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今日の科学 5月23日

1908年5月23日、アメリカの物理学者ジョン・バーディーン が生まれました。

彼はトランジスタの発明と超伝導のメカニズムの解明に大きく貢献しました。そのどちらも世界を大きく変えるもので、1956年と1972年の2回、ノーベル物理学賞を受賞したのです。

バーディーンは理論物理学などを学び、第2次世界大戦中は海軍兵器研究所で働きました。このときウィリアム・ショックレーと知り合い、戦後は共にベル研究所で半導体の研究に取り組みます。1947年12月、バーディーンは同僚のウィルター・ブラッテンとともに、単結晶のゲルマニウムに電流を流すと、電気信号が図服される現象を発見し、1947年に点接触型トランジスタの開発に成功しました。

バーディーンは1951年にイリノイ大学へ移り、超伝導の理論的な研究に取り組むようになります。そして、1957年にレオン・クーパー、ジョン・シュリーファーとともに超伝導のメカニズムを説明するBCS理論を提唱しました。

これまでノーベル賞を2回受賞した人物は5人いますが、物理学賞を2回受賞したことがあるのは、ジョン・バーディーンだけです。

ちなみに、ノーベル賞を2回受賞した人は以下の通りです。
 マリ・キュリー 1903年 物理学賞 1911年 化学賞
 ジョン・バーディーン 1956年 物理学賞 1972年 物理学賞
 フレデリック・サンガー 1958年 化学賞 1980年 化学賞
 ライナス・ポーリング 1854年 化学賞 1962年 平和賞
 バリー・シャープレス 2001年 化学賞 2022年 化学賞


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