雑誌コンテンツの作り方 Vo1.「データマンとアンカーマン」
私が昔つくっていたBIGtomorrowという雑誌は月刊誌でした。
諸先輩方から、引きついだ「BIGtomorrow流の特集記事の作り方」を書いてみます。
※文章はそれほど推敲していません、すみません。
いわゆる「特集記事」をつくる場合ライターさんには
a.データマン
b.アンカーマン
という異なった二種類の方がいました。
a.データマンと言われるライターさんは、取材をして「データ」を集める人。
b.アンカーマンと言われるライターさんは、その「データ」から編集者が「原稿コンテ」をつくり、最終原稿を書く人。
つまり雑誌の原稿はb.アンカーマンと言われる人が文章を書いていました。
たとえば
「2018年、ベンチャー企業で成功する人材とは?」
というような特集記事を企画したとします。
すると編集者は a.データマンに、こういうテーマなので、
①取材先のリストをもらい、一緒に打ち合わせして取材先を決める
たとえばベンチャー企業の人事の人に取材、実際に働いている人に取材、経済評論家、転職サイトの人、などなどいろいろと取材します。
③取材をしたら、それを「テープ起こし」をして、取材データを文字化します。
④編集者は、複数のa.データマンからのテープ起こしされた取材データを、横断的に読み、「原稿コンテ」をつくります。起承転結やテーマのあぶり出しなどです。
⑤編集者は同時進行で、本文の流れ、囲みで表やグラフで見せるものなどを決めながら、「絵コンテ」をつくります。※レイアウトの話はまた別で。
⑥編集者はデスク、編集長と「原稿コンテ」を打ち合わせをして、方向性が間違っていないかなどを確認します。
⑦束になった「取材データ」に付箋やマーカーなどを引きながら、b.アンカーサンと打ち合わせをするための「最終原稿コンテ(原稿指示書)」をつくります。
⑧その「最終原稿コンテ」をもとに打ち合わせをし、そしてb.アンカーマンの方に原稿を書いてもらいます。
ここでのポイントは、b.アンカーマンと呼ばれる人は、そのテーマについて取材には加わらず、読者と同じく、変なバイアスがかからず原稿を書くということです。
つまり客観的な立場で、わかりやすく伝える、というのが役目。
インターネットの記事のほとんどは、「取材した人が文章を書く」というものだとおもいます。しかし第三者的な視点がないものは、やはりメディアではなくブログではないかとおもいます。多くのネットメディアと呼ばれているものの原稿は、このnoteの延長線にあるのではないかと。
(※新聞系・経済誌系のメディアの特集記事はまた別)
もともとアンカーマンというのは、テレビの報道番組の司会のことをさしていました。テレビ局の司会の人は、さすがに報道の現場に全部はいけないので、いろいろな取材映像などを見ながら、テレビの向こうの視聴者にわかりやすく伝える。
くわしくまとめてはかけませんが、いまのインターネットは、データマンの集めたデータがそのまま、タイムラインに流れてきて、何をどのようによみ、どう解釈すればよいのかがわかりにくくなっているのではないかとおもいます。
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