で呟き続ける事3カ月。ようやく家人が重い腰をあげた。
あーでもないこーでもないと設定をいじり倒した二人は、ついにデモデータの「ふくろう」の出力に成功した。
おを!スゴイ!おめでとう!
家じゅうが感動の渦に巻き込まれた!
というほどのことではなかったが、初めて出力されたフクロウを見て嬉しそうな二人を見てほんの少しだけほっこりした気分を味わうことができた。
それからフクロウは子によってメタリックゴールドやメタリックパープル、メタリックシルバーなどに塗装され、なかなか存在感のあるフクロウたちへと進化していった。
「そろそろFUSIONで何かデータ作ってみようや」
と家人が声をかけたのが5日ほど前のこと。
「来年の干支の丑とかどうよ?」と家人は軽くリクエストを出し、子は一生懸命なんやかんやと頑張っていたが、なかなかうまくいかなかったらしく、子のパソコンでは「プランテラ」がせわしなく動いていた。遊んでらんと頑張らんかい。
そして3日ほど前、ついに3Dプリンタが稼働を始めた
うぃーん うぃーん…
「おっ、ついにできたん?」
どんな牛が出てくるだろうと楽しみにしながら出力されていくものをみていると、どこかで何回も見たことのあるような…
まさかね…
ふとよぎった悪い予感は振り払い、出力が終わるまで他のことをして待つことにする。
「できたで~」
といそいそと子が持ってきたものはやっぱり「ふくろう」だった。
「またフクロウかいっ!」
ワタシは全力で突っ込んだ。ふくろうはもうたくさんいるではないか…
「もうフクロウはええんちゃうか?」
「そうかな~」
「そうやろ~」
そんなやり取りをした後、数時間後またもや3Dプリンタが動き出す。
ついにウシ登場か!?
動き始めてしばらくした後、出力されているものを覗き込んだワタシはべったべたなツッコミをすることになる。
「フクロウやないかーい!」
「塗装の練習にも使えるし~」
なんて言い訳をする子に「ウシは?ウシ」と問いかけるもなんとなくはぐらかされているような気がしなくもない。
まぁ、そのうち出来上がるだろう
そう思い続けて3日間。
3Dプリンタはこの3日の間、一日のうち半分くらいの時間稼働している。
アヤツが作っているのはそう。
フクロウ
今日も元気に量産されるフクロウたち
最終的に何羽のフクロウが出来上がるのだろうか…
そろそろ違うものも出して欲しいなぁ
思わずFUSIONに手を出しそうになるのをぐっとこらえ、ワタシは今日もどんどんと出来上がるフクロウを見守っている。
(ΦωΦ) 3Dプリンタハ フィラメントヲ フクロウニ ヘンカンスルソウチ ジャナイヨ!
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