今日の科学 7月10日 X線天文衛星「すざく」打ち上げ
2005年7月10日は、日本のX線天文衛星「すざく」が打ち上げられた日です。
すざくは、それまでのX線観測衛星と比べて、高いエネルギー分解能があり、広いエネルギー帯域が観測できます。宇宙の構造やブラックホールの研究などで大きな成果をあげました。
天体観測と聞くと、多くの人は真っ先に可視光での観測を思い浮かべるでしょう。でも、可視光だけでなく、赤外線、電波など、様々な波長の光(電磁波)でも観測はおこなわれています。その中の1つがX線です。
X線はエネルギーの高い電磁波で、数百万〜1億℃という超高温状態のものから放出されます。そのため、超新星爆発、ブラックホールなどの激しい天文現象を観測するのに適しています。X線観測によって、人類は宇宙には激しくダイナミックな天文現象があることを知るようになりました。
すざくは2015年8月まで、約10年間観測をおこないました。現在、日本は、2023年9月に打ち上げられたX線分光撮像衛星「XRISM(クリズム)」などを活用して、X線の天文観測をおこなっています。
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