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あの日のこと

お久しぶりです。
すごくいろんなことがあって、今は息子は無事療育に通い始め、新しい生活で新しい経験をして、学ぶこともたくさんあり…忙しい毎日。
下の子も安定期に入ることができた。
でもやはり、妊娠は体に合わないようで…後にトラブルが出てきたのでその話はまた…

目まぐるしくいろんなことがあったけど、この日のことだけは記録しておこうと思った。
とんでもない鬱記事で、書くのも嫌になるくらい気が重くて、全然進まなかったけど、、、書かなきゃ消化できない気がして。

私は、苦労して授かった子だし、子が生きて産まれてくれただけで救われた。
たとえ子が自閉症だったとしても愛しているし、かわいいと思っている。
それだけで良いと思ってたけど、全く自分の覚悟が足りてなかった・考えが甘かったと思い直した日のこと。
障害児の育児って綺麗事ではないし、診断もつけられないこの低年齢の今はまだ序の口。
これから自分が足を踏み入れる世界は多分もっともっと、厳しい。
それを思い知らされた1日だった。

その日は大学病院の内分泌の受診の日だった。
本当にいろいろあって、長くなるので箇条書きに。
小さいこともあるけど、いろいろあり過ぎて後から効いてくるから💧


5月のある日のこと

採血待ちの時間、大泣き。
おばさまに慰められて、元気になるもバイバイができず不思議な顔をされる。

次の受診日と検査日の印刷が別日になってて(いつもは同日)、受付で確認したら、受付の聞き方も悪くて(間違ったことは言ってないけど、どうとでも取れる言い方)、こっちが診察日間違えたみたいな対応される。
いつも優しい主治医がなんか冷たい。
そのせいで激混みの薬局並び直し。
診察後もバイバイができなくて、あれ?って顔される。毎回の如く小さくダメージ。

通院後、近くにある子ども用の商業施設まで外歩きの練習。
うちの子は歩行は動作としては安定してるけど、知能がついて行かず、実用的な歩行は難しい。体重的にもいつまでもベビーカーは使えない。
有名な子ども用の商業施設だから道路も子どもやベビーカーのことが考えられていて、歩く練習には最適。
毎回の如く、言葉は通じないし、理解はないし、手振り解くし大変だけど。
以前、友達とその子ども(ちょうど現在の息子くらいの時期。定型児)と、同じ場所に来たことがあった。
その時、その友達の子どもは私に会うなり挨拶をしてくれて、ちゃんと言うことを聞きながら、すんなり一緒に商業施設まで歩けた。
その子のことを思い出すと、うちの子と雲泥の差でメンタルにジワジワくる。
突然、車に突っ込みそうになるし、ずっと窓や柵に張り付いて反復行動をして進まない。
それが珍しいのか「窓が気になるのかしらー」とかいろいろ言われ、知らんBBAに付き纏われ、そのまま宗教(?)の勧誘😑(断った)

やっとの思いで商業施設まで辿り着き、帰り道。
エレベーターを降りる瞬間、わざわざもう通り過ぎた杖の人を猛ダッシュで追いかけてぶつかりに行った。(杖の人は避けたのに、追いかけて…😩)
ぶつかる前に止めたかったけど、速過ぎて無理だったから、先に杖の人が転けないように支えて、幸い怪我も何もなし。
跳ね返って息子が転けただけ。
いろいろ文句言われながら謝り倒す。
息子が体大きかったら傷害事件の加害者だと思ってガックリきて、すぐベビーカーに乗せる。

ベビーカーで帰ろうとして、駅で電車待ってたら、知らん男にベビーカーを思いっきり蹴られて(両手で持ってて良かった。電車来てたし危なかった)、そのまま走り去られた。
駆け抜けて行ったその人を見ると、後ろ姿的に、わざわざ蹴ったというより、多分駅のホームで爆走しててベビーカーに躓いた感じ。
その人のリュックにヘルプマークついてて走り方や体型も独特で…おそらく息子と一緒と察する。
将来の息子かなと。
その人も躓いてホームから転落しなくて良かったけど、怪我をさせても何もわからない、怒っても何も通じない。
でも体は動くから分からず、迷惑行為をして他害をする…命を奪うこともあるのかもしれない。
こんな奴世に出したら迷惑だし、体が大きくなって、親が止められなくなったら…と、またこの出来事に追い討ちをかけられる。

途中、少し感情も入ったけど、起こった出来事はこんなもん。
全部1日で起こったことで、すごく疲れた。

愛があれば大丈夫?

家に帰ってからも、杖の人にぶつかりに行きそうになって、危うく怪我をさせるところだったのに、何も分からずニコニコしてる息子を見て、優しくなれなかった。
息子はまだ小さいし、親の私に責任があるのはわかってる。
でも、怒っても何をしても何も分からず、人を傷つけそうになってもニコニコしてる息子を可愛がることはできなかった。

今回のことは親の私に責任がある。
でも今後意図せず他害をしたら?
電車が好きで、追いかけるのに夢中になってたら、ベビーカー蹴っちゃって、中の赤ちゃんが電車に轢かれてしぬようなことがあったら?
うちの子わからないから、うちの子は悪くないんです…なんて言える?
どう謝っても責任取れるわけないよね。
何も悪いことしてないのに、急にベビーカー蹴られて、大事な自分の子どもがしぬようなことがあったら、絶対に許さないよね?
そんな奴、社会に野放しにしてて良いわけないよね。
そこまではいかなくても、息子自身は一生懸命に生きてるのに、自覚のないまま迷惑をかけて、他人に恨まれたり、社会から邪魔者扱いをされることもあると思う。
それでも親の立場から考えると、悪いのは自閉症であって、息子ではない。息子も自閉症の被害者なんだと思う。
まだ起こってもない未来の不安の話だけど、その1日の出来事で、そんなことを想像し、考えた。
まだ確定診断もついてないし、起こってもない未来の想像なんて…と、思うかも知らないが、実際にそういう事件はある。
それが突然、我が身にとっては他人事ではなくなったのだ。
 
私は息子のことが大好きだし、たとえ障害があったとしても愛情があればそれでいいと思っていた。
甘かった。
私が息子を思うのと同様に、他の人たちが大事に思う人たちを傷つけてしまったら、愛情があれば大丈夫どころの話ではない。

他人や、他人の子に、理由もなく怪我をさせたり死亡させてしまったら、どの面下げて生きていけば良い?
施設に閉じ込めておく?
いや、施設職員だって仕事と言えど人間だし、施設職員暴力を払ったら?
追い詰められていたから、将来的なこともいろいろ考えてしまった。

いっそのこと、そんな未来が来る前に一緒に心中しようかとも思った。
でも実は心中は前に一度考えたことがあって、どうしても自分にはできないということがわかっていた。

心中を考えた時のこと

キッカケはとても簡単なことだった。
自閉症疑いと言われ、いろいろあって自分の中でも確信に近い気持ちになって、どん底の気分の時に、息子が石鹸を食べた。
うちは平日は息子が寝てから夫が帰宅することが殆どでどんなに疲れていてもつわりが酷くても、お風呂もずっとワンオペだし、手伝ってくれる人もいない。
そういうのもあって、その日は疲れていた。

食べた石鹸は取り除けたけど、石鹸なんて刺激の強い、本能的に危険とわかる味がするものがわからないなんて…
本能がやられてるわけだから、脳機能的に相当ヤバいと思ったし、私の中で一気に回復や改善の見込み、希望が消えた瞬間だった。
その瞬間、そのまま息子とお風呂でしのうかと思った。

第二子は、息子と同じ日に採卵して受精させて、同じ日に同じグレードで胚盤胞になった。
きっと第二子も自閉症の可能性は高いと思う。
と言うか、希望が持てない。
また自閉症だと思う。
第二子はまだお腹の中。
今のうちに、私諸共、息子と…

結果は、ちょっと頭を過っただけで、行動にも移せなかった。

不妊治療中もポンコツな自分が憎くてどうしようもなくて、自分の首を締めてたことがあった。
もちろんしねなくて今ここに存在してるわけだけど、あの時よりも全然ダメだった。

心中はジサツよりもだいぶハードルが高い。
あの時ジサツできなかった私には無理だ。
しかもこんな状況で、息子のことで悩んでいたとしても、息子の存在が支えになって、不妊治療をしていた時よりしにたくなる気持ちは弱い。

きっと、私はタイプ的に自ら命を断つことはできないんだと思う。
つまりもう、腹を括ってみんなに謝りながら生きて行くしかない。

産んでごめんなさい

息子のことで謝りながら生きたとしても、悪いのは息子ではなく、息子も自閉症の被害者だ。
私が産めもしないポンコツのくせに子どもが欲しくて、無理矢理妊娠したばかりに、周りや息子にまで迷惑をかけてしまって…
息子に対しても産んで申し訳ないと思った。

不妊治療も妊娠・出産も命懸けで頑張っだけど、あんなに頑張るんじゃなかったと自分の全部を否定したくなった。
私は自然淘汰されるべきだった。
産むんじゃなかった…ではなく、産んでごめんなさい。

私は息子が好きだし、会えて嬉しいし、産んだことに後悔はない。
でも、もし他人に危害を加えるようなことがあったら、それを止められなかったら…
世間は息子を許すはずがない。
親である私だけ息子を愛してて、他人や世間に愛されないどころか恨まれたり、後ろ指を指され続ける。
ポンコツの私が無理矢理子を望んだばかりに…
産んでごめんなさい。

不妊治療から本当に酷いことばかり続いて、未来に良い想像をすることもなくなり、
今後療育に行ったって希望なんか持てるはずもなく、
命懸けで頑張ったことさえこんなに否定したくなるなら、もう何も頑張れない。
何も頑張れなかったから、その日から惰性で毎日を過ごした。
それでも息子の体は大きくなるし、時間は待ってくれない。
もう心身ともにボロボロで止まりたいけど、止まったらどんどん不利になる、止まることさえ許してくれない…不妊治療みたいだ。
不妊治療から、やっと出口の見えないトンネルから抜けたと思ったのに、もう一生出れないトンネルになってしまった。

ちょっとでもマシになるように療育に行く予定だけど、悪いけど息子を見てて良くなる希望が持てない。
また最近できてたことができなくなってきた。
こういうのは、折れ線型の自閉症と言うらしい。
次は何ができるようになって、何が奪われるのか…

命懸けで頑張ったことが、全部裏目に出た。
希望なんか持ったって、叶わなかった時のダメージがしんどいだけだし。
全部が無気力。
そろそろ私のメンタルも持たないのかもしれない。
というか、不妊治療中に鬱になったと思う。ちゃんと治療してないと脆いままだし、心が回復しきらないまま、次から次へと問題が出てきて、もう頑張れない。

そんな感じの日々だった。
こればかりはどうしようもない。
本当にただの惰性で時が経つのを待った。
何かが変わったわけではないけど、何もない平穏な日々が過ぎて、少し回復した。


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