【退職エントリ】1,000時間就活した僕が、1番大好きな会社を11ヶ月で辞めた話
きょう、2020年3月1日。
去年の4月に新卒として入社して11ヶ月。
僕は、日本でほぼ初めて障害者雇用支援事業をはじめた 「社会問題をビジネスで解決する」ソーシャルベンチャー、株式会社ゼネラルパートナーズ(以下、GP)を退職し、独立しました。
西も東もわからない大海原に飛び込んだような、不安と期待が入り交じった感覚のいま、就活時代から今日までを振り返りたいと思います。
僕がGPに入るまでについて、僕が大好きなGPという会社について、これからの決意について、ちょっと長いですが聞いてください。
「趣味は就活」 1,000時間かけて決めた就活軸
「ベンチャーにいきたい」
ベンチャーへの無性な憧れと、まわりが選びがちな道は選びたくないという根っからのあまのじゃく心で、僕はまわりよりも一足先の5月に就職活動を開始。
そこからは就職活動が楽しくてしかたなくて、どんどんとのめり込んでいきました。
自己分析、企業分析、会社説明会、合同説明会、講演会、OBOG訪問、ES対策、グループディスカッション対策、SPI、短期インターンシップ、長期インターンシップ、面談、面接...。
「自分自身やビジネスの世界を理解していくのって楽しい!」
「経営者やプロの話を聞くのって面白い!」
「社長とタダで話せて美味しいご飯まで食べれるなんて最高!」
気づけば大学の研究室では"就活しすぎてゼミにいないキャラ"が確立。まるまる1年をかけた就活にかかわる総時間数は、1,000時間をゆうに超えていました。
将来の選択肢として"起業"に興味があった僕は、「将来は会社員の気持ちが理解できる社長になりたい。そのためにも一度会社員にはなっておきたい」という、ちょっと外れた就活意志もありました。
そんななか、1年を通して僕が見出した"就活の軸"は次の3つ。
■就活の軸
①トップ(=企業理念と社長)に共感できるか
②早くからマネジメント経験ができるか
③早くから新規事業立案ができるか
こう書いてみると、浅いのか深いのかよくわからないですが、僕なりに納得している軸ではありました。
一方で、1年も就活をしていれば当然つらい時期も。
1番辛かったのは、年が明けて2月にさしかかったころ。ベンチャー企業の面接ラッシュに追われていた僕は、ただ面接をこなすだけのロボットのようになっていました。
「自分が何したいのかわからなくなりまして...すみません...」
ついには若干鬱っぽくなり、ちょうどその時期にはじめた長期インターンを2週間で辞めるという大迷惑をかけることに。
面接の予定も連絡して全キャンセル。療養をとりながら自己嫌悪に陥っていました。
ひとめぼれ。GPとの出会い
「きっと、ここだ」
そう感じたのは、療養をとってからはじめて、就活エージェントの担当者さんに改めて"自分が何をしたいのか"を伝えた後に、紹介された企業のホームページを見たときでした。
なにかが僕の中でスッと腑に落ちたような感覚。パズルのピースがすべてハマったような感覚をいまでも覚えています。
「ここ、受けてみたいです」
担当者さんにそう伝え、副社長と面談。
そこから人事面接、社員面談、役員面接、社長面接とかけぬけて、気づけば4月半ばには内定承諾をしていました。
そんな会社が、ゼネラルパートナーズだったんです。
【GP CREDO】
(企業理念)
GPコア(不変の存在意義)
社会問題を解決する
GPアクション(実現に向けて実行すべき活動)
不自由を解消する事業を通じて、
今までにない価値と機会を切り拓く
GPエンジン(原動力となるエネルギー)
挑戦・成長し続ける個人×多種多様なチーム
GPカルチャー(よく口にしていること)
やってみよう、楽しもう
GPビジョン(活動した先にある未来)
誰もが自分らしくワクワクする人生
就活の軸にも、すべてマッチしていました。
就活当時、GPでは新卒入社3年目の代のうち半数がマネージャーになっていたし、新規事業に関しても若手起案の事業化実績もあった。
なにより、1,000時間就活してきた中で1番に好きだと自信をもって言える、自分が誇れる企業理念と社長。
「100点の会社なんて存在しない」とは言うけれど、それならば僕にとってGPは理想に最も近い、99点の会社でした。
入社初日から複業しながら働いて
最後の最後でジェットコースターのような就活を終えた僕は、卒業直前の2月には個人事業主として開業届を出していました。
(詳細についてどこかまた別の機会に書きたい)
入社初日から複業をしていたこともあって、新卒ながら色んな会社や人々と関わりながら、GPでも働くという環境。
否が応でも他社・他者と比べてしまう中で、GPはそれでもやっぱり素敵な会社でした。
...そろそろ「自社を溺愛しすぎでしょ」という声が聞こえてきそうですが、"GPに特に感謝したい好きなところ"を3つだけ語らせてください。
①本当に色んな機会を与えてくれる
1つめ。11ヶ月の中で、たくさんの経験をさせてもらえました。
僕らの代は同期が4人だったのですが、4月には10社以上が一緒に集まって研修を行う、"シェア研修"を企画してもらいました。そこでできた"仮想同期"とは一緒にディズニーにいく仲になっています。
5月からはブランディング・広報を担当する部署に配属。そこでは社長と新規事業マネージャーのTwitterをコンサルする仕事なんかも任せてもらいました。
10月からは人事の部署とも兼務し、新卒採用を1から企画。社長・副社長とも何度も議論を重ねながらも、信頼して任せてもらっていました。
そんななか、僕が最も印象に残っている経験。それは、人生で生まれてはじめて車椅子に乗ったことです。
体験することがいかに重要か。相手の立場を経験することで理解度がどれだけ変わるか。思い知りました。
と同時に、普段の生活で車椅子は見えていたはずなのに、「乗ってみたい」と興味を持ったことがなかった自分にもショックを受けました。
②人事制度が素敵すぎる
2つめ。とにかく働きやすい。
自由と責任がセットなのは前提におきつつ、誰もが自分らしく働ける環境がGPにはありました。しかも、11ヶ月の間にどんどんアップデートされていく。さらに働きやすくなっていく。
副業自由。服装・髪型自由。コアタイムなしのマンスリーフレックス制。リモートワークOK。家族へのサポートを目的とした有給休暇。
出産における規約文はうるっときました。「新しい命を存分に感じてください」と、パートナー共々、特別休暇を原則とるようにと書かれているんです。
③社員の傾聴力がズバ抜けている
最後3つめ。1番推したい点です。
もう本当にみんなの「聴く力」がすごいんです。どんなに忙しくても、耳を傾けてくれます。
僕は就活時、いわゆる「人材業界」の会社をそれなりに受けてきました。業界柄、人材系は傾聴力が高いのですが、GPはその中でも間違いなくずば抜けています。
些細な悩みの相談でも、新卒にしては大それた自主的な提案でも、「忙しいから」「時間がないから」と断られたことがありません。なあなあに聞き流されたこともありません。一体どうなっているの。
この傾聴力は独立してからも常に忘れず、同じレベルを目指していたいです。
違和感と決断
退職エントリってもっと涙ぐむような、エモい感じの文章になる予定だったのに、気づいたらラブレターみたいになってますね。動揺です。
さて、こんなに好き好き語っているGPを僕が離れた理由。
それは、実際に働いてみた結果、就活の軸を捉え直す必要があったからでした。
■就活の軸(再掲)
①トップ(=企業理念と社長)に共感できるか
②早くからマネジメント経験ができるか
③早くから新規事業立案ができるか
このうち②と③に関しては、入社当時と状況が変わってきたんです。
まず②のマネジメント経験。
これは「もっと早い段階で、僕個人で(業務委託で)人を雇えそうだ」という変化です。
もちろん業務委託と雇用では、マネジメントの責任の範囲や重さは違うかもしれません。
ですが、マネジメントを「人の能力を活かし、最大限に引き上げ、win-winな関係のなかで価値発揮していくこと」と捉えれば、それは業務委託という関係でも経験を積めるなと、働くなかで感じたんです。
次に③の新規事業立案。
GPにはいま「新規事業の立ち上げを支援する本部」があるのですが、そこで実際にビジネスアイデアを持ち込み、立ち上げに向かって走ってみたんです。
そこで気づいたのが、「自分の事業(図解)を立ち上げたり成長させるほうが楽しいな...」ということ。
あたりまえの感想に聞こえるかもしれませんが、僕にとってはショックでした。
そして①、企業理念と社長への共感。
これは今でも変わらない。特に「誰もが自分らしくワクワクする人生」というビジョンは本当に大好きで。
でも、大好きだからこそ、同じく企業理念のひとつであるミッション「社会問題を解決する」という言葉に対して、「自分はちがうんじゃないか」という違和感を無視できなかったんです。
社会問題を解決するための新規事業よりも、自分の好きや得意を活かした新規事業をやりたい。成長させたい。
その気持ちが芽生え、育ち。
2019年12月、プライベートでの環境変化をきっかけに、いよいよ独立を決断しました。
「ここで独立に挑戦しなかったら、僕はきっと、一生挑戦しない。」
そう感じたんです。
「誰もが自分らしくワクワクする人生」を
だから僕は、独立する道を選びました。
GPは "社会問題を解決する" なかで、"誰もが自分らしくワクワクする人生" を目指す会社。
僕は "自分の好きと得意を活かす" なかで、"誰もが自分らしくワクワクする人生" を目指す人間。
比較するのはおこがましいかもしれないけれど、こう考えた時に、「同じ線上にはいれないな」と。
と同時に、これもおこがましいかもしれないけれど、「同じ場所を目指す仲間でもあるんだな」とも思っていて。
なので正直、あまり寂しくありません。
一緒に新卒で入った3人の同期にも、シェア研修で仲良くなった仮想同期にも、これからも会いたいし遊びたい。
社員さんや社長とも、気軽にご飯にいきたい。(あと仕事ください)
場所は違えど、変わらず仲間だと(勝手に)思っています。
さて、そろそろこのnoteも終わりです。
こっから独立です。新しいはじまりです。
最後に、1つだけ言わせてください。
めっちゃ不安だよーーー!!!
でもワクワクするよーーー!!!
ぎゃーーーーーーーーーー!!!!
というのは冗談(でも半分本気)で。
最後に、1つだけお願いがあります。
もしよかったら、このnoteをTwitterやFacebookでシェアしてくれませんか。
自分勝手かもしれませんが、僕なりに最後の恩返しをしたいのです。
GPという、素敵な会社をいろんな人に知って欲しい。
2003年。「障害者」という言葉が今よりも差別偏見のイメージをもっていた時代。障害のあるかたの働き口がハローワークでしか見つけられなかった時代。
「障害者をビジネスにするなんて不謹慎だ」「そんなのできるはずがない」というまわりの声に負けず、「まわりと同じように働き口、人生の選択肢があるべきだ。そしてそれを、ビジネスという持続可能な仕組みのなかでつくりたい」と声を上げ、仲間を集め、市場を創ってきた会社のことを、いろんな人に知って欲しい。
これが、このnoteに込めた一番の想いです。
どうかGPが、誰もが自分らしくワクワク人生に向かって、ますます発展していきますように。
11ヶ月という短い間でしたが、本当にお世話になりました。
いってきます!
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