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モノを売ること、モノを買うこと

私は今、夢をかなえるゾウ3をのオーディブルを聴きながら、本も読んでいる。学びは沢山あるのだが今回は「モノを売ること、モノを買うこと」について考えてみる。

1. お稲荷さんにもガネーシャにも学びがある


主人公は一人の女性。占いを信じて偽物のガネーシャ像を買ってしまうところから始まる。ガネーシャとはインドの象の姿の神様。
ガネーシャとお稲荷さん、どちらも置物を販売する賭けをする。
ガネーシャはお稲荷さんの置物を、お稲荷さんは偽ガネーシャの置物を販売する賭けである。
ガネーシャの教えとお稲荷さんの教えとを比較して考える。

2. お稲荷さんの教え、「客を中毒にする」

中毒はとても気持ちいいもの。お客様が幸せそうな顔をしている、としたら中毒にすることはいいことなのだろうか。お客さん自身が判断できない状態、テクニックとして脳の錯覚を利用していらないものでも売りつけることは出来るが。自分の事しか考えていないってことである。

3. ガネーシャの教え、まずは自分が「一番良いお客様」になる

自分が欲しくない商品をお客様に勧めるのは自分でうそをついていること、そういう嘘はお客さんにも伝わってしまうし、何より自分がその商品を本気で売ることは出来ない。だからこそ、自分が一番良いお客様になって、いいと思う商品を必要な方へ勧めるのが基本である。

4. 他者から奪うことではなく他者を幸せにすること

賭けの期限の日、お稲荷さんは多額の売上金を作っていて、ガネーシャ側は負けそうになる。しかし、ガネーシャは最後にお稲荷さんの売上データ、販売サイトを稲荷さんに売ることにする。ここでお稲荷さんは負けを認め、心の根っこに怒りを持って本質を見失っていたと告白する。
最後にガネーシャはお稲荷さんは巻き上げたお金を返還し、お稲荷像とお稲荷さんのサイトを手に売上金と渡すのだ。

人は心の底で他人に勝ちたい、優越したいと思っている。だからお金を奪ったときに気持ちいいと思ってしまう。テクニックとして脳の錯覚を利用して成功の特効薬に飛びついてしまう。しかし長続きしない。

自分が100万の価値のものを150万で欲しいといわれたら、嬉しいと思ってしまう。しかし100万の価値しかないのなら、150万で売るのは正しいだろうか。相手の事を思えば、100万で譲ることが正しいのではないだろうか。
信用、を積むとはこういう行為を指すのだと思う。

相手を大事にするとしたら、自分が得する・勝ちたいではなく、他人に負けること、他人を気持ちよくさせることだ。テクニックではなく誠意があれば、本当に大切なものを勧めるようになるのだ。

5. 私は購入者としては中毒だった

実際にモノを売る商売をこれまで何回も経験したが、必ず自分でモノを購入し好きになってから売っていた。時には商品について意見することもあった。商品を好きになる努力をしてきた時、売れなくても上司が都度褒めてくれたことを覚えている。

しかし購入者としては間違いなく中毒にはなっていた
今のグレードより少し上のグレードへ、使いもしない服やバックを購入していた。そう、余分なものを購入するって何色ものガネーシャ像を揃えたくなるのと同じ。限定と言えば限定のものを購入したいと思って繰り返し購入してきた。脳の錯覚で購入した瞬間は満足するのだが、すぐに飽きてしまう。

6. 断捨離は中毒からの解放

この本を通して、断捨離するものは特別だと思っているものではない。
買う事、お金を使う事に関して中毒になっていたという事実。
中毒からの脱却は自覚した今こそチャンスである。

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